
2025.07.07
【俳優・溝端淳平】美しい景観で繰り広げるリアルな会話劇。グアムでの撮影を振り返る
ドラマ「私があなたといる理由~グアムを訪れた3組の男女の1週間~」が7月1日よりスタートしています。
3世代の男女がグアムで過ごす1週間を描いた物語。しかし、それは決して楽しいものではなく、「2人でいることの意味」について向き合う1週間です。
その中で結婚3年目の30代夫婦役・泉美優と陽介を演じるのが、蓮佛美沙子さんと溝端淳平さんです。今回は、まだグアムで撮影中だった溝端さんにインタビュー。グアムならではの作品のカラーについて、そして旅についてお聞きしました。
まるでドキュメンタリーのように

――溝端さんが演じる陽介はかなりの仕事人間かな、という印象です。演じてみて、共感できた点、逆に共感できなかった点はどういったところでしょう?
陽介という人は対話をあまり得意としていないのか、あえてしないのか…僕自身はたくさん対話をしたいですし、わかり合えるまで話し合おうというタイプなので、そこは違う点だと思います。平たく言うと真逆かもしれません。
――役作りはどのように取り組まれましたか。
自分の中で考え得る、陽介と近い部分だったり、人から聞いたものだったり、周りにいる人たちを参考にしました。あとは台本からいろんな解釈ができるので、想像力を働かせながら、陽介ってこういう人間なんだろうな、と。
監督や蓮佛さんとも話し合いながら、その場で出てくる感情だったり言葉だったりを大事にしていました。間も「こんなにとってもいいの?」というぐらい取らせていただく時もありました。本当にその場所に行って、その空気感で生まれてくるものを拾い集めたという感じかもしれません。

――蓮佛さんとの共演はいかがでしょう?
蓮佛さんとは10代からご一緒させていただいて全幅の信頼がおける俳優さんなので、そこは今回すごくアドバンテージだと思います。
むしろ、小気味よく進んでしまう会話劇を監督に止められたりはしました。そこで思っていた以上に陽介と美優の関係が不穏なんだな、と感じました。
――陽介と美優の間には、相当気まずい空気が流れるんですね。
ドキュメンタリーを見ているかのような感覚だと思います。
芝居は本当に自然かどうかというよりも、その時の感情や状況、役、物語が自然と伝わるのであれば、もうそれは自然だと思っているタイプなんです。
でも、今回は本当にドキュメンタリーに近いようなお芝居かもしれません。掛け合いだったりもリアルで、間を取っていたりするので、編集が大変だろうなと思います。
非日常とリアルのギャップが刺さる

――グアムでの撮影はいかがですか?
月並みですけど、美しい景観の中でお芝居ができるのは非日常的ですし、その中で台本が生々しくて現実味のあるものなので、そのギャップはおもしろい要因のひとつなのかなと思います。
撮影場所のすぐ目の前が、もう海なんですよ。なのでやっぱりスタッフさんや、僕自身も感覚的に違うと思います。東京にいると出てこない感情だったり、アプローチの仕方だったり。もちろん画が全然違うから、それだけでもグアムの意味があるんでしょうけど、みんな多分東京とは違うなにかを生み出せるんじゃないのかなと思います。

――グアムで撮影しているからこその感情というのもありますか?
言葉にするのはなかなか難しいですけど、僕らにとっては、グアムにいるということ自体、非日常なので、フィクションみたいなロケーションで、すごくリアルな台本をフィクションとして撮るっていうのはおもしろい感覚になります。でも逆にリアルが如実に刺さるというか。この世界観でやる生々しい会話が、とっても際立つんじゃないかなと思います。
グアムでオススメするとしたら…?


――オフの時間で観光はされましたか?
ドン・キホーテに行きました! 観光というよりは食料調達ですね。
今日も、ドンキに寄っていただいて、生活に必要な食べ物を揃えました。カレーが売り切れていたんですけど、うちのスタッフさんが買ったのかな(笑)。
――溝端さん的に、これからグアムに行く人におすすめするとしたら、紹介したい場所はありますか?
やっぱりドンキですね。ものすごく大きいんです。日本のものも海外のものもたくさんあって不思議な品ぞろえにびっくりすると思います。
藤原竜也さんがグアムがすごくお好きで、いろいろと連絡をして教えてくれました(笑)。

――グアムに持ってきてよかった! というものはありますか?
日焼け止めやアイマスクですね。あと、枕カバーってちょっと時間が経つと「あれ、人の匂いがするな」と思う時があるので、アロマ系のスプレーをかけたりしています。リフレッシュにもなるので、持ってきてよかったなと思いました。
――普段、旅行で必ず持って行くものはありますか?
男性では意外かもしれないんですけど、必要なものは全部持っていくんです。結構心配性なのでお薬系やスキンケア用品も全部持ちますし。これさえあれば、というよりも、あれが必要だった! と思いたくないので、ありとあらゆるものを持っていきます。

――じゃあ荷物はいつも多いほうですか?
多いです。カバンもそうです。キャリーバッグもスペースが余ってるぐらいのほうが安心するんです。パンパンに詰めたいタイプの人もいると思うんですけど、お土産だとか、旅先で増えていくことのほうが多いと思うんですよね。だから僕はわりと余白をあけて持っていくタイプです。
“キレイ”な人=よく笑う人

――最後に、溝端さんが“キレイな人”と聞いてどんな人をイメージされるか教えてください
心が整っている人ですね。精神的にも落ち着きだったり、穏やかさだったりがあると、見た目にも現れてくると思っています。
だからそういう意味で言うとよく笑う人、なんですかね。よく笑っている人って年齢を重ねれば重ねるほど顔に出ると思うんです。いいシワの入り方もするだろうし、周りも幸せになりますよね。
Profile
溝端淳平
1989年生まれ、和歌山県出身。デビュー後はドラマ・映画・舞台と多くの作品に出演している。近作に、NHK大河ドラマ「どうする家康」、「何曜日に生まれたの」「まどか26歳、研修医やってます!」、映画「366日」など。今季はドラマ「私があなたといる理由〜グアムを訪れた3組の男女の1週間〜」のほか、「リベンジ・スパイ」にも出演。秋には二兎社公演『狩場の悲劇』に主人公として出演が控えている。
■ドラマチューズ!「私があなたといる理由〜グアムを訪れた3組の男女の1週間〜」作品情報
テレビ東京、テレビ愛知、テレビせとうち、テレビ北海道、TVQ 九州放送
毎週火曜深夜24時30分放送
テレビ大阪 毎週金曜深夜25時30分~
BSテレ東 毎週日曜24時~
※各話放送終了後から、動画配信サービス「U-NEXT」「Prime Video」 にて順次見放題配信
出演:蓮佛美沙子 溝端淳平
中井友望 百瀬拓実 / いしのようこ 勝村政信
脚本:當銘啓太 山﨑佐保子
監督:松本拓(テレビ東京) 鈴木菜音 角田恭弥 山村淳史(T-REX FILM)
特別協力:グアム政府観光局
公式X:@tx_guam1week
公式Instagram:@tx_guam1week
公式TikTok:@tx_guam1week
ヘアメイク/久保フユミ(ROI)
スタイリスト/黒田領
撮影/須田卓馬
取材・文/ふくだりょうこ

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