KIREI labo 輝くあの人の10箇条
LIFESTYLE

2021.11.30

KIREI labo 輝くあの人の10箇条

KIREI laboは、身も心も自分らしくキレイでいるための研究所。毎回、専門分野を究めたプロフェッショナルをお招きし、これまでの体験によって導き出されたそれぞれの10箇条を語っていただく連載です。第1回目の教授は、「女性特有の悩み」を解決するべく、様々なブランドと製品を世に送り出している、美容家・起業家の山本未奈子さん。健やかに美しく年齢を重ねながらキャリアアップしていくための知識と情報が盛りだくさんです。

ー第1条ー
心地よい自分を保てている
のが「美しい人」

美の価値観は人それぞれだと思うんですね。私は、見かけよりも心地よい自分らしさを肯定していることが美しさだと思うんです。容姿の違いはあって当たり前で、そこを他人と比較するのではなく、自分で心地よいと思うかどうか。例えば、太っていることで動きにくいと感じているのであれば痩せればいいと思いますし、太っていても健康で心地よい状態であればそのままでいいと思います。自分の気持ちに正直に、自分らしさを保てている方が「美しい人」だと思います。

ー第2条ー
肌は、その人の生活の成績表

肌はスキンケアでできているのではなくて、食べるものでできているんです。食べたものが消化され、腸で吸収されて、血液に渡って、血液が毛細血管に流れて、それによって肌が生まれてくる。さらに、その生まれ変わりを促進させるのが運動で、あとは眠っている間に臓器が休まることで毛細血管まで血液が行き渡って肌が作られます。
だから一番大切な要素は、食事・睡眠・運動なんです。この3つをバランスよく保つことによって、美しい肌が生まれ、そのサポートやメンテナンスをするのがスキンケアだと思っています。その方の肌を見ればどういう生活を送られているのか、どのくらい自分と向き合っているのかが見えてくる。肌は、ひとりひとりの生活の成績表だと私は思っています。

ー第3条ー
スキンケアはなるべくミニマムに

女性は、20代、30代、40代それぞれに忙しいですよね。私は基本的に、無駄なものを省いてなるべくミニマムなスキンケアを心がけたいなと思っています。普段は、クレンジングをシングル洗顔で終わらせて、その後に美容液2本、プラス日焼け止め、ですね。「手間をかける、お金をかける=美肌」ではなく、必要なのは正しい知識だと思っているんです。
美容の勉強をする前は、手間をかければかけるほど美しくなれると思っていたし、高価な化粧品を使えば肌は美しくなると信じていました。でも実際は、肌への負担が増えてしまい、逆に乾燥肌や敏感肌を招いていることに気づいた。過度に洗い過ぎない、角質を落とし過ぎない、こすり過ぎない、最終的にそういうところにたどり着いたんです。

ー第4条ー
デコルテまでが自分の顔です!

日中のスキンケアのルーティーンに日焼け止めは必ず入れてもらいたいですね。波長の長いUVA(紫外線A波)は、曇っている日でも、雪の日でも、部屋の中でも入ってきますから。肌の老化を起こす外的要因の80%は紫外線だといわれているので、そこを今からやっておくだけでも、5年後の肌が変わってくると思います。洗顔の後に化粧水や乳液をつけるのと同じように、日焼け止めもセットにするのがオススメです。
それから、首に年齢が出るといわれているじゃないですか。首も顔と同じだけ紫外線を浴びているのに、日焼け止めを塗るのは意外と顔までなんですよね。だからデコルテまでを自分の顔だと思ってケアすることが大切だと思います。洗顔もクレンジングもデコルテまで、化粧水も乳液もデコルテまで。手の甲もそうですね。

ー第5条ー
言い訳はウソ!
不安と不満は妄想!

ある方から「言い訳はウソである」と教えていただいたんです。できない理由は全部自分が作っていて、本当はできないことはないんですよ。例えば、朝起きてベッドから出たくないときや、仕事をしたくないときってあるじゃないですか、自分との闘いですよね。だるくても、疲れてても、そんな時は「ウソだ! 自分はそんなこと思ってない!」って思い込んであえて行動に移して、次のやる気に繋げるんです。そこで言い訳に負けちゃうとベッドから出られないですから(笑)。
不安や不満は常に生まれてくるものですけど、私は全部妄想に過ぎないと思っています。だから、今までやってきたことや今の自分を客観的に見つめることによって、自分を取り戻せるんです。何事も自分の心の持ちようであり、自分との葛藤です。

ー第6条ー
女性が無意識に
諦めている悩みを解決したい

私たち女性は、性別による身体の差によって生まれる悩みを無意識に諦めていることがたくさんあると思うんです。生理や更年期、妊娠出産もそうですよね。例えば、生理痛や経血の漏れを「しょうがないな」と思ってはいませんか? でも、私はそれを「しょうがない」で終わらせたくなくて、商品やアイデアによって解決したいなという思いがあるんです。
さらに言うと、更年期になると膣の渇きによる性交痛が出てくる場合がありますが、人に相談できないから諦めちゃう。私たちはそういうセクシャルヘルスの分野を一企業として担っていこうと、美容ブランド「SIMPLISSE」で粘膜のサプリを作ったりしています。でも女性の悩みって尽きないから、いろんなブランドを作りたくなっちゃうんです(笑)。女性を幸せにしたい、女性が無意識に諦めている悩みを解決したいという目標があるから、原動力が湧いてくるんですよ。

ー第7条ー
今取り組んでいることが
「フェムテック」

「フェムテック」とは、「Female(女性)」と「Technology(技術)」を掛け合わせた造語で、テクノロジーによって女性特有の悩みを解決するという分野のことを指します。私たちが今まさに取り組んでいますけど、日本の考え方はまだまだ遅れているなと思いますね。ジェンダーギャップ指数が先進国の中で最下位だし、女性が今まで当たり前と思っていたことがほかの先進国では当たり前じゃないんですよ。例えば、男性トイレを女性の清掃員が掃除することは海外ではありえない。日本では、「女性がトイレを掃除するものだ」という考えがまだまだ根強くて、よく考えると不自然ですよね。ほかにも、企業でお茶を淹れるのは女性の役割だとか、そこはみんなが意識するべきだなと思いますね。

ー第8条ー
生理のことを気軽に
話せる社会に

「生理のことを男女みんなで話そうよ」って言ってもなかなか話せないし、ナプキンをそのまま持ってトイレに行けるかといったら行けないじゃないですか。世界の人口は70億人で、その半分が生理を経験するのだから決して恥ずかしいことではないのに、まだまだ話題にすることが憚られますよね。
海洋性プラスチック製品の第5位が生理用品だということをご存じですか? いくらエコバッグを持つようにしても、1人あたり生涯でナプキンを1.2万枚使い捨てているんですよ。ひとりひとりがそのことを意識して行動に移せば環境保護に繋がります。そういう意味でも繰り返し使える吸水ショーツを使うことは次世代の女の子の役にも立つなって思いますね。ゴミが出ないだけじゃなくて、本当に快適なんです。近い将来、吸水ショーツが当り前に選択肢のひとつになればいいなと思っています。

ー第9条ー
現在の努力は将来の
自分への投資

肌に限らず人生そのものだと思うんですけど、例えば20代をどう過ごすかで30代が変わってきますし、30代のときにきちんとしたルーティーンで肌をケアしてきた方は40代になったときの肌が違います。若いうちはいいんですけど、35歳くらいを境に急激に女性ホルモンが減って、おのずと肌が乾燥してきたりします。そこで努力してきた人としない人では雲泥の差がつくんですよ。私は今46歳ですけど、この歳になると違いがはっきり分かりますね。やっぱり自分と向き合っている方は、50代になっても60代になってもそれぞれの美しさを備えていらっしゃいますから。

ー第10条ー
嫌な経験をした分、
未来へ高くジャンプできる

他人と比べているとどんどん苦しくなっていくので、比べるべきは過去の自分だと思うんですよ。去年の自分より成長できているか、5年前の自分よりもキレイになれているか、心が充実しているか、内面が成長できているか、そういうことを目安にするとすごくラクに生きられるようになると思います。私自身すごく気持ちがラクになったんですね。嫌なことがあるときは成長するとき。ジャンプするときにかがむじゃないですか、その分高く飛べるでしょ? それと同じで、嫌なことを経験しなければジャンプした後の自分は見つけられないんです。嫌なことはそのかがんでいる状態なんです。
食べることも、運動も、スキンケアも、仕事もすべて、今の過ごし方が未来の自分を作ります。今がんばっているから5年後10年後の自分がよくなると信じて、日々を大切に過ごしてほしいと思います!

QUESTIONS

読者からの質問Q1

会社員ですが、もっと稼げるように
なりたくて、
ゆくゆくは起業したいと
思っています。
そのために今からできることが
あったら教えてください。

勉強ですね、知識は絶対に
裏切らないので。

「これに関しては誰よりも自信がある!」という知識を身につけることができれば、絶対的に将来に役立ちます。今、会社員で何かをやっているのであれば、それを極めることが大切なんじゃないかな。そこで極められないのであれば、起業しないほうがいいと思いますよ。すべての行動に意味があるので、すべて楽しんでやったほうがいいです! そうすることで「あなたはもっと能力があるから違うポジションに」って引き上げられますから。与えられた仕事だけでなく、人の役に立てることもやっていったら、どんどんステージは上がります。収入は後から付いてきます!

読者からの質問Q2

40代になり、女性として下降気味なのが
自分でもよくわかります。
山本さんのように年齢を重ねても
色気を出すためにはどうすればいいですか?

女性であることを楽しむこと
はすごく大切ですね。

男性は髪を伸ばしたり、ヒールを履いたり、肩を出したりがあまりできないじゃないですか、その「できないこと」に関して色気を感じるのかなと思います。だから女性である特権をもっと活かしたほうがいいかな。私はいつも社員に「きれいな社長だな」って思ってほしいですし、子どもたちに「きれいなお母さんだな」って思ってほしいですし、夫にとって自慢できる妻でありたいと思うので、そこは努力を惜しまない。あと、やっぱり「自分」ですよね。過去の自分よりもきれいでいたい、「今のほうが確実にいい」って言える自分になりたいですね。

読者からの質問Q3

付き合っている彼氏に浮気されました。
山本さんならどうしますか?

私の場合は、「何で浮気をしたんだろう? 何か理由が
あるんじゃないかな」っていうことを思うんですよ。

相手を責める前に「何か自分に足りていなかった部分があるんじゃないか」と原因を考えます。人に文句を言われたり、嫌な態度を取られたときもそうなんですけど、まずは「何でそういうことが起きたんだろう?」と考えることによって、自分の行動を振り返るきっかけになるので。浮気するならバレないようにしてよって思いますけどね(笑)。今後の付き合い方は話をしたあとの彼の態度を見てから決めます。

FAVORITE
GOODS

SIMPLISSE
トータルプログラム27

美しさは健康の延長線上にあるので、やはりインナーケアは重要な要素だと考えています。トータルに栄養素を効率よく摂取するために続けています。

BONDNo.9 Sent of Peace

1日を元気に自分らしく過ごすために必要不可欠な香りで、10年以上愛用している香水です。つけるたびにシャキッとして自分のアイコンのような存在。

profile

MINAKO YAMAMOTO
山本 未奈子さん

起業家 MNC New York & Bé-A Japan代表取締役/美容専門家。2007年に渡米し、Atelier Esthetique Instituteへ入学。ニューヨーク州認定ビューティーセラピスト、ワックスセラピスト、メイクアップアーティストのライセンス、英国ITEC認定国際ビューティースペシャリストのディプロマを取得後、同校の非常勤講師を務めた後に帰国。2009年にMNC New York を設立、美容ブランド「SIMPLISSE(シンプリス)」を発表。2020年に Bé-A Japanを設立、超吸収型サニタリーショーツ「Bé-A(ベア)」を発表。美容に関する著書多数。3児の母。

取材・文/依知川亜希子

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