“朝ドラ”主演・黒島結菜「明るくてハッピーな雰囲気がやんばるの魅力」
沖縄本島北部のやんばるを舞台に制作される連続テレビ小説『ちむどんどん』が、いよいよ4月から放送スタート。やんばるの大自然の中で生まれ育った個性豊かな四兄妹の強い絆を描くこの作品で、ヒロインを務めるのは俳優の黒島結菜さん。沖縄南部の糸満市出身である彼女に、ドラマの見どころはもちろん、やんばるの魅力、身体づくりの秘訣についてもたっぷり伺いました。
ロケで気付いた、「やんばるの自然の豊かさ」
――まず、「ちむどんどん」のヒロインが決まった時の気持ちを聞かせてください。
驚きももちろんありますけど、朝ドラに2回出てヒロインの大変さを近くで見てきたからこそプレッシャーのほうが大きくて、“私に務まるのか…”という不安がありました。でも、ヒロインの発表があってから、沖縄の方々が喜んでくださったり、「頑張ってね!」と声をいただけたことで実感がちょっとずつ湧いて。そこからはクランクインの日がすごく楽しみになりました。今は撮影していて楽しいので、ポジティブな感じです。
――黒島さんのふるさとである沖縄のロケで感じたことは?
私が育った南のほうとは違って、やんばるは北のほうなんです。子どもの頃、遊びに行くのは年に1回あるかないかで、あまり知らなかったんですけど、今回改めてロケでやんばるをまわって、自然の壮大さを感じました。南部は海がきれいなんですけど、山があまりないんです。やんばるは“南米なのかな?”と思うくらい緑がバーッと広がって、崖がボンとあって、海がダーッと広がって。そういう景色を見られたのは、ある意味新鮮だったし、沖縄にもまだこういうダイナミックな自然があるんだなって、改めてやんばるの自然の豊かさを感じましたね。
――役作りのために料理のお稽古もしたそうですね。好きな沖縄料理を教えてください。
沖縄料理は、ほとんど全部好きなんですけど(笑)。この間、にんじんしりしりを作って、沖縄料理だけど東京でもすぐに作れる料理だなと思ったんです。簡単だから、みんなに作って食べてほしいですね。沖縄料理を始めるなら、にんじんしりしりからだと作りやすいんじゃないかなって思います。ラフテーは皮つきの大きいお肉がなかったりするし、ゴーヤも今の時期は手に入らないし、ヘチマもなかなか出まわっていないし。でもにんじんだったら手に入りやすいですよね。
――沖縄料理の魅力は何だと思いますか?
この間も食べていて、本当に健康的だなと思いました。ちゃんとお腹いっぱいに美味しく食べられて、健康になるんです。あと、苦いものが多いような気がするんですよね。ゴーヤもそうだし、フーチバーって呼ばれているヨモギもそうだし、ニガナとか、ちょっとひとクセある食材が沖縄には多くて、それが健康にいいような気がします。
――ドラマでは沖縄の言葉がたくさん出てきますが、その中には実際に黒島さんが使っている言葉もありますか?
初めて聞いた言葉もあったんですけど、けっこう使っている言葉が多かったですね。まさか本当に? という意味の「まさかやー」も言っていたし、ぶつけて痛い時の「あがっ!」とか、突発的な言葉は今でもよく使います。兄妹の会話に出てくる沖縄の言葉は普通に使っていましたし。“まさかここまで沖縄の言葉を使っていいんだ!?”という驚きが強くて、こんなに沖縄の言葉を使ってセリフを言えるというのが嬉しかったです。
沖縄で仲が深まった“3人の兄妹”との関係は?
――兄妹役の3人(長男・竜星涼さん、長女・川口春奈さん、三女・上白石萌歌さん)と仲がいいと伺いました。
私を含めた兄妹4人は沖縄ロケで仲良くなったんです。撮影がこれから長いので、“仲良くなりたいな。どうやって仲良くなろうかな?”と思っていたんですけど、それぞれの役と本人のキャラクターが近いからなのか、すごく自然に打ち解けました。役柄通り、竜星くんご本人が元気でハッピーな感じなので、みんなとの距離をぐっと縮めてくれた印象はありますね。
――現場の居心地がよさそうですね。印象的なエピソードがあったら教えてください。
本当に役のままなんです! 昨日久しぶりに兄妹4人で集まるシーンがあったんですけど、前室で待っていた時に、竜星くんがひとりでペラペラとしゃべって、それを私達3人が「へぇ~」「ふ~ん」と流し聞きしていたんですよ。そしたら竜星くんが「おい、お前たち、ちゃんと聞いているのか!?」って(笑)。台本のままの四兄妹みたいな感じでおもしろいです。今は上京後のシーンを撮り始めていて、なかなか4人そろうシーンが少なくなってきたので。久しぶりに集まるとすごくホッとするというか、落ち着くなぁと思いました。
人の温かさがやんばるの魅力
――今回の舞台はやんばるですね。沖縄県出身の黒島さんが思うやんばるの魅力を教えてください。
今回のロケで、料理もそうだし、その土地でとれたものをいろんな人に美味しく食べてもらいたいという雰囲気が特別あるように思いました。ロケでいろんな場所をまわっていても皆さん本当に温かい。支度場所の公民館では、ムーチーというお餅を作ってくれて「よかったら食べてください!」とか、「こういうグッズを作ったから、よかったらかぶってね」とか声をかけていただき、人柄がみんな明るくて、すごくハッピーな雰囲気がやんばるのいいところかなと思います。もちろん自然が豊かなのも魅力なんですけど。人と人との距離が近いんだろうなと思います。みんなで助け合ったり協力しながら過ごしているのは、すごくいいなと思いますね。
――これからやんばるを訪れる人におすすめのスポットを教えてください。
まずは道の駅からじゃないですか? 道の駅には美味しいものが集まっていて、食べ歩きも楽しいので。私もこのドラマの発表の時に沖縄に行って、まずは道の駅で食べ歩きをしました。そこから地元のものを知っていくみたいな感じですね。“あ、これ美味しかったな”“おもしろかったな”と思ったら、そこの場所に行ってみるというのがいちばんいいかと思います。
美容の秘訣は、朝の散歩と睡眠
――この作品は食べるシーンが多いですが、体形維持のためにしていることはありますか?
まったく気を付けていることはないですね。美味しいものをたくさん食べられる現場ですごく幸せです! でも、体形維持を気にしないのは、毎朝必ず散歩をしているからだと思います。犬を飼っていて、散歩で30分は歩くので、それでバランスが取れているのかなと思いますね。朝起きて、1時間以内に30分以上の散歩をすると太りにくい体質になるらしいんですよ。それを私は4年くらい続けているので、太りにくい体質になっているのかもしれません。起きて、準備して、お水だけ持って散歩に行きますね。朝ごはんは、帰ってから時間がある時に食べます。お正月に食べ始めたからか、最近お餅にハマっているんです。お餅ってすぐに食べられるし、腹持ちもいいし、意外と太りにくいらしいですよ。玄米餅にすると美味しいしすごく腹持ちがいいので、おすすめです! 食べ方は、焼いて、お雑煮みたいにお味噌汁に入れたり、最近は味噌だれをつけてガブっと食べることが多いです。
――ほかに、美容で気を付けていることがあったら教えてください。
ちゃんと寝ることです! 睡眠は大事だし、寝ることが大好きなので。やっぱり寝ないと、人間としての効果を発揮できない気がします(笑)。ちゃんと休むことも生きることなので、早く寝て、ちゃんと休む! ですね。あと、去年くらいからちゃんと湯船に浸かるようになりました。それまでずっとシャワーで済ませていたんですよ。湯船につかるとやっぱり睡眠の質が全然違うなと思いましたね。それまで寝汗が酷くて、寝ている時もなんか眠りが浅い感じだったんですけど、湯船につかるようになってからは寝汗をかかなくなったし、朝すっきり起きられる気がします。
――入浴剤は入れるんですか?
乳酸菌発酵酵素の入浴剤を入れています。白ワインみたいな香りがするんですけど、入れるとお湯がやわらかくなるんですよ。自然のものなので、そのまま流しても水を汚さないし、菌が排水溝をきれいにしてくれるらしくて。環境にも体にもいいんじゃないかなと思って入れています。
PROFILE
Yuina Kuroshima
1997年3月15日生まれ。沖縄県出身。2011年、中学3年生のときにウィルコム沖縄のイメージガールコンテストで「沖縄美少女図鑑賞」を受賞して芸能界入りを果たす。翌2012年より本格的に芸能活動を開始。以降、数々の映画やドラマ、CMなどに出演。4月11日からスタートする連続テレビ小説「ちむどんどん」(NHK)では、ヒロインを務める。出演映画『鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー』が2022年5月20日公開予定。
取材・文/依知川亜希子
撮影/天日恵美子
ヘアメイク/加藤惠
スタイリスト/伊藤省吾(sitor)
<衣装>
ブラウス ¥36,300、Tシャツ ¥16,500、スカート ¥33,000/ワイエムウォルツ(マービン&ソンズ)
すべて税込表記
<問い合わせ先>
マービン&ソンズ
03-6276-9433
【やんばる×KIREI NOTE】
第一弾はこちら。Life is journey 大自然の中で自分を見つめ直す旅
第三弾はこちら。Life is journey やんばるの自然の恵みで作られる逸品を知る旅
第四弾はこちら。Life is journey 沖縄特産物をつかって作る、カラダが“ととのう”郷土レシピ
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