星野リゾート 奥入瀬渓流ホテルで、五感を研ぎ澄ます癒し旅。
青森屋につづき向かったのは、奥入瀬渓流に位置するリゾートホテル、「星野リゾート 奥入瀬渓流ホテル」。光り輝く清流、苔むした岩、四季折々で魅力的な表情を描き出す奥入瀬渓流は、特別名勝及び天然記念物に指定されるほどの美しさ。一度行ったら季節を変えて訪れたくなるといわれる奥入瀬渓流の魅力を体験してきました。
宿泊したのは、「星野リゾート 奥入瀬渓流ホテル」。奥入瀬渓流の畔に建つ唯一のリゾートホテルで、十和田八幡平(とわだはちまんたい)国立公園の中に位置。森に囲まれ、ホテルステイしながら自然を身近に感じることができます。
岡本太郎ゆかりのホテル。ハイセンスなインテリアに囲まれくつろぐ幸福
館内に入ると、目の前に飛び込むのがロビーのガラス窓に広がる新緑と、奥入瀬の森をイメージして岡本太郎が制作した大暖炉「森の神話」。こちらのホテルは岡本太郎が愛したことでも知られ、このほかにも寄贈された大暖炉「河神」が。
広々とした和洋室からは、奥入瀬の森を一望。緑と木の温もりを基調としたシックなインテリアでゆったりとリラックスできます。
アート欲を刺激する制作型アクティビティが楽しい!
奥入瀬渓流といえば、2013年に日本蘚苔類学会より、「日本の貴重なコケの森」に選定された国内でも有数の苔スポット。館内では、実際に奥入瀬渓流で見られる苔やシダを使ったこけ玉作り体験ができます。
まるで売りもののようにハイクオリティな仕上がりに感激! 作ったこけ玉は郵送も可能。
もう一つ体験したのが、ひょうたんランプ。好きな形や大きさのひょうたんに、キリを使い苔やシダ、野の花、星などをデザインして穴を開けていきます。
内側からランプをつけるとこんなに美しく。左のランプは穴を空けてドライフラワーを刺して花瓶のように。
渓流の音をBGMにアペリティフを楽しむ。
奥入瀬渓流ホテルに来たら、ぜひおすすめしたいのがフレンチレストラン「Sonore(ソノール)」のコース料理。豊富な青森の海山の幸を使ったシェフ渾身の料理とソムリエ厳選のワインがいただけます。
アペリティフは、テラス席でいただきます。奥入瀬渓流の四季折々の美しさの中でシャンパンを飲むひとときは、まさに非日常。
アペリティフをゆっくり楽しんだ後は店内へ。奥入瀬渓流の自然をイメージした、モダンでスタイリッシュな空間。
お料理は、イカを使った青森の郷土料理「イガメンチ」をフランス料理にアレンジしたもの、鮪と長芋にキャベツのチュイールを合わせた一品、炭火焼きの牛ステーキ 赤ワインソース、ピスタチオのソースと苺のヌガーのデザートなどをフルコースで。青森ならではの食材を使ったフレンチは珍しく、こちらのレストラン目当てに泊まりに来る方も多いのだとか。
ワインは、フランス・ブルゴーニュ地方産やボルドー地方産を中心に150種類、2000本のワインが揃っています。食材の味わいや料理の旨味を引き立てる独創的な組み合わせを提案してくれるペアリングをぜひ。
翌朝は眼下に渓流を臨む「渓流テラス」で朝食をいただきました! オープンサンドやキッシュ、サラダ、ヨーグルトなどが木製ボックスに入って運ばれてきて、朝からハッピーな気分に包まれました。
りんごづくしのビュッフェレストラン「りんごキッチン」も見逃せない。
お料理へのこだわりや種類の豊富さ、美味しさでビュッフェにも定評のある星野リゾート。奥入瀬渓流ホテルの「青森りんごキッチン」でいただくビュッフェも楽しくて美味しかったです。
まず目を引くのが、3種類並んだ青森名産りんごジュースのサーバー。津軽、王林、ふじで酸味や甘味が全く違うので飲み比べてみて。
サーモンのマリネにはカットリンゴとりんごのピューレソースが。
豚肉とりんごのローストは、豚の塩気とりんごの甘さがマッチ。
青森に来たら1度は食べたいせんべい汁も。出汁が美味しくておかわりしました。
そして目玉はあつあつアップルパイ! 熱々のパイ生地を割って、ソフトクリームを乗せていただきます。とにかく絶品なので、ここに来たら必ず食べてほしい。
温泉とエステで日常の疲れとストレスからリリースされる。
八甲田から湧き出る温泉は疲労回復や冷え性に効果あり。インフィニティプールのように渓流と一体化したような渓流露天風呂は、川のせせらぎや鳥の声にも癒されます。
1日の終わりは、施設内にあるエステサロン「Qi〜氣〜」で、ボディトリートメントとフェイシャルトリートメントを受けました。気の流れを整えながら滑らかなタッチで行うマッサージで、1日の疲れがスッキリ! 顔も体もむくみが取れて、翌日への準備もバッチリ。
まるで、ミクロの芸術。神秘の森で苔探し。
奥入瀬渓流は、日本の貴重な苔の森に選出されているほどの苔のメッカ。奥入瀬渓流には滝も多く、安定した水の流れが苔や草木が育つ環境を作っているのだそう。
スポンジのように雨を受け止める苔は種子のベッドにもなり、奥入瀬の森の循環の元にもなっています。
奥入瀬渓流ホテルのアクティビティ「苔さんぽ」では、苔博士のガイドさんが、苔の種類やルーペの使い方を教えてくれます。
苔に霧吹きで水をかけてルーペで見てみると…裸眼で見たものとは全く違う光景が。ミクロの世界はファンタジーのようで夢中になってしまいます。奥入瀬渓流にある苔の種類は300以上と言われているそう。苔にハマる人が多いというのも納得。
2階建てバスで、風を感じながら奥入瀬渓流ドライブ
徒歩とは違った目線で奥入瀬渓流を楽しめるのが、屋根なしの2階建てオープントップバスに乗り、奥入瀬渓流をめぐる渓流オープンバスツアー。木々との距離も近く、清らかな風に吹かれながら全身で奥入瀬の自然を満喫。
バスに乗りながら、ネイチャーガイドが奥入瀬渓流の歴史や四季の変化、滝などの見どころを説明してくれるのも嬉しい! 途中、十和田湖に停車して休憩。
約14kmの渓流とその源の十和田湖を、すべて回ることができるバスツアーはぜひ体験してほしいです。痒いところに手が届くアクティビティやサービスを提供してくれるのは、旅のプロフェッショナルである星野リゾートならでは。
青森に来たら立ち寄りたいグルメとアート(番外編)
番外編として、チェックイン前やチェックイン後のお昼におすすめのお店をご紹介します。まずは、奥入瀬渓流ホテルのほぼ向かいにあるピザ屋さん「石窯ピザ オルトラーナ」。こちらでは、石窯で焼いた焼き立てのピザがいただけます。
食材には、青森名産の新鮮な野菜を使用。高温の石窯で焼き上げた生地は、カリッとしたクリスピー。甘じょっぱさが美味しいりんごのデザートピザは必食。
(2022年11月17日までビュッフェスタイル。11月18日からオーダー制)
石窯ピザ オルトラーナ
https://ortolana.jp
もう1箇所のおすすめが、青森のB級グルメとして人気のバラ焼き。牛のバラ肉と大量のタマネギを、醤油ベースの甘辛いタレで味つけし、鉄板で焼く料理で、約50年前の三沢米軍基地前の屋台が発祥。甘辛い味でご飯が進みます!
バラ焼をいただいたのは、続けてご紹介する十和田市現代美術館のすぐそばにある「司バラ焼き大衆食堂」。青森名物の瓦煎餅とリンゴジャムがトッピングされたりんごのソフトクリームも美味しかったです。
司バラ焼き大衆食堂
https://www.barayaki.com/
時間が許すならばぜひ訪れてほしいのが「十和田市現代美術館」。通り全体をひとつの美術館に見立て、多様なアート作品が展開され、日常の中にアートが溶け込んでいます。
ロン・ミュエクの「スタンディングウーマン」ほか、奈良美智の「夜露死苦ガール 2012」、カラクリのような仕掛けのある展示物など、大人から子供まで楽しめます。カフェも併設されているのでお茶をしながらゆっくり美術鑑賞しても。
十和田湖現代美術館
https://towadaartcenter.com/
美容・恋愛ライター、美食レシピ研究家。女性誌を中心にライターとして約20年活動。恋愛、美容、食、健康、結婚、出産など女性のライフスタイルに寄り添ったコラム執筆ほかセミナーを随時開催しています。料理家としても活動しておりアンチエイジングを目的とした料理を中心にレシピつきレストラン「Mitsue’s Kitchen」をオープン。
この著者の記事一覧へ