まだ間に合う!美瑛の美風景と、“何もしない”贅沢を味わうコテージ
LIFESTYLE

2023.03.29

まだ間に合う!美瑛の美風景と、“何もしない”贅沢を味わうコテージ

北海道・美瑛

四季折々の自然豊かな美風景を楽しめる、北海道・美瑛。

その中で、近年SNSを中心に話題となっている「白金の青い池」をご存じでしょうか?

本稿では冬の青い池と、国立公園内の中に佇むオーベルジュ「ニングルフォーレ」を訪れたときのことを紹介します。

「青い池」に行くなら事前の計画がカギ

美瑛といえば、色とりどりの花畑がパッチワークのような丘や、タバコのパッケージモデルにもなった「セブンスターの木」など自然が織りなす風景が人気の街です。

その中で、近年人気を上げているのが「白金の青い池」。春は青緑、夏は薄い青のインクを溶かしたような美しい水面が魅力。

アクセスはJR美瑛駅から車で約25分、人気観光スポットを効率よく周る美遊バス(観光バス)や、貸切時間制の観光タクシー、道北バスの利用も可能です。

また、レンタサイクルが豊富な美瑛。雪のない季節には、自転車で観光スポットを巡るのも良さそうです。

今回は片道550円、青い池・白金温泉行きの道北バスを利用。

しかし、いざ美瑛駅に到着すると想定外の出来事が発生。美瑛駅から白金青い池入口行きのバスは6時55分発、9時26分発、12時11分発、15時46分発、17時26分発の5本のみ(2023年2月時点)。

11時30分ごろに美瑛についたものの「ごはんを食べたいし、いざとなったらタクシーに乗れば良いか」と12時11分発を見送ったのですが、その間、空車のタクシーには、ほとんど出会わず約4時間、駅前に滞在することになってしまいました。

ただ、救いだったのは駅前施設をリノベーションしたフリースペース「丘のまち交流館bi.yell」があったこと。インターネット環境がそろっているだけでなく、モニターまであり。

しかも利用料は一切なし、モニターも無料で使用可能。

調べてみると美瑛にはワーケーションできる施設がいくつかあるようです。ぜひ次は夏に長期滞在してみたいなと思いました。

行ってよかった念願の青い池

さて無事バスに乗り、青い池に到着。

しかし、当然と言えば当然なのですが、雪が積もっているので青いはずの水面はまったく見えません。

今回の目的は冬の期間(11月1日~翌4月30日)にだけ見れる「青い池」。

17時30分〜21時(※開始時間は月によって異なります)の間に行われるライトアップが目当てでした。

この日、到着した時刻は16時10分ごろ。とりあえず、青い池やその周辺を歩き回ると、少しだけ青い池を彷彿とさせる場所もありました。

ただ青い池の周辺に屋内のスペースはなく、-15度の寒さの中、とにかく外で待機するしかありませんでした。どんなに万全に防寒対策をしていっても、イルミネーション開始までの1時間30分外に居続けたら、体もどんどん冷えていくのは当然のこと。これがなかなかしんどかった…。

一方、観光バスや、貸切時間制の観光タクシーを利用した方はイルミネーション開始のギリギリまで車内に待機していたようで。「あーツアーで来るんだったな…」と少しだけ後悔しました。

でも、イルミネーションは寒さに耐えるだけの価値あり!

照明で作られた“青い池”ということで、期待しすぎないようにしていたのも正直なところだったのですが、始まってみると圧巻の内容でした。

というのも、このイルミネーション、単にライトアップされるのではなく、さまざまな青を演出し、約10分間で1つのストーリーを描いたもの。

しんしんと降り続ける雪を真っ青に染める演出。

青白い光で自然の厳かさを表現するようなもの、光の動きで水の流れを表現するようなものなどさまざま。静かな自然をより美しく魅せる内容に見惚れてしまいました。

それによく見ると、動物の足跡のようなものが点々とあるのも心惹かれるポイント。きっと我々が立ち入らないような時間に、ここを駆け巡る動物たちがいるのかと思うと、それだけでわくわくします。

帰りも同じく道北バスで。街灯のない道の中、雪の影響で予定時刻から20分すぎてもバスが来ないのはなかなか不安になりました。

というわけで、-15度の世界に合計で2時間ほど立ち続けていたので、なかなか過酷だったのも事実。それでも、次から次へと表情を変える冬の青い池を、自分の目で見ることができたのはかけがえのない経験でしたし、行ってよかったなと思っています。

温かさに包まれた国立公園の中のオーベルジュ「ニングルフォーレ」

さて、この日、宿泊したのは美瑛町の国立公園の中に佇むオーベルジュ「ニングルフォーレ」

これまた街灯のない、真っ暗な道を歩いた先にあるため(昼に向かえばそんなことはないのだが)辿り着くのか不安になりながらも、宿の方々のアシストもあって無事辿り着くことができました。

なによりも、当初の予定からかなり遅れての到着で、ご迷惑をかけたのにも関わらず「ここらへん地図で見るよりも遠いですよね」「寒かったでしょう」と労ってくれた優しさが、冷えきった体と不安でいっぱいの心に温かく広がっていきました。

国立公園の入り口にあるため、当然近くにスーパーやコンビニはありません。しかし、そのなにもない、とにかく静かな立地こそ魅力。

夜はお部屋でチーズフォンデュ、朝はニングルの釜戸で焼き上げた自家製パンに美瑛町の野菜をふんだんに使用したサンドなど。いずれもお部屋で食べることができたので、ゆっくりと味わうことができたのもありがたいポイントでした。

ただただ星を見て、暖かい部屋の中で読書をし、部屋の中にある露天の五右衛門風呂で体を温める。

そして、シーンとした自然に耳を傾けながら眠りにつく。

ニングルフォーレのコンセプトの通り、なにもしない贅沢をひしひしと感じた夜でした。

日々を楽しむ愛おしさを感じた美瑛

約1日滞在した美瑛。

振り返ってみると、タイトなスケジュールだったことや交通手段が限られていたことも合間って、滞在中、コンビニやスーパー、チェーンのレストランなどに立ち寄ることはありませんでした。

観光したといっても、どこか入場料が必要な観光スポットへ行ったわけでも、ご当地の名物を並んで食べたわけでもありません。自然のなかにある景色を求めるのが、この街での観光だったので。

そう考えると、普段の生活よりもだいぶなにもしていない、なにも手に入れていない時間だったなと思います。

ただ、過酷な寒さの中に見る美しい景色や、人の温かさ、自然の雄大さに心は充分に満たされました。

もしかしたら、幸せを感じるために必要なものってそこまで多くないのかもしれない。美瑛は、ただ日々を送ることへの愛おしさを教えてくれた街だったなと思います。

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