2026.10.03
【九州最果ての島・天草へ Vol.1】イルカと夕日が見守る絶景温泉リゾートへ
東京から熊本空港まで飛行機で約2時間、そこから車を走らせることさらに2時間半。決して近いとは言えない道のりの先にあるのが、九州の西の果て、天草です。
それでも一度訪れれば、その距離を忘れさせてくれる島。パスポートなしで行ける、どこか異国情緒漂う場所です。

この海には、世界でも珍しく野生のイルカが定住しています。天草は「世界七大ドルフィンスポット」のひとつに数えられ、船を出せば高い確率でイルカに出会えます。そして日が傾く頃、空と海を赤く染める夕日もまた、この島いちばんのごちそうです。

それらを独り占めできる場所として今回訪れたのが、天草松島の海辺に佇む隠れ家ホテル「天使の梯子」です。
天草五橋を渡った先に広がる松島は、松の緑をまとった島々が宮城の松島を思わせることから名付けられた、雲仙天草国立公園の景勝地。1981年に開湯した松島温泉は、まろやかな湯ざわりで美人の湯として知られ、島々を望む絶景の湯としても評判です。
「天使の梯子」を生んだ、竜宮グループの歩み

「天使の梯子」があるホテル竜宮のルーツは、天草出身の先代が営んでいた、海の家の休憩所「シードーナツ」にさかのぼります。お伽話が好きだったという家族の思いは、やがて宿の姿形にも表れます。1944年の天草五橋開通をきっかけに、多くの人に天草を訪れてほしいと、前島で海水浴休憩所とお土産販売をはじめたのがはじまり。お客様の声を聞きながら食事を提供し、宿泊できる旅館へと育っていく中で、浦島太郎の物語さながらの「竜宮城」を名乗った時代もあったといいます。
「時代にあったサービスを提供する」という理念を引き継ぎながら、1992年に「ホテル竜宮」がオープン。その後、「天使の梯子」(2008年)、「天草 天空の船」(2013年)、そして「天ノ寂(あまのじゃく)」(2023年)と、時代を追うごとにそれぞれ異なるコンセプトのホテルを展開してきました。

そのホテル竜宮の中に、ホテル・イン・ホテルとして誕生したのが「天使の梯子」です。各階には「海面・陽」「海・光」「海底・静」というテーマが設けられ、建築デザイナー・三澤博幸氏によるデザインが施されています。全8室すべてに、天草の海が広がる客室露天風呂が備わっています。客室は60〜100㎡ほどの広さで、4タイプがそろいます。ファミリー層向けの「ホテル竜宮」と同じ建物にありながら、フロントとロビーは別という、今までにないホテルの形です。
【Day 1】天使の梯子で過ごす癒やしの時間
9:45| 阿蘇くまもと空港着

羽田空港から約2時間。空港からは、阿蘇くまもと空港と天草を乗り換えなしで結ぶ直通バス「あまぽ」に乗り込みます。飛行機の到着に合わせて気軽に乗車できるのが嬉しいポイント。事前予約も可能。
13:00 |ランチ「海鮮家 福伸」


天草五橋のうちの5号橋そばにある「海鮮家 福伸」で、天草旅の最初の食事を。海の見える特等席とともに、地元・天草で水揚げされた新鮮な魚介を味わえる名店として知られています。
店内の生簀には、活きたままの伊勢海老やヤリイカが泳いでおり、注文が入ってからその場で調理してくれるのが特徴。活イカは刺身、天ぷら、塩焼きから好みの調理法を選べます。お子さん連れなら、生簀から取り出したばかりのイカを間近で見せてもらえることも。旅の思い出のひとつになりそうです。


ランチには煮付け定食や丼ものが豊富にそろい、彩り豊かな刺身が並ぶ御膳も人気です。ボリュームのある日替わりランチや、車海老・伊勢海老を贅沢に使ったコースまで、幅広い楽しみ方ができます。
15:00|チェックイン





「ホテル竜宮」のロビーでは大きな鯨のオブジェが出迎えてくれます。その通路を抜けた先にある「天使の梯子」専用のロビーで目を引くのが、船のスクリューをはじめとするアンティークの調度品の数々です。海辺の宿らしい船具のディスプレイが随所に飾られ、待ち時間さえも小さな博物館を眺めているような気分にさせてくれます。



今回宿泊したのは、4タイプ8室のうち「typeB」の客室です。80㎡を超える広さに、大きめのベッドを備えたツインベッドルームとゆったりとしたリビング、そして海を見渡すテラスには天然温泉のプライベート露天風呂と内湯を備えています。専用のロビーとダイニングも付いており、チェックインの瞬間から特別な滞在が始まる感覚があります。窓際には掘りごたつ席が設けられ、居心地よく過ごせるのも魅力のひとつ。


チェックインを済ませたら、まずは客室の露天風呂で旅の疲れを癒やします。天草の海を望みながらの湯浴みは、この宿ならではの贅沢。尚、13歳以下のお子様の利用をご遠慮いただいていることから、落ち着いた大人の非日常ステイを味わえます。
16:00|貸切露天風呂で、湯めぐりを



客室内風呂のほか、貸切露天風呂も利用できます。樹齢200年の杉の丸太をくり抜いた露天風呂は、天草五橋の4号橋を見渡せる一湯です。光る石をちりばめた内湯の、海ほたるの貸切風呂もあります。
17:30|松島の夕景


海峡に島々が点在する松島の景色は、夕日の美しさが格別です。刻一刻と色を変えていく空と海を、部屋の露天風呂や貸切風呂から眺める時間は、この旅のハイライトのひとつです。
18:00|夕食「鉄板焼きディナー」


夕食は、「天使の梯子」専用のダイニングでいただく鉄板焼きディナーです。席はカウンター6席と個室6席のみで、限られたゲストだけが訪れられます。カウンター席では、シェフとの会話を楽しみながら、目の前で繰り広げられる臨場感あふれる華麗且つ豪快な焼き捌きを間近で見られます。




コースは、天草の季節の前菜と本日のスープにはじまり、地魚のお造り、鮑と伊勢海老の鉄板焼き、季節の炊き合わせと続きます。地魚のお造りは、新鮮でプリプリとした食感が印象的。天草生まれ・佐渡育ちの限定日本酒「純米吟醸LIGHT PASS」との相性抜群。天草産のコシヒカリ(光)と、海に浮かぶ島々に沈みゆく茜色の夕日(光)。天草と佐渡、2つの島が「光」を渡し、想いを結んで誕生したという日本酒は、天草の食材にぴったり。






メインの鮑は鉄板の上でひと口噛むと、じゅわっと貝のエキスがあふれ出す仕上がり。お肉は阿蘇特産の褐色和牛(あか牛)をステーキで。エネルギーの源である豊富に含まれたグリコーゲンやペプチドといった成分を多く含み、熟成することで成分が変化し、肉は甘く、さらに味が濃く深みを増すのだそう。噛みごたえがありながらも、肉本来の旨みが引き立つ味わいです。熊本県産ひのひかりを使用した和牛、真鯛、縞鯵の炙り寿司、デザートで締めくくります。伊勢海老と鮑、阿蘇のあか牛の鉄板焼きを食べたくて何度も訪れている、というリピーターも多数。
【Day 2】イルカに会いに。リゾラテラス天草へ
11:00|チェックアウト


チェックアウト後は周辺観光を楽しみます。ホテルから徒歩圏内にあるリゾラテラス天草がおすすめ。
11:30|ランチとショッピング


海辺のリゾート気分が味わえる複合施設で、オーシャンビューのプレートカフェ、天草の海産物が並ぶマーケット、雑貨のショップなどが入っています。

おすすめは「天草塩パンラボ」の塩パン。天草の塩を使い、外はカリッ、中はモチッとした食感が人気です。ショコラ、メロンパン、めんたい、いきなり団子をイメージしたものなど、アレンジも豊富。焼きたてはもちろん美味しいですが、温め直すと焼きたての風味がよみがえります。
14:00|シークルーズでイルカウォッチング


旅の締めくくりは、リゾラテラス天草前の桟橋から出航する、シークルーズのイルカウォッチングへ。客室・エアコン・トイレ完備のクルーザーに、専門ガイドが同乗します。野生のイルカが相手なので、天候や海況で会えない日もありますが、天草の海に定住する彼らに会える確率は高く、多くの方がその姿を見られています。
>>【九州最果ての島・天草へ Vol.2】天空に浮かぶ豪華客船で、天草の海と美食に包まれる滞在
天草への旅が復興支援になる

2026年7月に起きた熊本地震を受けて、熊本県では観光需要の回復に向けた「九州ふっこう応援割」を実施しています。宿泊・旅行代金の60%が割り引かれ、対象は令和8年10月1日から12月25日までの宿泊分です。割引額の上限は、宿泊のみの商品や交通付きの1泊で2万円、交通付きの2泊以上で3万円、宿泊地が2県以上の周遊型で3.5万円とされています。
販売は9月15日から始まっており、楽天トラベルやじゃらんnetなど主要な予約サイトではすでに受付上限に達していますが、宿泊施設への直接予約や旅行会社からの申し込みは、準備が整った事業者から順次可能です。予約を希望する場合は、直接ホテルに問い合わせるのが確実です。
あわせて、ホテル竜宮グループでは「令和8年熊本地震復興支援・義援金プラン」の販売がはじまりました。「天使の梯子」や「天空の船」を含む全グループ施設が対象で、宿泊料金の10%が熊本県に義援金として寄付されます。ホームページ限定のプランです。
※「熊本ふっこう応援割」の受付につきましては、予算の上限に達しましたので受付を終了しております。今後追加される場合には公式ホームページにてお知らせいたします
■ホテル竜宮 天使の梯子
住所:熊本県上天草市松島町合津6136
アクセス:熊本空港から車で約90分。空港リムジンバスで約2時間半。天草空港から約60分。
TEL:0969-56-3333 / FAX:0969-56-2680
公式サイト:https://www.tenshinohashigo.jp/

17歳から読者モデルとして「Vivi」「JJ」「non-no」など多数女性誌に出演。6年にわたってMBSラジオパーソナリティを務める。大学卒業後、化粧品会社勤務を経て、フリーランスに転身し、ヨガインストラクターを務める傍ら、トラベルライターとして世界中を飛び回る。過去渡航した国は47カ国。特にタイに精通し、渡航回数は30回以上。ハワイ留学、LA在住経験有り。現在は拠点を湘南に移し、全国各地を巡りながら、東京と行き来してデュアルライフを送る。JSAワインエキスパート呼称資格取得。
この著者の記事一覧へ



