「はじめまして、長田杏奈です」 長田杏奈のセルフケアノート | キレイノート

KIREI NOTE

10/SERIAL STORY

2021.06.18

「はじめまして、長田杏奈です」
長田杏奈のセルフケアノート

今回から、新しく連載が始まった「長田杏奈のセルフケアノート」。著書『美容は自尊心の筋トレ』で、世の中に新しい美容の価値観を生みだした人気の美容ライター長田杏奈さんが、今おすすめしたいコスメや、大切にしているマインドまで、思いつくままにお話ししていただきます。連載は、コスメとマインドに分けて隔週公開。

第一回目は、長田さんが「セルフケア」という言葉に思うこと、これから発信していきたいことを語っていただきました。

profile

美容ライター

長田杏奈

雑誌やwebを中心に美容やフェムケアにまつわる記事、インタビューを手がける。
著書に『美容は自尊心の筋トレ』(Pヴァイン)。責任編集に『エトセトラ VOL.3 私の私による私のための身体』(エトセトラブックス)。趣味は植物栽培。

Mind

「私なんか」言わされ圧に抵抗する

赤ちゃんの時から知っている女の子がすくすくと成長し、それなりに仕事を任される年代になって「私なんて」と口にするようになった。たくさんの悩みを抱えてふさぎ込んでは、後から「迷惑かけてごめんね」と謝るのだった。迷惑はかけてないし、そもそもかけても良い。謝らなくていいどころか、もっと悪態ついて当り散らしたり不機嫌になったり甘えたりしてくれた方がよほど楽だったろう。ただひたすらあなたはかけがえのない存在なのだと、行動や空気で伝え続ける必要があった。言葉や文字面でどうにかできるフェーズは、とうに超えていたから。「私さえ我慢すれば丸く収まるから」と不条理な環境に耐えるうち、やさしく聡明な彼女は自らを疑うようになっていった。「私なんかのためにごめんね」と謝る人が、もう「私なんか」と自らを過小評価したり、悪くないのに謝ったりしなくて済むためにはどうしたらいいのだろうか。

さて、私は美容を主なフィールドにするライターだ。『美容は自尊心の筋トレ』という本のなかで、モテやアンチエイジングや理想とされる美を目指すのではなく、自分を愛し慈しむためのセルフケアとしての美容の話がしたい!と啖呵を切ったのが2019年。あれから2年で世の中や美容業界の空気はずいぶんと変わり、自虐をやめて自分を大切にしようという思想は、メインストリームになったと感じる。時代は動く歩道のようにスルスルーっと進んでいい方に流れるはずなので、大局的にはもう出張って啖呵を切る必要はない。

しかし、冒頭に述べた通り、目下気になっているのは、時代の過渡期のエアポケットにはまり、「私なんかごめんなさい」させられている人”たち”のことだ。真面目で内省的な人や寂しさを抱えたやさしい人につけ入ってチュウチュウ吸い上げ「私なんか」に追い込むシステムと、その上にどっかりとあぐらをかいて涼しい顔で「ごめんなさい」を言わせている輩がいる。私たちが金輪際「私なんか」しなくて済むためには、大まかに二つのやり方がある。その1、輩に向けて投石し、システムを解体するために働きかける。その2、傷や疲れを癒しながら、自分は蔑ろにされても仕方ない存在ではないのだとわかり続ける胆力をつけるセルフケア。さらに、マストではないが1と2が両輪として循環したときはより持続可能性が高まる。悔しいことに、現時点では強い方に石を投げると負け戦や長期戦、返り討ちに巻き込まれる場合も無いとは言い切れず、自省的な人ほど「やっぱり私がごめんなさいなのかな?」と心細くなる瞬間がある。そんな時は、「悪いのは私たちでは無い」と確認し合えるつながりがあると心強い。

セルフケアは、ホテルスパでうっとり至福のひとときを過ごす課金と引き換えのご褒美や諭吉舞い飛ぶプレステージ化粧品とは限らない(そういうのもある)。疲れたら休むとか、感情に蓋をしないとか、時には顔も洗わず一日中ゴロゴロと漫画の一気読みをするみたいなこともセルフケアの範疇だ。この連載を、「私なんてごめんなさい」せざるを得なかった、大好きなあの子に捧げる。ここから先、萎縮せず燃え尽きず泥水も啜らず、そこそこ元気でいるためのセルフケアについて一緒に考えていこうね。

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