神々が集う地・出雲で、心を洗う開運旅
島根半島最西端にある、景勝地としても知られる日御碕(ひのみさき)。この地に、2022年11月16日、全国22か所に展開する星野リゾートの温泉旅館ブランド「界 出雲」がオープンしました。心洗われるような絶景、日本海の豊かな恵みが育んだ美食、出雲神話の文化など、ここならではの忘れがたい体験を満喫してきました。
海景を楽しむのどかな絶景宿へ
真っ白な日御碕灯台を望む岬に佇む「界 出雲」。車で約20分の距離に「出雲大社」が、歩いて約5分のところには「日御碕神社」が位置しており、“お詣り支度の宿”にふさわしいアクセスの良さも自慢です。
広々としたエントランスのフロント周りには、日本海と沈む夕日をイメージしたモチーフが。出雲地方で盛んに行われていた、日本古来の製鉄法“たたら製鉄”から生み出される玉鋼と鉄滓を使い、沈みゆく太陽を表現しています。
館内には地元作家による作品を随所に取り入れ、島根のものづくりの営みや日御碕の情景が表現されているので、ぜひチェックしてみて。
2023年8月31日までは、素材や音にこだわったご当地の風鈴を設えた湯涼みスポット「界のご当地風鈴オーケストラ」が登場。石見地方特産の「石州瓦(せきしゅうがわら)」と島根県の伝統工芸「筒描藍染」の手法を使ったオリジナルの風鈴は、瓦の高い音が耳にも涼やか。湯涼みに最適な空間で、風鈴が奏でる音色に涼を感じる特別な湯上がりを楽しめます。
視界を遮るもののない絶景スポットが、こちらの「かわたれテラス」。テラスに出た瞬間、「わぁー!」と歓声がこぼれ出る、心揺さぶられる景色です。朝の日の出の時間“かわたれ時”の情景が映えるロケーションから命名された通り、朝日も望める、とっておきの場所です。
昼間は島々が浮かぶ美しい出雲松島や鳥のさえずりに耳を傾けながら、夜は満点の星や月を眺めながら、贅沢なひとときを過ごすことができます。
圧巻のオーシャンビューに感動! 2つのご当地部屋「彩海の間」
客室はすべて、刻々と表情を変えていく空や海の景色を楽しめるご当地部屋「彩海の間」。夕日と日御碕灯台を望む客室、朝日と海を望む客室、2つのタイプが用意されています。どちらも時間ごとに異なる海の彩りや絶景を満喫できる客室なので、希望があれば予約時にリクエストをどうぞ。
日御碕灯台と水平線を望む客室からは、オレンジ色に染まる夕日の情景をより美しく見られるよう、リビングに補色効果のある藍色を取り入れているのがさすがのポイント。ご当地の職人さんや作家さんが手がけた、お部屋を彩る草木染めや藍染のクッション、水平線をイメージしたヘッドボードも見どころです。
反対に海の景色を望む客室は、島根県の伝統工芸品“石州和紙”で朝焼けをイメージしたオレンジ色の壁紙が映えます。窓からはまるで絵葉書のような、美しい出雲松島の風景が広がり、心穏やかな滞在を約束してくれます。
雄大な日本海を一望できる大浴場で、移り変わる情景を楽しんで
広い空と海が目の前に広がる開放感抜群の露天風呂は、日の出も望むことができる贅沢なロケーションです。寝っ転がって楽しめる「寝湯」は、空と海との一体感が気持ちよくて、究極に癒されました。
温泉に入る前には、効果的な入浴方法や泉質に学べる「温泉いろは」がおすすめ。紙芝居形式で堅苦しくなく、楽しく学ぶことができます。
「界 出雲」の泉質は、日本でも珍しい塩分濃度が高い“塩化物強塩泉”で、湯冷めしにくく、疲労回復にも効果的。海を思わせる塩分が含まれているため、神社に詣でる前の体を清める“禊(みそ)ぎ湯”としても申し分なし!
高級魚・のどぐろも堪能できる特別会席
お楽しみの夕食は、プレゼンテーションも楽しい特別会席です。打ち出の小槌の器に入った蒸し鮑や、ふわっと上品な出汁が香る煮物椀に続いて、目にも楽しいお造りが登場。
この日は、カンパチ、さわら、シマアジ、のどぐろ、鯛の盛り合わせで、どれも脂がのって絶品すぎ! 出雲地方の甘めの醤油・紅梅醤油や甘酒入りの梅酢でいただきます。
吟醸酒で蒸したとろける舌触りののどぐろの椀物、和牛フィレ肉の柏葉焼きに舌鼓を打ったら、のどぐろの土鍋ごはんでシメを。しめ縄をあしらった土鍋で炊けば、ご利益もありそう!? ふっくら炊き上がった白米とのどぐろは、そのままでもよし、出汁をかけていただいても止まらない美味しさです。
デザートは、「いちじくのサバラン仕立て」。地元・島根ワイナリーのロゼワインを使った大人の味わいで、心もお腹も大満足!
きらびやかな衣装が様変わり! 豪華絢爛な石見神楽を楽しむ
夕食後のお楽しみは、開放的なテラスで行われる「石見神楽」。演目は、出雲大社の起源を描いた「国譲り」をもとにしたオリジナルの舞です。篝火を背景に、太鼓やお囃子の音に合わせて、演者がくるくると回ったりダイナミックに動く30分間は大迫力の一言! 目にも艶やかな衣裳は、途中であっという間にお着替えをするので、一瞬も目が離せません。
この素晴らしい舞台は、なんと「界 出雲」のスタッフ自らが演者を務めているというのだから驚きます。神楽というと、なんとなく厳かなイメージを抱いていたので、エンタメ感たっぷりの演出に、最後まで目が奪われっぱなしでした。
湯治体操と神饌朝食でお詣り支度を整えて
すっきり目覚めた朝は、7時からテラスで行われている体操へ。海に泳ぎ出すような動作を取り入れた「稲佐の浜 神の渡り体操」は、うっすら汗ばむほど。朝の輝く光を浴びて、清らかな気持ちでスタートしたい朝にぴったりです。
朝食は、神様に献上するものをいただく「神饌(しんせん)朝食」が出ます。(「出雲大社ガイド付きプラン」予約限定)。これに加えて、焼き魚(この日はさわらの西京焼き)や隠岐の島の海藻・あらめや穴子、豚肉が入った、ボリューム満点の「あらめの磯鍋」など、盛りだくさんな朝ごはんも。
身も心も整ったら、施設周辺の日御碕エリアでお散歩をしたり、出雲大社へお出かけを。万全の準備で、縁結びのご利益も高まりそうです。
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美容ライター。早稲田大学卒業後、アパレル、出版社勤務を経てフリーに。女性誌やWEBで、美容をはじめ、健康、美食に関する記事、著名人へのインタビュー取材などを担当。好きなことは、スキンケアとファッションと旅行。猫が好き。
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