旅行ではなくお試し移住、暮らしてみてわかった北海道・上士幌町の魅力
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2023.03.26

旅行ではなくお試し移住、暮らしてみてわかった北海道・上士幌町の魅力

北海道・上士幌町

「どこか、ここではない場所へ」たとえ、大好きな街に住んでいるとしても、ふらっとどこかに行きたいと思うことはないでしょうか。

もっといえば、旅行ではなく暮らしてみたいと。

その欲を叶えたくなり、2023年2月上旬、北海道・十勝地方にある上士幌町でのお試し移住を体験してきました。

この話をすると「冬の北海道って寒そう」「雪、大変なんでしょ?」と言われるのですが、果たしてどうだったのか。真冬の北海道上士幌町で1週間生活して見て気づいたことをレポートします。

移住先は、シンプルで美しい街・上士幌町

2018年2月、会社員生活を終え、フリーランスになった当初は「場所と時間に縛られない生活をしよう」と心に決めていた。

しかし、それから5年、ありがたいことに仕事が絶えることなく、さらにはコロナ禍に入ってしまったことなどもあり、思ったよりも“東京”という場所に縛られて生活してきてしまいました。

「このままでいいのだろうか?満たされてはいるものの、もう少しだけのんびりと過ごしてみたい」

そう思い、知っている人が誰もいない静かな街で暮らしてみようと思い立ったのが、今回の移住体験の始まりでした。

付け加えるなら、ここ最近、気圧が上昇したり、下降したりするたびに思うように動かなくなる体にうんざりしていたことも原因でした。

そのため“梅雨がない”とのウワサを聞く北海道に惹かれたのです。北海道なら、急な仕事が入っても「行けます!」と途中離脱して東京に戻るなんてことにはならなそうだし、と。

それで、ロングステイできるホテルはないかと探していたときに見つけたのが「2022年度生活体験モニター」という制度でした。

この制度は、将来的に移住や2拠点生活を考えている人に向けた暮らしを体験する制度。知っている人がいない街を第2の故郷にしたいと思っていた自分にぴったりだと感じ、応募しました。

しかも、驚くべきはその安さ。今回、私と夫が2人で暮らした家は1LDK+ロフトがついた123㎡、オール電化の一軒家だったのですが、1ヶ月あたりの住宅使用料は75,000円。

1ヶ月未満の滞在の場合は、これを日割りしてもらえるため光熱水費など込みで1週間15,000円で滞在できました。

滞在した移住体験のモデルルーム

ちなみに上士幌町を選んだのは、人口5,000人、総面積の約76%を国立公園と国有林が占める緑ゆたかな町だということ。それでいてキレイなコワーキングスペースがあったり、パンフレットやホームページはシンプルで洗練されたデザインあったりと自然と暮らしやすさ、働きやすさが共存している印象を受けたからでした。

上士幌、7日間の暮らしで感じたこと

高校卒業までの18年間青森で生まれ育ったものの、冬の北海道に行くのは、このときが初めて。

しかも、青森からアクセスしやすい函館や、東京からのアクセスが便利な札幌ではなく、十勝地方も初。ワクワクした気持ちで乗り込んだ早朝の羽田発、帯広空港行きの飛行機の中から見た光景、日の出をバックに大きく手を振った整備士さんたちの笑顔は今でも鮮明に覚えています。

帯広空港(とかち帯広空港)近く、バスの中から見た光景

そして、飛行機の離陸から約1時間半後、念願の十勝・帯広空港へ。そこから、帯広駅バスターミナルまでの連絡バスに40分間揺られ、さらにバスで1時間20分ほど行った後で上士幌町に到着しました。

ここからは1週間暮らして感じたことを、簡単に紹介します。

「冬の北海道」は、思った以上に暮らしやすい気候

大変なイメージがつきまとう「冬の北海道」。しかし、上士幌の冬は非常に暮らしやすく、広大な北海道の冬を一言で表すことは難しいと言うことを今回の旅で知りました。

十勝地方は年間を通じて、全国的にも有数の日照時間に恵まれているそう。特に秋から冬にかけては「十勝晴れ」と呼ばれる晴天が続き、2月の平均降雨日数はなんと3日なのだそうです。

そのため歩道に雪が積もっているものの、非常に歩きやすい。車道も雪が降ればすぐに除雪車が入るため、雪や硬くなった氷でボコボコになることはなく比較的キレイ。

雪道での運転が初めてだった夫も、東京となんら変わりなくカーシェアを乗りこなしていたようでした。

ちなみに2月の平均気温は最高気温が-2度、最低気温が-15度。数字だけ見ると信じられない数字ですが、風が乾燥していないこともあって体感気温は東京の2月よりも暖かく感じました。

とはいえ、防寒は必須!私は裏地がしっかりとついたコートにHunterのショート丈のレインブーツ、ヒートテックタイツに家用のこたつ靴下、ニット帽がデフォルト。これさえあれば、余裕でおでかけできました。

お店は少ない。でも…

日用品や食料品を買うスーパーは、我々の家から徒歩20分ほどの場所に1軒、それよりも少しだけ手前に北海道でおなじみのコンビニ、セイコーマートがありました。どうやら、もう少し歩くともう1軒個人商店のようなお店もあるようだったのですが、それが上士幌にある日用品を帰る主な場所。本屋や映画館はありません。

私たちがよく利用していたスーパー「片原商店 Aコープ上士幌店 ルピナ」は、関東でいうと少しだけ大きな「まいばすけっと」くらいの広さ。大型スーパーとはいえず。

加えて、食材も豊富とは言えませんでした。例えば、牛乳を買いたいと思っても、その日の入荷分が終わってしまえば、特に補充されることもないとの印象を受けましたし、前の日にあったものが、次の日もあるとも限りません。物価は東京の方が安いものもチラホラ。

ものがあふれた東京に慣れているので「あ、ないのか」と最初は驚いたものの、いざ暮らしてみると不思議と不便ではありませんでした。ないなら、あるものを食べればいいし、代用すればいい。それくらい柔軟な生活が心地よかったのです。

自宅で食べた鮭のホイル焼きと北海道じゃがいもを使ったポテサラ

ちなみに、言うまでもないことかもしれませんが、食材は何を食べてもおいしい。

心地の良い距離感

私がこの暮らしを始める前、1番不安に思っていたのは町の人との距離感だった。

決して内向的ではないものの、極度のマイペースなので、たまの交流やイベントは嬉しいが、ずけずけとパーソナルスペースに入ってこられるのは得意じゃない。

10代の頃を思い返すと、人と比べて、わりと派手な服装をしているだけで、知らない同級生にチクチク言われることを窮屈に感じていたように思えます。

しかし、この町ではそういった経験をまったくしませんでした。

もちろん5000人規模の町なので、私たちがお試し移住で住んでいることは把握されている様子。ただ、あえて特別扱いをすることも、よそもの扱いを受けることもなく、街の人なら知っていて当然なことを知らなくても親切に教えてくれたのを覚えています。

また「いつ頃までいるの?」「困りごとはない?」「わからないことあったら言ってね」と道ですれ違った際に、声をかけてくださった近所の方もいました。そのときも私たちが東京で何をしているかなどのプライベートなことを聞いてくることはなく、非常に居心地がよかったのです。

便利すぎない交通アクセス

十勝地方の中では、かなり栄えている帯広駅からバスで1時間ちょっと。いざというときには向かうことができなくない距離感もちょうどよかった。

ちなみに、バスはQRコード決済でのお支払いも可能。あれは、早く東京でも導入してほしいなと思いました。

「旅とPizzaとお宿 咲色〜Sairo〜」

また、上士幌町にはカーシェアサービスもあり。今回の旅では2回ほど使用し、上士幌町の少し奥にある十勝しんむら牧場や、数年前に私たちと同じ「2022年度生活体験モニター」を経て、今は上士幌に住む粟田夫妻が営む「旅とPizzaとお宿 咲色〜Sairo〜」に行きました。

温泉好きにはたまらない公営の温泉と牧場サウナ

上士幌の良さを語る上で欠かせないのは、温泉、そしてサウナでしょう。

まず、町には町営の温泉「ふれあいプラザ浴場」があります。泉質はアルカリ性単純温泉。洋風風呂と和風風呂は週単位で男女交代となり、いずれもサウナ付き。驚くべきは、その値段で大人(12歳以上)は300円、小学生・町内在住の70歳以上は100円、6歳未満は無料。サウナ付きでこれは安すぎる…!

そして、中も比較的新しく、泉質はやわらかめ。92度のサウナと15度前後の水風呂でしっかりとととのえました。外気浴はできないものの問題なし、非常に満足度の高い施設でした。

ちなみに、シャンプーやリンスなどのアメニティはなく、タオルはレンタル。持っていくのを忘れないように気をつけましょう。

そして、もう1つ紹介したいのが十勝しんむら牧場にあるミルクサウナ。貸切のコンテナサウナを1組2時間、1万9800円で利用可能。薪ストーブがパチパチとしている中、横に長い窓から白銀の世界を眺めて入れるサウナは至福のひとときに思えました。

また、牛柄マットや、牛が水を飲む時に使用する桶が水風呂になっているなど、まさに牧場っぽさ全開なところもお気に入りです。

ちなみに、一説によると十勝に自然環境はサウナの本場フィンランドに似ているとのこと。雄大な自然の中、本場フィンランドに思いをはせるなんて、贅沢すぎるひとときであった。

「きっとまた帰る」上士幌町に

お察しの通り、私は今回の旅で上士幌町が大好きになりました。

最終日には帰りたくなくてたまらなかったし、東京に帰ってきてから2ヶ月弱経つが「早くまた行きたい」と思い日々を過ごしています。

そんなときに思い出すのが、最終日、移住体験の担当者さんに言われた言葉。

「きっとまた帰ってきますよ」

帰る形はどうであれ、私はまたすぐにあの町に行くことでしょう。冬の上士幌にも会いたいのですが、夏に緑と風を浴びに行くのも楽しそうです。

また来るその日まで、当分の間は、愛すべき東京での暮らしを楽しみたいと思います。

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