2021.07.29
【世界を旅するレシピ】2ヵ国目
爽やかでヘルシーなラオスの家庭料理
おうちで世界一周気分を味わえるレシピをご紹介する連載・2ヵ国目は、ラオスをピックアップします。ニューヨーク・タイムズ紙で「世界で一番行きたい国」に選ばれ、旅好きの注目を一気に集めたラオスは、東南アジアに位置するとあって高温多湿な国。美味しく、涼やかに夏を乗り切るヒントも教えてもらいました。
暑い日に食べたい爽やかな味
ラオス(正式名称・ラオス人民民主共和国)は、ベトナム、カンボジア、タイ、ミャンマー、中国の5つの国に囲まれた内陸国。ラオ族をはじめ、49もの民族が共存しているこの国は、近年ツーリストを魅了し続けています。とりわけ、街全体が世界遺産に指定されている古都・ルアンパバーンは、のんびりとした空気に包まれた美しい街としても有名。今回ラオス料理を教えてくれるマニ先生が、「ラオスを訪れるなら、必ずおすすめしたい街。最近では、ラオスをルーツに持つ他国で育った若者たちがUターンする事例も増えているんですよ」と、ラオス事情を教えてくれました。
となると、気になるのは現地の食のこと。マニさんが「天然の冷蔵庫」と表現するように、雄大なメコン川が流れ、その恩恵から自然が豊かなラオス。川の幸と山の幸を使ったメニューが中心で、タイ料理やベトナム料理に似ていることもあって日本人にも食べやすいのだそう。
「北と南で料理のテイストが変わるのもラオス料理のおもしろさ。フレッシュな香草や蒸し野菜がいつも食卓に並ぶので、基本的にヘルシー。幼少期からチリを食べる習慣もあるので、スパイシーな料理も多いんですよ」とマニさん。今回のように香草をふんだんに使った料理は、食欲が落ちてしまいがちな暑い時期に選びたいメニューです。一般的なスーパーでは手に入りにくい食材もありますが、タイの食材を扱うアジア食材専門店などで購入できます。お買い物のときから旅気分を味わってみてくださいね。
爽快感の虜になる、エビの香草サラダ
ラープ・カン
ラオスの国民食のひとつが「ラープ」。スパイシーに味付けされた肉や魚介などの具材に、フレッシュな香草を混ぜ合わせたサラダは、おかずとしても十分に食べ応えのある一品です。牛肉などの肉類(豚肉、鶏肉も美味!)がメジャーですが、魚介が使われることも。初心者なら、短時間で調理ができるエビを使ったラープがおすすめ。現地では、ラープはお祝い事でよく食べられ、ラオスの主食である「カオニャオ」とともに食卓を彩ります。
材料(2人分)
- ○ 生エビ
- 300g
- ○ ミント
- 30g
- ○ パクチー
- 30g
- ○ チャイブ
- 30g
- (和名・セイヨウアサツキ/小ネギでも可)
- ○ ホームデーン
- 20g
- (和名・アカワケギ/赤玉ねぎでも可)
- ○ ガランガル
- 5g
- ○ 唐辛子
- 1本
- ○ レモングラス
- 1本
- ○ カフィア・ライム・リーフ
- 3枚
- (和名・こぶみかんの葉)
- ■ A ドレッシング
- ○ ナンプラー
- 大さじ2
- ○ 塩
- 少々
- ○ レモン果汁
- 大さじ2
- ○ カオクア(炒ったもち米の粉)
- 大さじ1
HOW TO COOK
もっと本格的に味わうなら、カオニャオにも挑戦!
「カオニャオ」とは、ラオスの主食であるもち米を蒸したごはんのこと。竹で編まれた容器に入れて食卓に登場します。このカオニャオは、手を使って食べるのが現地流。ごはんをひとつまみ分取ったら軽く握って固め、ラープなどのおかずと一緒に食べてみましょう。カオニャオの作り方は、もち米を一晩浸水させ、「フワット」と呼ばれる専用のザルに入れて蒸し器にセット。お米がふっくらするまで、20〜30分程度蒸せば完成。もち米はアジア食材店などで購入できます。
食感が楽しい、南国の愛しのデザート
ナムワーン・マックテン
テーブルに並んだ瞬間にわっと歓声が上がる「ナムワーン」。直訳すると「甘い水」ですが、こちらはベトナムのスイーツ「チェー」のラオス版。小さめのタピオカ、ほっとする甘さのパームシード(サトウヤシの実)、シャキシャキのコーン、ジューシーなフルーツ…と、いろんな食感と味わいが広がるカップスイーツです。全体をしっかりミックスすると、ドラゴンフルーツの果汁がシロップに溶け出してほんのりピンク色に。そんなかわいい変化も楽しんでください。
材料(2人分)
- ○ マスクメロン
- 1/4個
- ○ ドラゴンフルーツ
- 1/4個
- ○ パームシード(缶詰)
- 大さじ2
- ○ コーン(缶詰)
- 40g
- ○ タピオカ
- 30g
- ○ 砂糖
- 100g
- ○ ココナッツクリーム
- 60ml
- ○ 水
- 200ml
- ○ 塩
- ひとつまみ
- ○ 食用菊
- 適宜