2026.11.02
【タレント・ベッキー】「“〇〇しなきゃ”から解放されるのが苦手だった」年を重ねる中で考える心の健康
35歳から60代の男女が人生最後の恋を探す、Netflixの恋愛ドキュメントバラエティ『あいの里』。2023年5月からシーズン1が配信開始となり、シーズン2を経て、10月6日より待望のシーズン3がスタートしました。
“ラブ・ヴィレッジ”での共同生活を通じ、大人が等身大で恋愛や友情、これからの人生と向き合う姿が多くの視聴者の心をキャッチしてきた同シリーズ。ほかの恋愛番組にはない、“キラキラしない”リアルすぎる恋愛ドキュメントバラエティとして新シーズン配信のたびに話題になっています。
田村淳さんと共にこの番組のMCを務めているのはベッキーさん。大人のリアルすぎる恋愛模様、そして共同生活を鑑賞する中で考えた愛の意味や、これから先、年を重ねていったあとでの生活、すなわちセカンドライフについてお話を聞きました。
すべてを切り取る現代、だからこそ響いたメッセージ

――まずは『あいの里』シーズン3の感想を教えてください。
すごかったです。 シーズン1,2と比べたくはないんですけど、3はとにかく濃いし、おもしろすぎる。パンチがすごかったですね。
――特に印象的だったシーンはありますか?
しぃくん(先天性の病気を抱えている)が帰っていく姿が印象的でした。明るく笑顔で「バイバイ」と言うんですけど、振り向いた時にカバンにヘルプマークがついていて。人の助けが必要なのにもかかわらず、人に明るさや楽しみをプレゼントする人なんだなというのを感じさせられました。
――たしかに、しぃくんに関しては、番組を通していろんな表情を見ましたが、あのシーンはハッとさせられるものがありました。
一見、ノリの良い男性なんですけど、人生を通して彼を見てみると「きっとすごい頑張り屋さんなんだろうな」と思いました。 今って、すべてを切り取る時代ですけど、その中にあって人間の多面的な部分を見たなと、大事なメッセージを受け取ったんです。
恋愛をすると、何歳になっても人間は同じ行動を取る

――『あいの里』に関しては、シーズン1からMCを担当していらっしゃるベッキーさん。そもそも、この番組のコンセプトを聞いた時に、どういう感想を持ちましたか?
最初にMCの話をいただいて「(「あいのり」よりも)年齢層を上げます」と聞いた時には、正直「どうなんだろう」と思いました。いわゆる恋愛番組って、キラキラなイメージがあったから。ただ、シーズン1からすごくおもしろかったので、映像を見てからは「これはすごいことになりそう!」という気持ちになりましたね。
――一視聴者としては、「大人の恋愛」に対するイメージをがらりと変える番組だなとも思っています。
そうなんですよ。みんな落ち着いちゃって、笑わないだろうし、キュンポイントもないんだろうなと思っていました。ところがどっこい、めっちゃおもしろいし、めっちゃキュンとするし。結局、恋愛をすると、何歳になっても人間は同じ行動を取ることがわかりましたね。告白の前は緊張するし、焦って変なこと言っちゃったりもするし、助け船を出しあったりもするし。「中学時代と何も変わらないじゃん」という発見がありました。
――その変わらなさに加えて、参加者のこれまでの人生が濃密なのが『あいの里』の味ですよね。
本当に恋愛だけにフォーカスを当てていないんですよね。だから「恋愛番組はあまり見ないからな…」という人にこそ見てほしい! 恋愛だけじゃなく、人生とか生き方とか言葉の発し方とか共同生活とか、いろんな注目ポイントがあるので。


――ベッキーさんは理想の大人像を想像することはありますか?
これ、たぶん一生無理なんですけど、人の目線を気にせず生きることが理想です。「嫌われるかも」と恐れずに、「これが私なんで!」と。『あいの里』には、それこそ自然体で飾らず生きている人たちがいるから、本当に刺激を受けるんですけど…でも、まあ、自然体に見える人も、実はいろんな気配りをしているんだなとは考えさせられます。
――シーズン3で言うと、みんなの前で明るく笑顔のキャッシーが、親分に「無理してない?」となだめられたシーンでは、自分が励まされた気分になる方も多そうですよね。
みんなの前では明るくいなきゃと、無意識的に思ってたんだろうなと思ったら、すごく共感する場面でした。住民から住民へのアドバイスで、自分に刺さるものも出てきますよね。もしかしたら、いろんな人が頑張りすぎるのをやめようと思える番組かもしれないです。
「愛情を形に」今いちばん愛情を注いでいるもの

――成立を目的としていないところや、参加者同士の深い愛情も『あいの里』の見どころです。ベッキーさんは、愛とは何かと問われた時に、なんと答えますか?
最重要項目。それがないと生きられないと思っています。愛って、恋愛にも家族にも友情にも使える言葉じゃないですか。だから大事な原動力でもあるし、なくてはならないものだなと思います。 恋愛は短距離走のイメージだけど、愛っていうのは長距離走で、人生はそもそも長距離走だから、そっちのほうが大事ですよね。きっかけは恋かもしれないけど、最後に残るのは愛だから、めちゃめちゃ大事なポイントだと思います。
――ちなみに、ベッキーさんが今、愛情を注いでるものはなんですか?
ホームパーティーです! 月に1回ぐらいの頻度でやっているんですけど、来てくれるメンバーを考えて「この人が喜ぶ料理はこれ」「この子どもちゃんは、ちょっとシャイな子だから、このおもちゃを用意したら喜んでくれるだろう」みたいなことを考えて計画するのがすごく楽しくて!
――自分で考えたコンセプトというわけではなく、参加してくれる人に合わせた内容にしているんですね。
そうなんです。毎回、終わった後には「次はこれをしたい」みたいなことをメモに残しておいて、反省ノートのようなものも作っています。
――ベッキーさんの深い愛情を感じます。
「友達でいてくれてありがとう」の気持ちもあって開催しているので、私なりの恩返しなんです。
“〇〇しなくちゃ”からの解放

――先ほどは理想の大人像をお伺いしましたが、もう少し具体的に、ご自身が 50,60代と年齢を重ねる中で、どのような生活を送りたいと考えていますか?
芸能界のお仕事をやりつつ、子どもの子育てを全力サポートしたいです。 私が子どもを産んだ時に母にすごく支えられて、今も母がサポートしてくれているからこそお仕事ができているので、母にも恩返しするけど、それを子どもにも早くやってあげたいな、と。
――お仕事はどのようなことをやりたいと考えていますか?
調子に乗った発言とは思われたくないんですが、心の健康のためにも楽しい仕事に力を入れたいなと思っています。あまり負荷をかけずに「楽しそうだからやってみよう」というお仕事を多めにやらせていただくのが理想ですね。


――ご自身の心の健康を保つために、意識されていることはありますか?
たくさんあります。毎朝5時に起きているんですけど、スクールゾーンさんのYouTubeを見ながら料理をしていて。朝から笑えて幸せなんです! あとは、子どもを預けて友だちと呑むこととか、「料理しなきゃ」みたいな圧力に抗って週に何回かは外食すること、2週間に1回はパスタを食べること…とか。
――お話を聞いていて“〇〇しなきゃ”から解放されるのが得意なのかなと、感じました。
そうなんですかね? もともとは、パンクしたりブチギレたりしちゃっていたから、「これは良くないな」と思って、いろんなものを手放していきました。自炊にこだわっていたけど、それを手放して外食に行ったら、めっちゃ楽じゃん、とか。「お母さんだから」というのを手放して友だちとの時間も確保するだとか。心の健康は常に考えています。
――特に大人になると“〇〇しなきゃ”にがんじがらめになってしまう人も多い印象です。そんな自分を緩めるために意識していることはありますか?
人の話を聞くことですかね。やっぱり年を重ねると「この生き方が正解!」「 私はこれ!」と思いがちだけど、そういう時こそ、人に「どうやってんの?」「どう考えてるの?」 と聞く。そうすると「あ、じゃあ私もそれ取り入れてみようかな」と思えて、外に目を向けれるようになるので。頑固さを捨てること、「絶対」を手放して、やりたくないけど飛び込んでみることを大事にしています。

Profile
ベッキー
1984年生まれ、神奈川県出身。1998年、子ども向け番組『おはスタ』でデビュー以降、バラエティ番組を中心に、ドラマや映画でも幅広く活躍している。YouTubeチャンネル「ベツキイ!!!!」も好評。
■『あいの里』シーズン3
2026年10月6日よりNetflixにて5週に渡って世界独占配信中
11月3日:第21話〜第23話が配信開始
撮影/稲澤朝博
取材・文/於ありさ
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