YUKA優香

2020年にお子さんを出産されていますが、出産前と出産後で心境の変化はありましたか？

妊娠中はおだやかに過ごすことができたのですが、コロナ禍での出産だったので余計にホルモンバランスが崩れ、精神的にきつい思いもしました。

自分じゃないみたいな、知らない自分が出てくるような感覚になることがありました。
今まで自分の機嫌は自分でとっていたのに、コントロールできないもどかしさも感じました。

年齢を重ねることで、理想も変化していくのではないかと思います。今、理想としている心身の状態や、そのためにやっていることがあれば教えてください。

毎日いろんなことの連続で悩んだり疲れたりしてしまいますが、なるべく抱え込まない状態で一日を過ごすことが理想です。

そのためには、マイナスなことを考えながら一日を終えたくないので、寝る前にはできなくて当たり前と考え、「ま、いっか」と思うようにしています。この「ま、いっか」という言葉を口癖にするようになってからはだいぶ楽になりました。

優香さんといえば、バラエティー番組で見せてくれる笑顔がとても印象的でハッピーオーラを感じます。

私は、緊張した時も楽しい時も辛い時も、
笑うことでどうにかなると思っているタイプなんです。

自分の周りの人が笑ってくれると、こちらも笑顔になれるので自然と笑顔でいることが多いのかもしれません。笑顔は人を幸せにしてくれると思うので、幸せが連鎖されると嬉しいですね。

笑顔で過ごすために心がけていることがあれば教えてください。

毎日機嫌よく笑顔でいることは難しいですよね。

不機嫌な日ももちろんあります。そんな時は海外ドラマで気分を発散させていますね。『THIS IS US 36歳、これから』という海外ドラマに以前ハマっていました。主人公のレベッカのポジティブさを見習いたいと思っています。

作中でマンディ・ムーア演じるレベッカのどんなところを魅力に感じているんですか？

レベッカは私の目標とするお母さん像なんです。

子どもに対等に向き合い理解しようとする部分があったかと思えば、日々の生活に不安を抱いたり自分の夢に悩んだりと、悩みもリアルに描かれています。実はこのドラマが好きすぎてサントラも購入しました。音楽も優しい気持ちにさせてくれるので、このドラマとの出会いは大きいですね。

3月23日に「広重ぶるう」（NHK BSP4K）が放送になります。優香さんが演じられるのは浮世絵師・歌川広重を支える妻・加代。広重を信じて支える役ですが、優香さんからみて加代さんはどんな女性ですか？

加代さんは夫・広重の才能を誰よりも信じて、自分を犠牲にしながらも我慢強く、広重を尊敬し続ける完璧な妻でした。

撮影中は加代さんのような女性になれたらいいな、と思いながら演じさせてもらいました。この作品で加代さんに出会えたことは本当に幸せです。

共演した阿部サダヲさんとの印象的なエピソードがあれば教えてください。

阿部さんとこれまでお会いする機会がなかったので、今回、夫婦役と聞いてとても嬉しかったです。

阿部さんはとにかく気さくで素敵な方でした。撮影の待ち時間に横にいてくださる時間が何度かありましたが、そばにいてくれるだけで安心感があり、違和感がありませんでした。例えるなら武士ですね。でも、母性本能をくすぐるような一面もあり、本当に魅力的な方です。

撮影は夏の京都で行われたとか。暑くて大変な現場だったのではないでしょうか？

夏の京都、しかも時代劇だったので想像以上でした（笑）。

出演者さん、スタッフさんみんなで大変な思いをしての撮影でしたが、不思議と穏やかな現場でした。撮影がない日は京都ならではの美味しい食べ物を食べに行ったりして京都の時間も満喫できました。

今回の撮影では全編着物姿だったかと思いますが、いかがでしたか？

今回の作品でも長い時間、着物を着る機会をいただきましたが、大変どころか私にとっては幸せな時間でした。

なぜか昔から着物姿で畳や床に座って過ごすほうが心地いいので、これからも時代劇や着物を着るお仕事が一層増えるといいなと思います。そしていつか普段から着物姿で過ごすような女性になりたいですね。