
2025.05.13
【京都】VEGANグルメ祭りに潜入! 身体が喜ぶ、人や環境に優しいものに囲まれる一日
身体が喜ぶグルメを中心に、人と環境に優しいものが並ぶ「VEGAN(ビーガン) グルメ祭り」。今回は、4月27日に京都で開催されたイベントの様子をレポートします。京都駅から一駅の梅小路京都西駅すぐというアクセスしやすい立地も魅力的。
出店者さんたちはもちろん、訪れている人たちもブースで質問をしたり、お目当てのグルメを堪能したりと、興味津々に楽しんでいる様子が印象的でした。
VEGANグルメ祭りとは

肉・魚・卵・乳製品など動物性食材・製品を一切使用しない100%植物性の「VEGANグルメ祭り」。今回は京都で参加しましたが東京、名古屋、そして韓国や台湾など、国内外で開催されている人気イベントです。
日本ではまだそこまで浸透していませんが、ビーガンは食文化の域を超え、大きな目で見ればライフスタイルそのもの。森林伐採、食糧危機などの環境問題全般、身体の健康などのバランスを取ったり改善したりすることにつながる「サステナブルな次世代のライフスタイル」として世界中から注目を集めているのです。
「VEGANグルメ祭り」はプラントベースな食やライフスタイルをきっかけに、そういった社会の課題を身近なものとして感じてもらうために、有志の団体やボランティアを中心に開催されています。

マイバック、マイ箸やカップなどを無理のない範囲で持参することで、その日のごみを少しでも減らすことができます。
迷ったら本部からスタート!

入場は無料なのでどこからはじめてもいいのですが、まずは国内のVegan/Plant based の市場・消費行動を調査するアンケートが実施されている本部から。
スマホでアンケートに答えてその画面を見せると、今回のパートナー企業からプレゼントがもらえるという嬉しいサプライズも!


右:予期せぬプレゼントに気分上がる!
また、Instagramのビーガングルメ祭りのアカウントをフォローしていると、紙のマップがもらえます。
記念品をもらい、地図を受け取ったらいざ出発!
人気店には長蛇の列も
会場の賑わいは昼からがピークでしたが、人気店はオープン直後から列ができていました。そのため、できれば事前にInstagramなどでリサーチをし、お目当てのブースに直行するのがおすすめ!
実際、気になっていたお店はいくつかあったのですが、長蛇の列ができていたため、今回は見送ることに。


右:福井県から参加の「野尻ケイク」はいつも大行列
いずれにしても素晴らしいコンセプトのお店がたくさんあるので、その時のご縁を楽しみたいですね!
またビーガンの「ライフスタイル」がテーマのため、グルメ以外にもオーガニックコットンやフェアトレードのブースもちらほら。人と地球に優しいライフスタイルのヒントをもらえます。
おすすめのブース3つ
今回、おすすめするのはこちらの3店です。いずれも個人ではじめられ、純粋に「好き」を突き詰めている方たちばかり。直接店主の方とお話ができるのもマーケットの魅力ですね。
●古代小麦の「あまつちベーカリー」

古代小麦のひとつ「スペルト小麦」を使ったパンやスイーツを展開する、「天地の恵みを織りなすパン&スイーツ工房 あまつちベーカリー」。100%ビーガン、さらに添加物や白砂糖を使わない、心と身体が喜ぶパン作りが特長です。
あまつちベーカリーの代名詞とも言えるスペルト小麦は、栄養価が高いだけでなく、従来の小麦と比べて芳醇で深い味わい。近年増えている、小麦アレルギーを起こしにくいメリットもあるそう。

当日は、古代小麦を使ったクロワッサンロールから、有機スペルト小麦100%のパン、自家製粒あん入りどら焼きなどが並んでいました。


右:「古代小麦の抹茶粒あんクロワッサンロール」650円
迷いましたが、今回は「古代小麦の抹茶粒あんクロワッサンロール」を!

冷えた状態で提供されるので、まさにひんやりしたパンスイーツ! 味わい深いクロワッサン生地のすぐ下には自家製粒あんと、宇治産の無農薬抹茶を使った抹茶クリームがこれでもかと詰まっています。
粒あんは食べ応えがあり、抹茶クリームは抹茶特有のほろ苦さがしっかり感じられます。どっしりと重量はあるけれど、甘さ控えめで素材の味が美味しくぺろりと完食です。
現在、店舗はお休みされていますが、マルシェ出店や通販されていますよ。
●大阪ビーガンレストランから「精進寿司 みなも」

大阪のビーガンカフェとして有名な「しぜんバル、パプリカ食堂Vegan」が母体の「精進寿司みなも」も出店。
ビーガンであるオーナーご自身の探究心から、さまざまな創作ビーガン料理を展開するうち、好きがこうじて寿司店をオープンされました。完全ビーガン(五くん抜き)、グルテンフリー、野菜の美味しさにこだわる野菜寿司は国内外の菜食者より大好評!


右:中身は少しずつ違うので、迷う人続出!
有機にんじんのサーモン風や作り方をInstagramで公開している玉子など、目に美しいだけでなく、好奇心がそそられる創意工夫たっぷりのお寿司がそれぞれのパックに詰まっています。
迷ったあげく、今回選んだのはこちらのセット!

トマトのマグロ風、ツナのような大豆ミートの軍艦、一見赤貝のみょうがなど。本物のマグロのようなこの一貫はトマトの皮を漬けにしたもの。食感も柔らかくなめらかで驚きます。
個人的にはバター醤油味のえのきもお気に入りです。香ばしい風味と、えのきならではの食感が特徴的。一貫ずつ楽しみながら美味しくいただきました。
野菜寿司の味が気になる、ビーガンだけどお寿司が食べたい、という人はサイトやInstagramをぜひチェックしてみて。
●ラオスの手づくり雑貨「アジアンファブリック A&Y」

インドのファブリックからはじまった「アジアンファブリック A&Y」。今はご縁があり、ラオスを中心にアジアの手づくり雑貨を販売されています。
今回はラオスのモン族やカム族、など、テイストの異なる何種類もの雑貨がブースに並んでいました。原材料はもちろん綿、葛(くず)の木、科(しな)の木などの自然素材。風通しのいい素材が涼し気で、特にカム族の葛の木からできたバッグやポーチは、初夏に向けてピッタリ。モン族の手づくり雑貨はカラフルな柄もので可愛いものが好きな人の心をぐっと掴む、素敵なデザインばかりです。

アジアの布からその世界観に惹かれ、さらなる布を求めてアジア各地を旅するようになったオーナーさん。その素晴らしさを発信することで、「現地(特に今はラオス)の女性や子どもの支援につながれば」と話してくれました。
大手の参入も心強い
ビーガングルメ祭りには、マヨネーズ「キユーピー」のプラントベースブランド「グリーンキユーピー」や「雪印メグミルク」など、パートナー企業として誰もが知る大手企業が参加していました。
素晴らしいライフスタイルでも、個人でできることには限界もあるため、こうした影響力のある企業の力を借りて、日本のビーガン市場が大きくなり、日常的な選択のひとつになればいいですね。
企業ブースではサンプリングが行われており、スタッフの方にお話を聞きながら試食をさせてもらうことができます。
●グリーンキユーピー

マヨネーズで知られるキユーピー。その中で、プラントベースフードなどサステナブルな商品を展開するブランドとして誕生したのが「GREEN KEWPIE(グリーンキユーピー)」です。
ブースには「植物生まれのマヨネーズタイプ」とドレッシング2種、卵風食品「HOBOTAMA(ほぼたま)」2種が並び、それらを使ったレシピの料理がサンプリングされていました。国民的人気メーカーで知名度もあるため、気になって足を止める人が多いようでした。


右:ほぼたまとマヨネーズを生かしたレシピ
「グリーンキユーピーは実は、EC限定で『ほぼたま』からはじめたチャレンジだったんです」と教えてくれたのは、プロジェクトリーダーの綿貫智香さん。「今は主に、馴染みの食材や安心感のあるいつもの味をいかにプラントベースにできるか。日常に溶け込む調味料の選択肢を増やすことを目指しています。好きなグルメを諦めていたビーガンの人たちにも、満足感のある内容を提供したい」とのこと。
身近なスーパーなどで、気軽にプラントべースの商品を購入できる日を楽しみにしています。
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京都で開催された、京都ビーガングルメ祭りを紹介しました。
ビーガンがテーマということもあり、海外からのゲストも多い印象でした。京都はビーガンレストランやカフェも多いので、今後ますます盛り上がるのではないでしょうか。
ビーガンに限らず、オーガニック原料のものや添加物や白砂糖を使わない、ヘルスコンシャスなグルメを楽しみに、近くで開催されることがあればぜひ足を運んでみてください。

旅するように暮らす自然派ライター/オーガニック料理ソムリエ。
4年に渡る世界一周後、オーストラリアに移住し約7年暮らす。コーヒー好きが高じてオーストラリアではバリスタ業の経験も。今は繊細でフルーティーな浅煎りコーヒーに夢中です。ライターとしては旅行誌の広告制作を経て、雑誌広告や編集ページを主に執筆。現在は自然に沿った生き方、ほどほど丁寧な暮らしを自ら実践しながら発信中。地球にも体にも優しい生き方のヒントをお届けしていきます。
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