INTERVIEW
インタビューINTERVIEW | 2024.07.03Reon Yuzuki柚希 礼音
誰かと比べるなんてナンセンス。
私のライバルは「私自身」
GUESTS
今、目が離せない人物を迎えて、輝きの秘訣をインタビューする連載『キレメソ』。今回のゲストは俳優の柚希礼音さんです。2009年に宝塚歌劇団星組のトップスターとなった柚希さん。退団公演の千穐楽には、過去最多となる1万2,000人ものファンが駆けつけ、今なお伝説となっています。今回は芸歴25周年を記念し開催されるソロコンサート『REON JACK5』を控えている現在の心境を中心に、美容からオフの過ごし方まであらゆる質問に答えていただきました。
KIREI
METHOD
柚希 礼音
目次
Reon Yuzuki
柚希 礼音
PROFILE
俳優。6月11日生まれ。大阪府出身。
宝塚歌劇団で'99年に初舞台を踏み、'09年に星組 トップスターに就任。 6年に渡りトップを務め、第30回「松尾芸能賞」新人賞、第65回「文化庁芸術祭賞」演劇部門新人賞、第37回「菊田一夫演劇賞」演劇賞を受賞。 '14年には日本武道館での単独コンサートも行うなど、宝塚歌劇100周年を支えるトップスターとして活躍。'15年に同劇団を退団後、活躍の場を広げている。 近年の主な出演作に 、ミュージカル『マタ・ハリ』、『COLOR』、『FACTORY GIRLS~私が描く物語~』、『LUPIN~カリオストロ伯爵夫人の秘密~』、『カム フロム アウェイ』、映画『怪物の木こり』、ドラマ「持続可能な恋ですか?~父と娘の結婚行進曲~」、「新・信長公記~クラスメイトは戦国武将~」など。'24年8月には芸歴25周年を記念し、『REON JACK5』の開催が決定している。
Reon Yuzuki
KIREI METHOD
「REON JACK」は私のライフワーク
芸歴25周年を記念し、『REON JACK5』がいよいよ8月9日からスタートしますね。柚希さんにとって「REON JACK」はどのような存在でしょうか。
2016年からスタートしたソロコンサート「REON JACK」ですが、今年で5回目の開催となります。
ここまで続けられてきたことは応援してくださる皆さまのおかげだと思っています。初めての時はなにをしたらいいのか、戸惑いもありました。でも、ミュージカルや舞台でお芝居をしている時とは違い、その時の私、柚希礼音の表現の集大成ともいえる時間であり、ライフワークでもあるのでこれからも大事にしていきたいと思っています。
前回の「REON JACK4」ではコロナ禍だったので声出しが禁止だったようですね。
「REON JACK4」の時は音の出るグッズを用意し、
皆さまに盛り上げていただきました。
MCの時も一切、声援がない状態だったので心細い気持ちになりました。しかし、これまでいかに「皆さまの声援」に助けられてきたことか…ということがわかりました。また、この時にしか感じられない一体感も味わうことができました。
今回も柚希さんとゆかりのある豪華なゲストの方々が各公演に出演されますね。
今回は加藤和樹さん、黒羽麻璃央さん、西川貴教さん、井上芳雄さん、大貫勇輔さん、そして6年間トップコンビを組んだ元相手役の夢咲ねねさんがゲストで出てくださり、キャストには汐月しゅうさん、天寿光希さん、麻央侑希さん、綾凰華さんなど、宝塚時代をともに歩んだ元星組男役スターたちも出演してくれます。
豪華ゲストの方々が日替わりで出演し、パフォーマンスを披露してくれるので、ファンの方はどの日を選んで観にきてくれるのか、私も気になります。
たしかに毎日違うゲスト、違う楽曲が披露されるコンサートとなると、ファンの方も迷ってしまいそうです。
毎回違うゲストの方と共演させてもらうので私もドキドキしています。
とくに今回は井上芳雄さんと初共演なので、今からどんなパフォーマンスになるのか私自身も楽しみですね。
お客さまと愛情の交換ができる
貴重なコンサート
今回は久しぶりに声出し解禁ですね。やはりファンの皆さんの声援のあるコンサートは、普段の舞台とは空気感が異なりますか?
やはり違いますね。
ミュージカルや演劇の舞台ではファンの方々は固唾をのんでじっと観ていただいていますが、「REON JACK」は私のルーツでもある踊りをメインにしている舞台なので声出しもOKです。皆さまの声援によって舞台が一つになります。
公演が始まる前は、「今日も皆さまにいっぱい愛をお届けするぞ」と思い舞台に立ちますが、終わる頃には逆に私が皆さまに溢れんばかりの愛を送っていただいて、本当に幸せな気持ちになります。
「REON JACK」も今年で5回目となりますが、どんな展開を考えていますか?
「REON JACK」は私もミーティングに参加させてもらい、観に来てくださる皆さまに少しでも楽しんでもらえるようセットから衣装、コンサート全体の内容まで意見を伝えています。
まさにその時の私の想いがすべてつまったコンサート。これからも自分の表現の一つとして、形を変えながらもずっと続けていきたいと思っています。
摩擦や乾燥と向き合いながら、
治癒力を引き出すケア
日頃取り入れているスキンケアについて教えてください。
宝塚時代からメイクを「する・落とす」の繰り返しで、
日によっては4回ほど繰り返す日もあります。
肌が強い方は問題ないかもしれませんが、私は肌が薄く弱いので今でも肌荒れが気になっています。
普段は摩擦で肌を痛めないよう気を付けながら、肌に優しい化粧品を1つか2つに絞ってケアしています。
たしかに舞台の期間中はメイクによる肌への負担が強くかかってしまいそうです。
この仕事をしている以上、肌の摩擦と乾燥には
向き合っていかないといけないと思っています。
一時は皮膚科医によって開発されたグリーンピールを試し、だいぶよくなりました。オフの日は必要以上に刺激的なことはせず、自分の治癒力を活性化させることに注力しています。
舞台上は乾燥もするかと思いますが、保湿も気にされているのでしょうか?
保湿にもかなり気をつかっています。
基本、メイクは自分でしているので開演ぎりぎりまで粉ははたかず、直前にはたくようにするなど、少しでも乾燥しないように気を付けています。とにかく今も自分の肌にはどんなスキンケアが合っているのか目下、研究中です。
次にスタイル維持について聞かせてください。
幼少期からバレエをされてきたということもあり、高身長、すらりとした手足が本当にうらやましいのですが、体形の管理はどんなふうに気を付けていますか?
日頃からジムに通っていますが、作品の役の体形を意識しています。
体力を必要とする役の場合は筋肉をつけます。逆にしなやかさを出さないといけない役の時は筋トレを抑え気味にします。こんな風に体づくりはその都度、役によって変えています。
『REON JACK5』に向けてはどんなふうに体形を整えていますか?
「REON JACK」はとにかく踊りがメインになるので、やはり「踊れる体」を意識しています。
お稽古をしているだけで踊れる体にはなっていくので、本番にむけて筋肉がついていくと思います。
いつまでも子どものようにワクワクと
夢を見ていたい
年齢を重ねることにネガティブな感情を抱いている方もいますが、
柚希さんは歳を重ねていくことをどのように捉えていますか?
自分が10代の頃は30代、40代はすごく大人だと考えていました。
でも、実際に自分がなってみると、実はそんなに中身は変わっていないように思っています。子どもの頃の延長という感じですね。だから、これからも子どもの頃のようにワクワクと夢を見ていたいし、いろんなことに貪欲でありたいです。
では、年齢を重ねることはネガティブには感じていないのですね。
50代、60代の先輩方を見ていても、はつらつと楽しそうにしているので「怖い」、「嫌だ」というネガティブな感情はまったくなく、むしろ楽しみですね。
目標としている方はいますか?
2016年に世界初演となった韓国版『マタ・ハリ』で主演を演じたオク・ジュヒョンさんにはいつも刺激をもらっています。
彼女は年下ですが、舞台人としてつねに全力でありながらもフレッシュな印象を与えてくれるので尊敬しています。私も舞台上ではマンネリ化せず、つねにアップデートしていけるよう追究していきたいですね。そして、オフの時間もしっかり楽しむという人生を送っていけたらいいなと思っています。
大地の恩恵をおもいっきり受けているような“THE温泉”が好き
「オフの時間」という言葉が出ましたが、オフの時はどんなことをして過ごしていますか?
旅行に行くことが好きなのでどこかへ出かけたり、
地元に帰ったりもします。
今でも中学時代のクラスメイトと仲がいいので、最近も同窓会をしました。当時の担任の先生も来てくださったので嬉しかったですね。あとは温泉に出かけてリフレッシュすることも多いです。
温泉はどこが印象に残っていますか?
東北から九州までいろんなところに行っています。
最近では熊本の地獄温泉が良かったです。大地のパワーがすごくてその日は爆睡できました。秋田県の乳頭温泉や青森県の酸ケ湯温泉、不老不死温泉も良かったですね。あとは北海道の温泉も好きですし、草津も良かったな…。
本当に温泉がお好きなんですね。
硫黄の匂いがしたり、濁っていたり大地の恩恵をおもいっきり受けているような“THE温泉”というお湯が大好きなんです。
温泉に浸かっている時は改めて日本って最高だなって思いますね。また、短時間しかない旅行でも準備の時間が好きです。旅先のことを考える時間もワクワクします。
旅先では大自然をおもいっきり体感したい!
先ほどオフになると温泉に行くことが多いとのことでしたが、海外旅行はどうですか?これまで行った旅先で印象的なところがあれば教えてください。
印象に残っているのはアイスランドですね。
世界最大の露天風呂・ブルーラグーンや、オーロラが見たくて訪れましたが、スーパーブルーと呼ばれている氷の洞窟や、高さ30メートルほどまで熱水を噴出するストロックル間欠泉(かんけつせん)など、魅力的な観光地がありすぎて時間がまったく足りませんでした。お酒も食事もおいしかったので。いつかもう一度ゆっくり観光したいです。
では、これから行ってみたい所はどこでしょうか。
メキシコのユカタン半島にある“ピンクラグーン”です。
まるで絵具を溶かしたような湖にいつか行ってみたいです。また、同じくメキシコには青く透き通った泉でダイビングスポットとしても有名なセノーテというところがあるんですが、そこにも行ってみたいです。カリブ海もぐるっと巡って、テキーラも飲みたいですね。もう一か所、アメリカのアンテロープ・キャニオンにも魅かれています。マーブル模様の色合いが神秘的な峡谷をいつかこの目で見たいです。
柚希さんはこれまで行ったアイスランドや今後行きたいピンクラグーンやセノーテ、アンテロープ・キャニオンなど、自然が織りなす景観に興味があるのですね。
そうなんです。
遺跡巡りというよりも大自然が作る風景を観て圧倒されたいです。
自然の中にいると心が喜びます。とはいえ、世界屈指の美食の街で有名なスペインのサン・セバスチャンに行ってバル巡りをしながら美味しいものも食べたいです。
ありのままの私でいいんだと思えた瞬間
宝塚時代に長く男役を経験し、退団後に女性役を演じられるようになった柚希さんですが、多様性が叫ばれる昨今、「自分らしく」という言葉に柚希さんはどんなことを思いますか?
最近、「〇〇らしく」という言葉をよく目に、耳にしますが、私自身も自分らしいとはどういうことだろうと戸惑うことがあります。
自分のことだから自分が一番わかっていそうで、わからないことって誰にでもあると思います。
私は仕事柄、いろんな役を演じるので作品からメッセージを受け取ることが多いです。たとえば、ミュージカル『ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~』という作品でビリー少年を導くバレエ教師・ウィルキンソン先生を演じた時は、役を通して「ありのままのあなたでいいんだよ」と背中を押された気持ちになりました。
でも、演じていない時は私も“自分迷子”になってしまうことがあります。
“自分迷子“になった時はどんな風にしてメンタルを保っていますか?
最近はヨガや瞑想をすることで自分を整えることができています。
でも、過去には「自分は何をしているんだろう」、「どこへ向かっているんだろう」と感じた瞬間もありました。そんな時に限って周りの人が目的をもって着実に歩んでいるように見えてうらやましく感じたりするんですよね。それでも目の前にあることを着実にやっていくしかないと思っています。少しずつでも歩みを進めていけば次に繋がっていくので、今も目の前にあるお仕事を一つひとつこなしています。
ヨガや瞑想をはじめてどんな風に変わりましたか?
これまでは朝、目覚めたら準備をして仕事に出かけていましたが、ヨガや瞑想をするようになってからは「今日の自分はどうかな?」と自分で自分を確認するようになりました。
「自分は今、どうしたいのか」と考える時間があるだけでこんなにも人は変われるんだということに気づきました。宝塚時代、「ライバルをみつけて戦ったほうがいい」と言われたことがあったんです。でも、私にはしっくりこなくて…どちらかというと、戦う相手はあくまでも自分と捉えたほうが私には合っている気がしています。だから瞑想する時も昨日の自分と今日の自分をみつめる時間を大事にしています。
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2024年7月3日(水)12:00~7月8日(月)11:59
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Today's outfit.
<衣装>
ドレス ¥79,200/デパリエ 伊勢丹新宿店(03-3351-0005)
シューズ 参考価格/セルジオ ロッシ
(セルジオ ロッシ カスタマーサービス・0570-016-600)
アクセサリー/スタイリスト私物
取材・文/安田ナナ
撮影/野呂知功
スタイリスト/間山雄紀(M0)
ヘアメイク/佐藤エイコ(ilumini.)