【知っておくべき】最近の女性のがん事情&がんを防ぐための新12か条
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2024.08.18

【知っておくべき】最近の女性のがん事情&がんを防ぐための新12か条

現在、日本では2人に1人ががんにかかり、3人に1人ががんで死亡するといわれています。とはいえ、検査法や治療法が進み、早期発見・治療で「がんは治せる病気」に。そこで、先日開催された「女性のがんについて考える~予防と治療の最新情報」セミナーから、知っておくべき最近のがん事情とがんを防ぐための新12か条をご紹介します。

講師:宇津木 久仁子(うつぎ くにこ)氏
医学博士 公益財団法人がん研有明病院健診センター 勤務

女性が一生のうちがんにかかる確率は…

全がん 2人に1人
乳がん 9人に1人
子宮体がん 48人に1人
卵巣がん 62人に1人
子宮頸がん 76人に1人

国立がん研究センター がん情報サービスより

婦人科のがんは、いのちにかかわるだけでなく、若い方は、将来、赤ちゃんを産めるかどうかなどにかかわる、とても特別ながんです。

婦人科がんの種類

子宮頸がん:30~40歳が多い/子宮がん検診で早期発見できる
子宮体がん:50歳以降が多い
卵巣がん:50歳以降が多い/早期発見が難しい

若年層に多い子宮頸がんは、子宮がん検診で見つけることができます。進行もそこまで早くないので、1~2年に1回の検査でOK! しかしながら、検査を受ける割合は、アメリカの約9割に比べ、日本は約4割。20代では2割ほどに落ち込みます。妊婦検診で初めて子宮頸がんの発症に気づく方も少なくないそう。妊娠中のがん治療は難しいため、ご自身のいのちを守るためにも、定期的に検査を受けましょう。

子宮頸がんとは

毎年10,000人が発症し、3,000人が死亡している女性のがんです。
原因:ヒトパピローマウイルス(HPV)→性交渉で感染します。
症状:性器出血、接触出血、帯下(たいげ;おりもののこと)などがあります。
予防:ワクチン接種が有効です。

子宮頸がんの原因となるHPVは性交渉で感染するので、女性の80%は一生に一度は感染すると言われています。そのため、がんに進行する前に、早期に発見することが大切です。

HPVの感染時期は軽度・中度・高度によって異なりますが、軽度で~1年、中度で1~5年、高度で5~10年と言われていて、保有期間が長いことも特徴です。

HPVワクチンのキャッチアップ摂取

子宮頸がんには、HPVワクチンの予防注射が有効と言われています。対象は中1~高1の女子ですが、平成9年度生まれ~平成19年度生まれ(誕生日が1997年4月2日~2008年4月1日)の方は、「キャッチアップ摂取」といって、当時予防接種を受けない選択をした方でも、令和7年3月31日までであれば、公費で予防接種を受けることができます。もちろん、ワクチン接種には副作用があり、反応は人さまざまですが、予防接種も、いのちをまもる選択のひとつとして考えてみましょう。

がんを防ぐための新12か条

2011年に公開された国立がん研究センターがん予防・検診研究センターがまとめた「がんを防ぐための新12か条」がこちら。

1.たばこは吸わない
2.他人のたばこの煙を避ける
3.お酒はほどほどに
4.バランスのとれた食生活を
5.塩辛い食品は控えめに
6.野菜や果物は不足にならないように
7.適度に運動
8.適切な体重維持
9.ウイルスや細菌の感染予防と治療
10.定期的ながん検診を
11.身体の異常に気がついたら、すぐに受診を
12.正しいがん情報でがんを知ることから

推奨される飲酒量(純アルコール20gに相当する酒量)サントリーホームページより
がん予防に効果のある食品群(デザイナーフーズ・ピラミッド)健康長寿ネットより

1~2年に一度は検診を!

医療技術は日々進歩していますが、まずは早期に発見することが大切。その一番の予防は、定期的に検査を受けること。各自治体の健康診断や、会社での健康診断で乳がん・子宮頸がんの検査をプラスできます。女性のがんには、遺伝性が高いものもあるので、近しい身内に乳がんや婦人科系のがんと診断された方がいる場合は、必ず年に一度は検診を受けるようにしましょう。

講師の宇津木先生とかづきれいこさん

主催:顔と心と体研究会 ”リハビリメイク”の第一人者であり、歯学博士でもあるかづきれいここと内田嘉壽子が代表理事を務め、医師・福祉・教育など多方面の有識者を交え、共に考えることで、外観に悩みを抱える方々の精神的・社会的自立をサポートしている。

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