2023.06.15
日本化粧品検定代表に聞く「コスメの捨て方」スキンケア、香水、スプレー
コスメの捨て方
ついつい増えてしまう化粧品。実は化粧品にも使用期限があることをご存じですか?
化粧品の使用期限は、パッケージに記載がない場合、製造から3年、開封からは1年以内に使い切ることが推奨されています。では、使用期限内に使い切れなかった、またはもう使わない、という化粧品はどのように捨てたらよいのでしょう。
今さら聞けないコスメの正しい捨て方を、一般社団法人日本化粧品検定協会 代表理事 小西さやかがアイテムごとに、わかりやすく解説します!
スキンケアの捨て方
<中身の捨て方>
クレンジング、洗顔料、化粧水、乳液、オイル、クリームなど、さまざまなスキンケアアイテムがあり、どのように捨てたらよいのか、悩む方も多いですよね。化粧水など、液体だからといって、流しなどに流すことは水資源維持の妨げになるため避けましょう。いずれも新聞紙や古布などに中身をしみこませてから捨ててください。
量が多い時は、牛乳パックなどに古紙を詰めて、中身をしみこませてから、可燃ごみへ。
※洗顔料などチューブタイプのものは、中身が付着していると資源化の妨げになるため、全て出し切った後に、安全面に気をつけながら、チューブを半分に切り、中身を拭きとってから捨てるとベター
<容器の捨て方>
化粧品容器の多くは、プラスチックやガラス製です。容器に付着した中身をなるべく取り除いた後は、パッケージに記載されている識別表示を確認しながら分別し、お住いの自治体が案内している通りにリサイクル、または捨てるようにしましょう。金属パーツなど分別できない場合は、無理に分別しようとせず、不燃ごみへ。
※日焼け止めやリキッドファンデーションなども、同様に捨てましょう
香水の捨て方
中身の液体は通気性の良い場所で新聞紙や古布に染み込ませ、ある程度香りを飛ばしてから、ジップつきの袋などに入れて密閉し可燃ゴミとして捨てましょう。
香水には引火性液体であるエタノールが多量に含まれているため、必ず出しきってから捨てることが大切です。容器が分解できない場合も、スプレーをしながら古紙などに中身を出し切ってから捨てましょう。容器はスキンケアと同様、表示を確認し、分別してから各自治体のルールに従って捨ててください。
スプレー缶の捨て方
化粧水やヘアスプレー、日焼け止め、泡タイプの洗顔料など、ガスが入った缶のコスメも増えていますね。どの商品も、パッケージに捨て方の記載があるので、必ず確認するようにしてください。
使い切って廃棄できない場合は、キャップ部分についているガス抜き(残ガス排出機構)を使って、通気性が良く、火気のない場所で、音や中身が出なくなるまで、ガス抜きを行いましょう。
中身を出し切ったら、キャップやボタンなど、分別できるものは表示に沿ってリサイクル、またはゴミへ。
スプレー缶本体は個別に袋の中に入れて不燃ごみとして捨てましょう。
環境に配慮し、コスメを楽しんで
ご自身の美しさを増してくれるコスメ。本来は、使用期限内に使い切ることが望ましいですが、肌に合わない、もう使わない、といった理由で捨てる場合には、環境に配慮し、正しく捨てることが大切です。古紙などにしみこませるのも一苦労なので、顔に使わなくなったアイテムも、ボディなどにたっぷり使えば、しっかり保湿ケアもできて一石二鳥ですよ。
日本化粧品検定協会代表理事、大学客員教授などを歴任。化粧品の専門家「コスメコンシェルジュ」として活躍中。著書は「美容成分キャラ図鑑(西東社)」など13冊、累計60万部を超える。時短美容家・3歳児の母として子育て奮闘中!
■Instagram:@cosmeconcierge
■Twitter:@sayakakonishi
この著者の記事一覧へ