
2025.06.27
体を動かすこと 自分を育てること
by Kana Sato vol.15
ブランディングディレクター、コンサルタントとして活躍する佐藤香菜さん。世界各国を旅して見つけた“本当にいいモノ”を見極める審美眼を持ち、SNSで発信する丁寧な暮らしが同世代から熱い支持を集めています。
そんな佐藤さんが、普段愛用しているコスメやいま気になっているモノ、旅先でのエピソードなど、美容からライフスタイルまで赤裸々に語ってくれる本連載。
第十五回は、「体を動かすこと 自分を育てること」についてお話いただきました。
15回目のコラムは、最近特にハマってる運動について!
今まで集団行動が苦手という協調性の無さゆえ部活経験ゼロ、紫外線を浴びるのも苦手でアウトドアスポーツは特に避けがちと、サッカー観戦以外にスポーツとの関わりがなかったわたしが、ここ2年ほどゆるく楽しく続けているのがボルダリング。きっかけは親友夫婦がボルダリング歴10年以上のベテランで、そのボルダリングジムでわたしがコンサルをしていたマッサージ用クリームのイベントをさせてもらったのが始まり。
せっかく場所をお借りするのに、自分がボルダリングやったことないなんでダメだな! と、2年前の元旦(!!)に初めてのボルダリングをやってみました。その感想「意外と登れるもんなんだな」で、同じ色のホールド(壁についている石のようなもの)だけを手足で登っていく過程でけっこう頭を使うことも、ゴールまで登れたか否かという結果がすぐにわかるため達成感があることも、わたしにはぴったりと思えたのでした。


ボルダリングは、クッションの敷かれた地面から最大4メートルほどの高さの壁を登ります。当然、上に行くにつれて自分の恐怖心が出てきて、あと少し手を伸ばせば絶対に次のホールドを掴めるのに諦めてしまう。足で踏んでいるホールドが奥行き数センチしかなく爪先だけで踏んでいるときなどは尚更。
日常生活の中でも「失敗するならやめておこう」「これ以上は諦めよう」と思ってしまうこと、たくさんありますよね。ボルダリングをしているときの自分がまさにその状態で、もちろん怪我は怖いので趣味程度に楽しんでいるのですが、すぐに諦める自分の性格が表れていて本当に面白い!
そしてボルダリングの良いところは、自分が登っている間、後ろからベテラン勢がアドバイスしてくれたり声援を送ってくれる人がいること。壁に張り付いて必死な状態だと足元のホールドを見失うことが多々あるのですが、このアドバイスが本当にありがたいのです。
個人プレーのスポーツなのに仲間がいる感じ、とっても心地よい。
もし、何かスポーツを始めたい人はとてもおすすめのボルダリング。とは言え、知らない場所に飛び込むにはハードルがあると思うので、わたしが行っているボルダリングジムをご紹介。
初心者向けの体験クラスもあるのでぜひチェックしてみてください。
THE STONE SESSION TOKYO
東京都墨田区向島1-23-15 東京ミズマチイーストゾーンE7 LATTEST SPORTS
体を動かしたい欲はさらに高まり…
2025年に入り、今年40歳になるわたしには日々たくさんの心境の変化が起きています。それは自分でもびっくりすることの連続なのですが、その一つが、
「できないことに挑戦したくなった」ということ。
このコラムの過去記事でも書いていたように昨年以前の数年はとにかく海外へ出向くことが多く、自分の興味や関心は外へ、外へ、世界に刺激を求めていました。ある程度自分でスケジュールを決められる働き方を存分に楽しんでいたということもあります。
それが今年に入って変化し始め、外に求める知識欲よりも、自分の内側への興味が強くなっています。
思い起こせば、自分の得意なことを仕事にし、うまくできることで貢献しよう。そう思ってきたプライベートと仕事人生。誰かに教えてもらうのがあまり得意ではなく自分で考えてなんとか推進してきたけれど、40歳を目前に自分ではわからないことはとにかく人に頼ることにしました。
運動もその一つ。ボルダリングに加えて、最近始めたのがパーソナルトレーニング!


初回のトレーニングを終え、過去最高にハードな筋肉痛が到来! なんとそこから5日間も筋肉痛は続きました(笑)。地下鉄の階段を降りるのが一番キツく、手すりに頼って少しずつ前進…。
これは今まで使っていなかった筋肉が急に目覚めさせられた感覚。毎週ではないにしてもボルダリングを経験していたことで上半身の動きは悪くなかったのですが、問題は下半身。
たくさん歩いているほうだと思っていたのに、歩き方自体のクセもあり使っていない筋肉がたくさんあったのを実感。いや…これこそ「痛感」。
腿~お尻にかけて、こんな場所が痛くなったのは初めてだ…と、小さな達成感と共にわたしの運動スイッチに火がついた瞬間です。


パーソナルトレーニングを始めるにあたり、形から入りたいわたしが購入したのはトレーニングシューズ。adidas by Stella McCartneyの蛍光カラーに。少々お値段は張りますが、こうしてお気に入りのツールを揃えることで「買ったからには簡単に後には引けない」続けなきゃいけない状況を自ら作り出します! 運動だけでなく日々の決断でもこれがけっこう大切なことだと思っていて、自分で自分の背中を押すつもりで気持ちを上げる工夫を。
上半身は古着のバッドマンTシャツやタンクトップ、大好きなサッカーのユニフォームで。

トレーニング後のプロテインは飲んだり飲まなかったりしますが、甘さ控えめが好みなので最近はこちらを取り入れることにしました。
「Groen(グロン)」植物性ヴィーガンプロテインをオーツミルクで割っています。プロテインの語源は古代ギリシャ語で[必要なもの]を表しているとか。運動をしていても、していなくても、特に女性にとって必要不可欠なタンパク質。今まであまり飲んでいなかったのですが、パーソナルトレーニングを機に新しい習慣が増えました。
メンタルトレーニング?
毎日の生活の中で悲しいことが起きたりストレスを感じたら、すぐに家の近所を軽くランニングするなど 心拍数を上げる ことで、気持ちをリセットできると聞いたことがあります。わたしはあまりストレスを感じにくいほうなのですが、最近は運動をすることでさらにどっしり感が増して(?)メンタルの安定を手に入れている気がします。
40歳という年齢を前に自分には運動が必要だということを、頭で考えるよりも体が欲していたかのようなこのタイミング。ダイエット目的で痩せたいというよりは、代謝を上げて筋力を付けたくなりました。体を動かした後は心地いい疲労感と共にスッキリした気分で、忘れていい出来事は忘れて、その日の夜はさらに寝付くのが早くなります。
わたしにとってボルダリングも、パーソナルトレーニングも「これ以上はできないかも・・」という自分が勝手に設けたハードルに気付ける機会。思いきってやってみたらできるのに!
日常生活でも同じで、興味はあるのに踏み出せないとか、わかっているのに抜け出せない、本当は嫌なのに我慢してしまう、そんなちょっと残念なストレス原因があるとしたら、その解決方法はシンプルで「今すぐ決断&行動するだけ」なのだと改めて思い起こさせてくれるのが運動でした。
週に1回通っているのはこちら。論理的に説明してもらいながらのトレーニングは最高に面白い!
BREAKS池尻大橋
東京都目黒区青葉台3-19-11-B1
これからトレーニングを初めてみたい方はぜひチェックしてみてくださいね♪

Branding Director 佐藤香菜
株式会社マッシュビューティーラボにて、オーガニックのコスメとインナーケア製品のセレクトショップ「Biople by CosmeKitchen」の立ち上げとディレクションを行ったのち、独立。ブランディングディレクター・コンサルタントとして多数の企業の製品企画立案、製品プロデュースから販路拡大に携わる。オーガニックコスメを巡る旅の様子はNHK「世界はほしいモノにあふれてる」への2度の出演や、Instagramアカウント @kana__sato622 で発信している。
>>vol.11 情報との付き合い方と本当のフェミニズムを考る
>>Vol.12 初めての韓国・ソウル 2泊3日の旅
>>Vol.13 仕事におけるキャリアの作り方
>>vol.14 香りの物語と忘れられない記憶、わたしらしさ
過去の記事はこちらから
A Journey to find my selfーわたしを見つける旅ー