INTERVIEW
インタビューINTERVIEW | 2020.11.04高山 都 Miyako Takayama
自分の軸を持って、
変化を恐れずに生きていこう。
各界の第一線で活躍する女性たちの美しさや
輝きの秘密に迫ります!
GUESTS
今回のゲストは、無理をしない、等身大のライフスタイルを発信する高山 都さん。著書やインスタグラムには、毎日の生活をちょっと良くするヒントがいっぱいです。今月出版される新刊や、最近の心境の変化などについて、いろいろ語ってもらいました。
KIREI METHOD
高山 都
index目次
Miyako Takayama
高山 都
献立は、自分の
機嫌を取れる
ものを考える
外食も好きなので、料理を作るのは毎日ではないんです。楽しんで作りたいと思っているし、自分がきれいでいられるためのものを作りたいので、時間がないときに無理して作ってしまうと元も子もないと思って。
食卓にいちばんよくのぼるものといえば、2年間食べ続けている玄米。玄米は白米に栄養を着せたお米といえるぐらいの完全栄養食といわれてるんです。玄米を食べていれば、野菜を摂らなくては、というストレスもないし、ポジティブでいられます。チャーハンなどは自然にパラパラに仕上がって、美味しいですよ。
献立は、自分の体調や天気によって考えています。明日は撮影だからむくまないように塩分は少し少なめにしよう、とか、気分が上がらない日はあえて餃子や煮魚など手のかかるものを作ってみたり…。落ち込んでいるときに適当なものを食べると、さらに沈んでしまうんだけど、そういうときに食卓に副菜がいろいろ並んでいると、元気になるんです。そんなふうにいつも、自分で自分の機嫌をとるようにしています。
ショートの、その先
に行こうと思い
ベリーショートに
昨年の冬に、新しい自分を拓いていきたいと思って、髪型をベリーショートにしました。それまでも髪は短かったんですが、さらに短く、「ショートのその先に行きたい」と思ったんです。人と違うことをやっていきたいな、と。
去年、忙しかったときに「ダメだ、私は時代に捨てられる」と不安になったんです。飽きられちゃうの早いじゃないですか、今って。見てくれる人たちに飽きられないようにしなくては、という思いは常にあります。ベリーショートにしたのも、ここまで髪が短い女性はあまりいないし、ほかとかぶることがないだろうと思ったから。切る前に、仲良しの友だちや彼に相談して、みんなが「いいんじゃない?」と言ってくれたので決心しました。
イメージしたのは、昔のジーン·セバーグやウィノナ·ライダーのようなベリーショート。自分に強さがないとできない髪型と思ったんですが、今ならいける、と思って。
切ってみたら、今まで着なかったタイプの服も似合うようになって気に入っているし、新しい道が拓けたらいいな、と思っています。
化粧水は惜し
みなく3回、
重ね付け
目指しているのはツヤとハリのある肌。そして、日焼けしているところは美白したいんです。そのためにスキンケアで気をつけていることは化粧水をおしみなく使うこと。つけてはハンドプレス、をじっくり時間をかけて3回くらい繰り返しています。化粧水は必ず、デコルテや首にもつけるようにしていますね。また、お手頃価格のシートマスクに好きな化粧水をプラスして使ったりしています。
ボディケアで重視しているのは、天然由来の原料でできた深呼吸したくなるような香りのアイテムを使うこと。SHIGETAのオイルやバスソルト、ヴェレダのスキンフードはずっと愛用しています。最近はアロマテラピーアソシエイツやアスレティアなどのブランドも気に入っています。
メイクでこだ
わっているのは
「生っぽい感じ」
自分でメイクをするときに意識しているのは「生っぽい感じ」。すっぴんを格上げしたような触りたくなる質感、透明感の肌を意識しています。まつ毛はマスカラをつけた感を出さず、しっかりセパレートするように。アイライナーはまつげの間を埋めるようにナチュラルに。眉は細いペンで1本ずつ丁寧に書いています。
今は、シャネルの赤みがあるアイシャドウが気に入っていて、シックなワンピースによく合わせています。
マラソンはペース
を決めず1ヶ月
最低100キロ
10年ほど前に、ある仕事で「ハーフマラソンを走る」という企画を出してみたら通ってしまって(笑)、後に引けずに始めることになったんです。
最初は、やる気がなくても着替えて家を出て30分は帰らない、というルールを作って(笑)。始めたときは短時間でしたけど、毎日コツコツできることをやっていたら、長い距離を走れるようになって、今までにフルマラソンを6回走りました。完走すると自信になるし、達成感を感じられますよね。自己愛や自己肯定にもつながると思います。
今はペースに関わらず、1か月に合計100キロ走る、ということだけ決めています。今月は128キロ走りました。撮影の前日やモヤモヤしたときなどは必ず走るようにしています。
新しい本は、もう
すぐ38歳の独身女性
の「生き方の例」
今月(2020年11月)、新刊を2冊出します。今までに『高山 都の美 食 姿』という本を2巻まで出しているのですが、今回はその3巻、4巻。2年前、1、2巻をつくっている段階では、まだ自分の「好き」がぼんやりしているところがあったのですが、3、4巻をつくった今は、軸がしっかりして、ブレなくなってきた気がします。
1、2巻は、私がやってきてよかったことをまとめたもので、どのページを開いてもちょっと意識や目線が変わる、暮らしのヒント集みたいな本でした。3、4巻では、ずっと変わらないことや、逆に変わったことを綴っています。1冊はまるごと「食」、もう1冊はライフスタイルをテーマにしました。全体を通して、無理せず、頑張りすぎず、ちょっとイイことをしましょう、という内容になっているかな、と。東京に住む、もうすぐ38歳の独身女性の「生き方の例」として捉えてもらえたら、と思っています。
本に出てくる料理はすべて、自分で作って、盛り付けました。たとえば市販のカレーのルーでも盛り付けやトッピングを工夫してみるとか、餃子のタレをいつもと違うパクチーだれにしてみるとワクワクするような食卓になる、というような提案をしているので、参考にしてもらえたら嬉しいです。
うまくいかない
ときも、笑ってれば
風向きを変えられる
よく「SNSを見て、人と比べてしまうんですが、比べないようにするにはどうしたらいいですか?」という質問をいただいたりするんですが、私もそんなことよくあります(笑)。
そういうときは、SNSを見ないのがいちばん。何が正解かはわからないんですが、気持ちが沈むなら、わざわざ目に入れなくてもいいと思うんです。自分のために必要なことだけ取り入れていったほうがいいですよね。
私がお守りみたいにしている言葉に、「笑っていれば風向きを変えられる」というのがあります。「気」がいいな、って感じる人って、みんな笑ってるな、と思って。何をやってもうまくいかないときは、クヨクヨしないで笑っていよう、と思っています。
人生、変化を
恐れず楽しんだ
ものの勝ち!
私は今年で38歳。30代後半から、「これが老化っていうものか」と気づくことがいろいろあります。でも、その中で鬱々と過ごすより、前向きに過ごしたほうがいいと思うんです。30代ってそれ以外にも、妊娠、出産や仕事で選択肢が増えるなど、変化が多いけれど、そういう変化って楽しんだもの勝ちだと思っています。変化を恐れない人はどんどん強くなれると思っています。ダメだったら、またチャレンジすればいいですからね。
そのためにも、自分のしなやかな軸を持っていたいです。芯はあって、しなるけれど決してポキンと折れたりしないやわらかな軸。軸があれば、どんなに悩んだり迷ったりしても、自分らしくいられますからね。
Today's outfit.
ドレス¥20,000/AMERI(Ameri VINTAGE) 03-6712-7887
イヤリング¥30,000/ドナテラ・ペリー二(日本橋三越本店 本館3階ミグジュアリー 03-3274-8248)
リング¥42,000/マリハ 03-6459-2829
サンダル/スタイリスト私物
取材・文/古屋美枝
撮影/野呂知功(TRIVAL)
ヘアメイク/胡桃沢和久(イリス)
スタイリスト/後藤仁子