2023.07.01
ベトナム産エシカルアイテム。現地で手軽に買える、地元ブランド3選
Hoa Ly(ホアリー) phan nu hoang cung(ファン ヌ ホアン クン) Cocoon(コクーン)
東南アジアのリゾート地、ベトナム・ダナン。日本からの観光客も多いこの地のコスメ事情とはどんなものでしょうか。
かつては素顔に近いナチュラルメイクが主流だったベトナムですが、この10年ほどでずいぶん変化が。最近ではしっかりとしたメイクをする人が増えているようです。
さらにここ数年は、なるべく肌や環境にいいプロダクツを選ぼうとする動きが、ベトナムでも増えつつあると聞きました。今回はベトナム生まれでお土産に最適、エシカルなスキンケア、コスメアイテムを紹介します。
ベトナムのスキンケア事情
ダナンで手に入る、毎月発行の日本語のフリーマガジン「SKETCH」でベトナムのメイク特集を発見! 最前線で活躍されるメイクアップアーティストさんによる、ベトナムのメイク事情が掲載されています。
ベトナム人の女性はもともと濃いメイクは好まないそう。その理由として、育った環境においてメイク自体にそこまで馴染みがないこと、そしてせっかくメイクをしても暑さですぐに崩れることが考えられます。ただ、今の20代はTikTokなどSNSの影響もあり、メイクに興味を持つ人が増えていることも事実だそうです。
MACなどの海外ブランドが安定して人気ですが、最近では植物性100%で肌への悪影響が少ないヴィーガンコスメへの注目度も高い、と「SKETCH」では紹介されています。
また、今回ご紹介するお土産ショップ・Hoa Ly(ホアリー)店主の高野有貴さんにもお話を伺いました。日本なら同じブランドの商品をラインで使うことが多いですが、ベトナムではシンプルにオイルだけ、化粧水だけ、というスキンケアが多いそうです。
また現地の女性たちは、ベトナム産よりも韓国や日本、ヨーロッパなど海外のブランドに興味津々。日本でも韓国コスメ人気が今なお継続中ですが、ベトナムでも似たような流れがあるのですね!
プチプラコスメも扱う「Hoa Ly」
現地の雑貨からベトナム産オリジナルコスメまで幅広くそろい、「一度に買い物できるお土産ショップ」として、観光客だけでなく、現地在住の日本人からも愛されるお土産ショップ・ホアリー。
今回注目したのは、化学物質や添加物を使用せず原料にこだわり、できるだけ自然に近い製法で作られたオリジナルのスキンケアやコスメ。信頼できる取引先に頼んで作ってもらっているそうで、その品質は折り紙付きです。
それぞれのアイテムを小さなサイズで販売しているのは、美容というよりあくまで「お土産だから」と有貴さん。小さいからこそ、色々と試せるのが嬉しいですね。これらをポーチにまとめてプレゼントすると、喜ばれること間違いありません!
ここからは、厳選した材料で作られたホアリーのオリジナルコスメやおすすめアイテムを紹介します。
ホアリー モリンガオイル
ベトナムで採れるモリンガを使った、ホアリーオリジナル商品のモリンガオイル。
肌を柔らかく、さらに「使い続けることで自分の肌自体を強くしてくれる」と、実際に愛用している有貴さんは話します。だからこそ、毎日使い続けるというより、肌が疲れた時に使うと、より効果を感じられるそうです。
またスキンケアの最初に使うとブースターオイルとして使えますし、最後だと肌に蓋をする効果も。さらにどこにも使え、日焼け止め効果もあるのが特徴です。有貴さんはヘアオイルとしても活用されているのだとか。
実際に使ってみると、たった一度でもその効果を実感。特に日焼けで乾燥した手の甲に乗せて、指で馴染ませるとあっという間に浸透していきます。東南アジアで過ごし始めて、ずいぶんとドライになっていた私の肌にも少しツヤが戻ったよう!
乾燥が進んでいたため、連日使ってみると手の甲の肌状態がよくなり、守られている感じも。使い続けると、わかりやすい効果が期待できそうなオイルでした。
ホアリー リップバーム(レモングラス)
ベースのヴァージンココナッツオイルに加えて、ひまし油やレモングラスの精油で作られたリップバーム。キャップを開けた瞬間にレモングラスの香りが立ち、ふわっと心がほぐれる心地よさです。
使用感もよく、唇にスッと馴染んで、潤いを保ってくれます。小さくてリーズナブルなのでお土産としてはかなりおすすめです。レモングラス不使用のシンプルなリップもあるので、お好みで。
phan nu hoang cungのローズウォーター
ベトナムには王朝時代から伝わる秘密のエイジングケア方法というものがあり、そのレシピから作られたスキンケアブランド・phan nu hoang cung(ファン ヌ ホアン クン)。フエの王朝が衰退し、そこで働いていた使用人が秘密のレシピを広めたことでこのコスメが広がったと言われているそう! 秘密のレシピと聞くと、ワクワクせずにはいられませんね。
天然素材で作られているローズウォーターは、さっぱりつけ心地が良いのが特徴です。実際に使ってみると、確かにシャバシャバと軽いつけ心地。ベトナムなど気温の高い地域や、日本の夏に重宝するアイテムになりそう!
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コスメだけでなく、少数民族がひとつずつ手作りするポーチやバッグなども、オリジナル商品を扱う数少ないショップ、ホアリー。とにかく品ぞろえ豊富で、店内に足を踏み入れると心が踊ります。スタッフの方は日本語でも対応してくれ、安心感があります。
「オーガニックのものが買いたい!」というお客さんの声を受けて、これからもオリジナル商品をはじめとしたナチュラルな製法で作られたコスメやスキンケアを、今後も増やしていく予定だそう。ぜひ一度覗いてみてくださいね。
その他にも注目アイテムがたくさん!
ベトナム発のヴィーガンコスメをご紹介
ホアリーで取り扱われている以外にも、ベトナムで注目が集まるヴィーガンコスメは多数存在します。続いては、「Cocoon(コクーン)」のアイテムをご紹介します。
コクーンは、2014年にスタートしたベトナムのヴィーガンコスメブランドです。ヴィーガンコスメは、動物由来成分を一切使用せずに、動物実験も行わずに製造されるコスメを指します。
ブランド名のCocoonは「繭(まゆ)」という意味。サナギにとってコクーンが家であるように、コクーンがベトナム人の肌や髪をケアする家のような存在となり、ユーザーがより美しくそして自分らしく輝く蝶になるサポートをしたいという想いが込められています。
そのため現地の人にとって、親しみのある身近な植物や食材を主原料としたアイテムが多いのが特徴です。
コクーンはリーピングバニー、ヴィーガン協会、ペタの3つのヴィーガン国際認証を受けています。またアルコール、サルフェート、パラベンフリー、鉱物油不使用といった優しい処方が嬉しいですね。
地元のマートやコスメショップ、またオンラインショップで購入できます。
Organic Rose Water Toner(オーガニック ローズ ウォーター トナー)
肌の保湿や修復に効果があることで知られた、ベトナムのカオバンで有機栽培されたローズを使用したローズウォーター(化粧水)です。
抗酸化物質を含み抗炎症作用のあるバラは、エイジングケアの成分として重宝されており、またボトルに舞うように閉じ込められたバラの花びらにはビタミンCが多く含まれています。
肌に潤いを与え、ふっくらさせるため小じわや大きな毛穴は目立たなくしてくれるそう。
特に、汗をかく頻度の高い常夏の地域にいると毛穴の開きが気になりますが、そんなときに頼りたくなる化粧水です。たっぷり入っているのも嬉しいですね。
洗顔後、化粧水を手のひらに出し、顔全体にやさしくなじませ軽くたたくと、深く吸収されていきます。ローズ精油を蒸留して抽出しているため、バラの香りが漂う豊かなスキンケア時間に。褐色の色味ととろんとしたテクスチャも特徴的です。
Dak Lak coffee body butter(ダクラク コーヒー ボディ バター)
抗酸化物質が豊富に含まれたダクラクコーヒーオイル、エイジングケアや肌へ癒しをもたらすことで知られているタマヌオイル、天然の保湿剤として人気のココアバターが原料のボディバター。
使い方は簡単、ボディに均一に塗布し、吸収されるまでやさしくマッサージするだけです。滑らかなバターのようなテクスチャで、肌に乗せて馴染ませると、シルクのように輝く肌を実感できます。
保湿や柔軟性、抗酸化作用が期待できるスキンケアです。
今回のなかで、一番豊かな香りでセルフケアの時間が楽しくなりました。特にコーヒー好きの方にはたまりません。ただしカカオが入っているため、少し甘めのコーヒーにはなりますが、そういうところもまさにベトナムコーヒーですね!
コーヒーのイメージが強いベトナムの、ユニークな美容アイテムとしてお土産にもおすすめです。
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ベトナム産のエシカルなブランド、スキンケアアイテムを紹介しました。
ベトナムを旅行中の自分のため、そしてお土産としてもおすすめのものばかり! 天然素材を使って作られたシンプルなスキンケア、コスメは肌にいいのはもちろん、生産者さんや自然環境へも優しいエシカルなアイテムなのです。機会があれば、ぜひ実際に試してみてくださいね。
※取材、情報協力:「Sketch Co., Ltd.」「Hoa Ly」
旅するように暮らす自然派ライター/オーガニック料理ソムリエ。
4年に渡る世界一周後、オーストラリアに移住し約7年暮らす。コーヒー好きが高じてオーストラリアではバリスタ業の経験も。今は繊細でフルーティーな浅煎りコーヒーに夢中です。ライターとしては旅行誌の広告制作を経て、雑誌広告や編集ページを主に執筆。現在は自然に沿った生き方、ほどほど丁寧な暮らしを自ら実践しながら発信中。地球にも体にも優しい生き方のヒントをお届けしていきます。
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