＜佐藤めぐみのcoffee note vol.4＞
新風を吹き込んだ、
女性バリスタのお店

Conversation

佐藤めぐみ（以下、佐藤）：今回はオープン当初から通っている大好きなお店をご紹介できて嬉しいです。それではまず、お店のコンセプトから聞かせてください。

三浦佳奈（以下、三浦）：ここ表参道にお店を構えて早いもので11年が過ぎ、お店も4店舗に増えました。2012年のオープン当初から「女性バリスタを世の中に送り出す」というコンセプトを大事にしています。

佐藤：私もオープン時、女性バリスタにコーヒーを淹れてもらえたことがとても新鮮だったことを覚えています。

三浦：今は日本中で大勢の女性バリスタが活躍していますが、オープン当初はどこのお店も男性バリスタしかいませんでした。だったらガールズパワーでそのイメージを覆そうと思い、お店をはじめました。今もその想いは変わらず、基本的にはどの店舗も女性だけで運営しています。

佐藤：まさにコーヒー業界の先駆者ですね。女性バリスタを中心としたお店として、空間作りなどこだわっている点はありますか?

三浦：そうですね。お店自体はシンプルな雰囲気なので、クールな印象を持たれるかもしれません。でも、接客やサービスでお客さまの緊張感をほぐし、ふっと息抜きできる場所になるよう努めています。

佐藤：開店当初からお店のクールな雰囲気と、コーヒーへのこだわりのバランスが絶妙だと感じていました。来店されるお客さまの客層や、接客で心がけていることなどあれば教えてください。

三浦：お客さまはご近所にお住まいの常連の方から、会社務めの方まで本当に幅広い方々に来ていただいています。最近は観光客が戻ってきたので、地方からのお客さまも「インスタを見ました」と言って来店してくれます。
お店の作りが比較的ゆったりしているため、ドリンクを提供してしまうとお客さまとなかなかお話しする機会がないので、オーダーをいただく時に少しお話ができるよう努めています。オーダー時に少し会話があると、帰り際に味の感想を聞かせてくれたり、飲んだコーヒーの豆を買ってくれたりするので嬉しいですね。

佐藤：お客さまとのコミュニケーションがあると嬉しいですよね。次に豆のこだわりについて聞かせてください。途中から自家焙煎をはじめたと伺いましたが、何かきかっけがあったのでしょうか？

三浦：オープン当初は自家焙煎をしていなかったのですが、当時のマネージャーがスペシャリティコーヒーの専門店としてブランディングしたのがきっかけです。昔から通ってくださっているお客さまのためにオリジナルブレンドも置きつつ、豆の産地や個性にこだわった浅煎りから中煎りのスペシャリティコーヒーを提供しています。

佐藤：お店で提供しているスイーツにもこだわりはありますか？

三浦：業者さんから卸していた時期もあるのですが、何年か前から自分たちで気持ちを込めて作ろうということになり、作りはじめたのがクッキーです。今でも多くのお客さまにご好評をいただいています。 また、ラテアートもお店のセールスポイントです。ラテアートを求めていらっしゃるお客さまもいるので、スタッフには一定のスキルを身に付けるようにしています。

佐藤：お店も12年目を迎えられました。これから先はどんなお店を目指していきたいと考えていますか？

三浦：12年目を迎え、おかげさまでLATTESTの存在は多くのお客さまに認知されるようになりました。今後はお店で提供するコーヒーの美味しさをもっと多くの方に知っていただけたらいいなと思っています。