2022.12.18
体力メンテナンス協会理事・野上聖子さんに聞く本質的なダイエットの秘訣
一般社団法人体力メンテナンス協会理事 野上聖子さん
これから年末にかけてクリスマスや忘年会など、食べすぎやそれに伴う体型の変化が気になる季節。もしくは来年の始まりをフレッシュな気分でスタートさせるため、ダイエットに関心が高まっている人もいるかもしれませんね。
今回は、「一般社団法人体力メンテナンス協会」の理事をはじめボディメンテナンスに関するさまざまな肩書を持ち、自身も大幅な減量を成功させた野上聖子さんにダイエットの秘訣をお聞きしました。
野上聖子さんとは
デトックスプランナー、バランスボールインストラクター、体力指導士、産後指導士と多くの肩書を持ち「一般社団法人体力メンテナンス協会」の理事も務める、野上聖子さん。
今でこそカラフルな服に身を包み、弾ける笑顔で人々を健康美に導く聖子さんですが、実は幼少期からずっと肥満児だったとか! さらに産後太りというどん底期を経験。そんななか自身が受けた産後ケアに衝撃を受け、その魅力を伝えたい一心でインストラクターを目指します。その過程で出会ったさまざまな師に支えられ刺激を受けてきたという聖子さんも、今では師とされる存在に…!
・本当に伝えたいこと
理想的なダイエットについてお聞きすると「細胞を活性化させると体は自動的に整う」との答えが。
「バランスボールを使ったダイエットを提案し、『体力をつける』と口酸っぱく発信していますが、その本質は細胞の活性化」と聖子さん。バランスボールを使った運動を勧める理由は、効率よく有酸素運動ができるから。その目的は、体の何十兆という細胞を最大限に活かすためだとか。有酸素運動で細胞に酸素を送ること自体が大切だと教えてくれました。
人間の体は植物や海、川と同じ自然なもの。自然の流れに乗ると物事はスムーズに進みますが、抗うと歩みが遅くなるどころか問題が発生しがちになります。
つまり、自分の本質とつながり活かすことが、本来の自分を生きるということ。「人は自分らしくある時にこそ最高の輝きを放ちます。体力メンテナンスを通してそれぞれの体中の細胞が本来持つ力を目覚めさせる、私の仕事はそのサポートです」。
細胞×デトックス×ダイエットの関係
デトックスプランナーの養成も担当する聖子さん。実はそのコースは、15年以上も自分を題材に実践を重ねてきた内容を元に、数年前に彼女が編み出した完全オリジナル。
「現代社会は生きているだけで、さまざまな毒を取り入れています。空気を吸えば排気ガス、野菜を食べれば添加物や農薬、という風に。すると細胞が曇りがかり本来の働きができなくなります」。だからいくら体力をつけても、そういったものを取り続けていたら意味がないそう。
そういった理由から、デトックスを日常的に行うことの重要性を発信されているのですね。
「細胞がイキイキと作用することで体は自動的に整うんです。つまり余分な脂肪は落ち、必要な筋肉が付く、本来そうあるべき体になり、それこそが美しいダイエットなのでは」とダイエットの本質を教えてくれました。
実際に、食と運動とデトックス、これらを実践したことで聖子さん自身が23キロの減量に成功しています。「しかも体が整うことで、もつれた思考もクリアになり、運気が上がり人生までうまくいくおまけつき! 」と聖子さん。「本来の自分が自分として調和すること。私がしているのはクラスや発信、講演を通してそのきっかけをそれぞれに渡すことです」という言葉が印象的でした。
簡単に取り入れる!減量のための生活習慣3つ
1:体力をつける
心拍が少し上がるような有酸素運動を5~10分、朝夕2回することをおすすめ。
運動やエクササイズというと一気にハードルが上がりますが、聖子さん曰く「おしゃべりできるけどちょっと息が上がる、最初はその程度のハードさで十分」。エレベーターの代わりに階段を使ったり、電車を一駅分早く降りて歩いたりでいいので、毎日続けることが大切です。
「やることで体が快適に、また軽くなる感覚があればもっとやりたくなります」と聖子さん。ハードな運動は疲労物質や活性酸素を生み出し、結果、体の負担になりがち。だからこそ、無理なく続けられることが最優先なのだとか。
「もちろんバランスボールもおすすめ! というのも、バランスボールはもともとリハビリから生まれたエクササイズなので、座っているだけで効率よく筋肉が整う。必要な箇所は鍛えられ、こわばっているところは緩みます。椅子をバランスボールに変えてみるだけでも体幹が整います」。
2:姿勢を意識する
スマホを日常的に使う私たちはどうしても日常的に、猫背になったり、首が前に出たりと不自然な姿勢になりがちです。そこで意識したいのが姿勢。
まず一分間、姿勢を意識します。それを一日に十回やってみましょう。
「一分間姿勢を正すと、15回の腹筋と同じ効果があるとされています。腹筋を150回するのはハードルが高いですが、姿勢を正すことはいつでもできますよね」。正しい姿勢でいると、なにげない日常生活の動作全てがエクササイズになると聖子さんは言います。
さらに姿勢を意識するだけで、筋肉と内臓のアプローチになり、肩こり予防や自律神経を整える効果が期待できます。
「あと生徒さんにもよく言うのですが、上を向いて悩むって難しいですよね。だから悩むなら姿勢を正して上を見ながら」と聖子さんは笑います。
3:細胞を活かす食
細胞に合わせた、細胞の働きをサポートする食事を摂ることです。
現代の食事は「高カロリー低栄養」とよく言われますが、聖子さんがおすすめするのは「低カロリー高栄養」な食事。内容としては住んでいる土地の季節のもの、なるべく農薬や化学肥料を使わず育てられた食材を、昔ながらの製法で作られた「本物」の調味料で食べることが大切です。
また「生徒さんには身体の声を聴くようにと伝えています。私たちの胃はげんこつ2つ分くらいの大きさしかないのに、現代人は食べ過ぎです。律儀に3食食べたり、不調のときも食べて力つけなきゃと無理したり…。それは身体の声を無視していますよね。本当にお腹が空いたときに食べる。これが最も自然の摂理にかなった食事のタイミングです。」
健康的なダイエットの秘訣を、ボディメンテナンスの専門家・野上聖子さんに教えてもらいました。
体重計や数字の話よりも、自然の摂理や細胞の話が中心となったのが大変興味深かったです。細胞が目覚め、本来の力さえ発揮すれば体も心も整っていく…。今日からできる簡単な方法もありますので、ぜひできることから取り入れてみてはいかがでしょうか。
旅するように暮らす自然派ライター/オーガニック料理ソムリエ。
4年に渡る世界一周後、オーストラリアに移住し約7年暮らす。コーヒー好きが高じてオーストラリアではバリスタ業の経験も。今は繊細でフルーティーな浅煎りコーヒーに夢中です。ライターとしては旅行誌の広告制作を経て、雑誌広告や編集ページを主に執筆。現在は自然に沿った生き方、ほどほど丁寧な暮らしを自ら実践しながら発信中。地球にも体にも優しい生き方のヒントをお届けしていきます。
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