SERIAL STORY

2023.05.13

<佐藤めぐみのcoffee note vol.5>
一杯でいつもの今日を“ちょっといい日” に

東京はおしゃれでかわいい、そして美味しいカフェの激戦区。そこで、コーヒー好きとして有名な女優の佐藤めぐみさんと、東京のカフェを巡る連載をお届けします。

第5回は【いろんな方と繋がれるカウンターのみのかっこいいお店】。ほっと一息つきたくなるような、あなたのお気に入りのカフェが見つかりますように——。

@ UTAKATA COFFEE

2022年8月に世田谷奥沢にオープンしたUTAKATA COFFEEは、東急電鉄目黒線奥沢駅から徒歩2分、自由が丘駅からも徒歩6分のところにお店を構えています。「ここはカフェの激戦区なのでありきたりでは埋もれてしまう。だからこそ、ちょっと異空間を味わってもらえたら」とオーナーの小西修平さん。たしかに店内に一歩足を踏み入れれば、住宅街であることを忘れて特別な時間を味わうことができます。

UTAKATA COFFEEのある奥沢を
コーヒーの聖地へ

佐藤めぐみ(以下、佐藤):奥沢駅、自由が丘駅からもほど近く、そばには奥澤神社もあり立地は最高ですね。まずはお店のこだわり、他店と異なるポイントを教えてください。

小西修平(以下、小西):お客さまには家とはまた違う空間で、特別な時間を過ごして欲しいという思いから、店内は木目調のものを使わず、白と黒を基調にしたシックな空間にこだわっています。また、珈琲屋では珍しく、座席はカウンターのみでお客さまをお迎えしているところが他店と違うところでしょうか。

佐藤:たしかに木目調を使わず、カウンターのみというカフェは珍しいですよね。なぜこのスタイルにしたのでしょうか?

小西:カウンターだとお客さまからすべてが見えるので緊張感がありますが、お客さまとの距離を縮めたいという思いからカウンターのみにしています。
また、店名の「UTAKATA」にも理由があります。泡沫(うたかた)という言葉は「水面に浮かぶ泡」と、「儚く消えやすいもののたとえ」を意味しているとされていますが、このように儚い時間の連続の中で、人と人が楽しい時間を共有できる場所であるといいなという思いからこのスタイルにしました。

佐藤:では、お客さまはお一人の方が多いのでしょうか?

小西:そうですね。比較的、お一人でいらっしゃるお客さまが多いです。カウンター越しでバリスタの長谷川とコーヒーの話や世間話をしながら何気ない一日を楽しんでいただけたら嬉しいですね。住宅地にあるので、地元の方も大事にしながら地域に根付いたお店を目指しています。

佐藤:毎日でも通えるような価格設定も魅力だなと感じました。このあたりも意識されている部分なのでしょうか?

小西:はい、特別感にこだわりすぎて価格を上げてしまうとお客さまの足が遠のいてしまうので、近所の方から学生さんまで毎日でも来ていただけるような価格設定と、豆の種類も豊富に揃え、飽きのこないように工夫をしています。

佐藤:自由が丘にも近いということもあって、カフェの激戦区ですよね。この土地にこだわった理由はありますか?

小西:たしかにこの辺りはカフェが多いです。でも逆に、この土地が「コーヒーの聖地」になるといいなと思っています。お店によって豆の特徴が違うので、最近は“豆巡り”をされているお客さまもいらっしゃいます。私たちも別のお店を紹介することもあるので、この土地ならではの楽しみ方ができると思います。

佐藤:豆巡り! いいですね。いろんなお店の味が楽しめるのはコーヒー好きにはたまりませんね。ところで、UTAKATA COFFEEの豆はどちらから仕入れているのですか?

小西:コーヒー豆は私の姉夫婦が営む、「BREATH HIROSHIMA(ブレス ヒロシマ)」という広島のロースタリーから仕入れています。義兄が焙煎した豆は客観的に味わっても本当に美味しいです。この味を多くの方に味わってもらいたいと思っています。

佐藤:コーヒーカップやグラスもおしゃれですね。ここにもこだわりを感じます。

小西:器ひとつで味の印象は変わると思うので、そこにもこだわっています。ホットドリンクでもあえてロックグラスに注いだり、作家さんがつくったカップを使用したりしているので、非日常感を味わっていただけると思います。

佐藤:スイーツも大変魅力的です。奥さまが作っていると伺いました。

小西:はい、スイーツは私の妻が店内で作っているのですが、主役はあくまでもコーヒーなので、“コーヒーに合うスイーツ”を試行錯誤しながら提供しています。品によりますが、小麦を使わなかったり、キビ糖やタスマニア産のハチミツを使ったりと体に優しい素材にこだわっています。

佐藤:豆はお姉さん夫婦のお店から、スイーツは奥さまの手作りという背景を伺うと親近感が湧きますね。

小西:そうだと嬉しいです。意外とアットホームな感じで経営しているので、これからも多くのお客さまに足を運んでいただき、お店のコンセプトでもある、「いつもの今日を“ちょっといい日” に」していただきたいですね。

コクのあるコーヒーとミルクの甘さが混ざり合う
カフェラテ

今回いただいたドリンクはカフェラテです。コクのあるコーヒーと、スチームされたミルクの甘さが混ざり、美味しさをさらに引き立ててくれていました。保温機能のある器にちょうどいい量を提供してくれるので、最後の一口まで美味しくいただくことができます。
ケーキは濃厚なのに口当たりがなめらかで、コクのあるラテとまさに相性バッチリ。バリスタの長谷川さんと豆の話をしながら至福の時間を過ごせます。

オーナーの小西さんが、広島のお姉さん夫婦が焙煎した豆を東京の人にも飲んでもらいたいという思いからはじめたUTAKATA COFFEE。小西さんとバリスタの長谷川さんとの会話も楽しく、カウンターならではの醍醐味が味わえます。夜の営業時間にはクラフトビールや自家製のレモネードサワーをはじめ、コーヒーをベースにしたカクテルも提供していると聞き、とても気になっています。照明を落とした店内は一層、スタイリッシュになることでしょう。店名の通り、“儚く”そして “ちょっといい日”を過ごせそうです。

UTAKATA COFFEE
東京都世田谷区奥沢5-14-31 1F
https://utakata-coffee.com

>>vol.1 苦手な人にもおすすめしたい、こだわりの名店
>>vol.2 昭和レトロな雰囲気のお店
>>vol.3 こだわりのシングルオリジンコーヒー
>>vol.4 新風を吹き込んだ、女性バリスタのお店

取材・文/安田ナナ
撮影/渡会春加

BACK NUMBER

バックナンバー

VIEW ALL

CATEGORY

Ethical

コスメ

メイク

スキン

ボディ

ヘア

フレグランス

フード

ライフスタイル

インタビュー

連載

CONCEPT

新しいキレイ、
新しい自分と
出会う旅へ。

キレイノートは、
「キレイ」を軸に、日本に限らずヨーロッパ、アジア、
世界中の国々から、
contribution(貢献)と
solution(解決)のある情報を発掘して
お届けするメディアです。
皆さんが、まるでキレイに出会うために
世界中を旅して周っているような気分になれる、
そんなメディアを目指しています。

キレイ。
それは、鏡に映るキレイ。
そして、透き通った心のキレイ、ライフスタイルのキレイ。
海や緑や動物たち、私たちを取り巻く環境のキレイ。

そして、contributionとsolution。
人のお悩みの解決、コンプレックスの解消。
そんな人の毎日への貢献。
そして、エシカルであること、
世界の明日への貢献。

私たちが発信する情報が、新しくて、刺激に満ちた、
ワクワクするものであるように。
そして、たくさんの人達や世界のキレイに繋がっていくように。

キレイノートは独自の視点で、世界中から毎日キレイ情報を
集めて、読者の皆さまにお届けしていきます。

自分と世界を、もっと愛そう。

キレイノート

気になる国をトリップ!