2022.12.04
「星のや東京」で、唯一無二の発酵アフタヌーンティーを楽しむ
星のや東京
日常の生活に戻りつつある今、空前のアフタヌーンティーブームが到来。「ヌン活」という言葉も今年の流行語大賞にノミネートされるほど注目を浴びています。そこで、アフタヌーンティー巡りを趣味とする方も「ヌン活」初心者の方にもオススメしたいのが、他では味わえない「星のや東京」の1日1組、宿泊者限定のアフタヌーンティー。素材、味、美しさ、器、空間、おもてなし、すべてにこだわり尽くした極上のアフタヌーンティーの全貌をお届けします。
「星のや東京」は、大手町の駅前に位置するラグジュアリーな日本旅館。都会の中心という立地の中、「夢中になるという休息」というコンセプト通り日常から離れた癒やしの空間を過ごすことができ、旅行客だけでなく東京都内に住む方にも根強いファンが多いことで知られています。
一歩中に入ると、外の喧騒とは別世界。しんとした静寂の空間が広がっています。ここで履き物を脱いでい草の香りに包まれながら、エレベーターで2階のフロントへ。
黒と木の温もりを基調とした、モダンな和のインテリアが特徴のロビー。奥に見えるのがアフタヌーンティーが供される畳の間です。
ビルに浮かび上がる畳の間で非日常が始まる
伝統とモダンを融合させた本格的な茶の湯の空間は、海外からのゲストにも大人気だそう。外に広がるビル群との対比も趣深い。
今回いただく限定アフタヌーンティーのテーマは、武士の嗜みの一つであった茶の湯と、発酵食品とフレンチの融合を楽しめるコース料理「Nippon キュイジーヌ 〜発酵〜」を掛け合わせたもの。まずは、瓶内で発酵させたスパークリングワインと紫蘇シロップのウェルカムドリンクをいただきます。
まるで宝石のように美しい点心とスイーツ
ケーキのようなルックスの点心は、なんと押し寿司。細部にまでこだわっている繊細な造りは、眺めているだけでうっとりしてしまいます。マグロとサフランライス(醤油麹醤)、穴子と里芋のテリーヌ(熟成酒粕)、 春野菜と昆布ジュレのテリーヌ(煎り酒)、エビとブイヤベースライス(カピ)など、発酵の恵みを生かしたお寿司は旨味たっぷりで極上。
スイーツがセットされている漆塗りのお重はこのアフタヌーンティーでしかみられない一点もの。表面には玉虫の羽が散りばめられ、見る角度によって輝きが変わる様はまさに芸術品。餡子ミルフィーユ(発酵あずき)、桜のルリジューズ(発酵バター)、江戸味噌マカロン(江戸味噌)、 苺とピスタチオのフレジェ(レ・リボ)、湘南ゴールドのピュイダムール(発酵生姜シロップ)、さくらんぼムース(さくらんぼリキュール)、ヨモギのオペラ(発酵茶)、 黒文字茶ショコラサンド(チョコレート)、金柑とチョコレートのムース(柚子酵素シロップ)、 和柑橘のタルトシトロン(発酵レモン)など、スイーツや干菓子にも全て発酵食品が使われています。
スイーツと一緒にいただくのが、フレンチプレスで淹れたオリジナルコーヒーです。コーヒー専門店「猿田彦珈琲」と開発されたもので、アナエロビックという手法でコーヒー豆を発酵。コクがありながらも爽やかな味わいが特徴です。茶道のお手前のように丁寧に淹れていただくコーヒーは格別な美味しさ。
落雁には香ばしい薄茶のペアリング
最後に出していただくお菓子は、美しいガラスのプレートに乗ったアマゾンカカオの落雁。意外性のある洋と和の融合の発想にも感動します。
ペアリングの薄茶は、薪火番茶。お茶の枝葉をゆっくりと薪火で焙煎したもので、香ばしい味わいがほろ苦いカカオと優しい甘さの落雁にピッタリ。白い磁器の器も滑らかな触り心地でお茶の美味しさを引き立ててくれます。
「星のや東京」のアフタヌーンティーは、見た目、味、香り、陶器の触り心地や茶釜からお湯を注ぐ音など、五感全てが満たされ癒やされるものでした。宿泊した方は、ぜひ事前に予約してこの貴重なひとときを楽しんでみてはいかがでしょうか。
「Nippon キュイジーヌ ~発酵~」アフタヌーンティー概要
時間 :15:00~16:00
定員 :1 日1組(2名)
料金 :1名 12,000 円(税・サービス料込 *宿泊料別)
美容・恋愛ライター、美食レシピ研究家。女性誌を中心にライターとして約20年活動。恋愛、美容、食、健康、結婚、出産など女性のライフスタイルに寄り添ったコラム執筆ほかセミナーを随時開催しています。料理家としても活動しておりアンチエイジングを目的とした料理を中心にレシピつきレストラン「Mitsue’s Kitchen」をオープン。
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