【女優・須藤理彩】ミュージカルという新しい扉を開けた今、思うこと

【女優・須藤理彩】ミュージカルという新しい扉を開けた今、思うこと

女優の須藤理彩さんが、今年で43年目を迎える青山メインランドファンタジースペシャル ブロードウェイミュージカル『ピーター・パン』に出演。ウェンディの母親であるダーリング夫人役でミュージカルに初挑戦します。

今回は須藤さんに2023年7月25日(火)東京公演を皮切りに全国で上演されるミュージカルへの意気込みと、健やかに美しく年齢を重ねる秘訣を伺いました。

ミュージカルに初めて挑戦しようと思ったわけ

——誰もが知る名作『ピーター・パン』のミュージカルへの出演が決まった時のお気持ちを教えてください。

お話をいただいた時にまず「私でいいんですか?」と思いました。なぜならこれまでミュージカルのお仕事をお受けしたことがなかったので、私の中でも「できるか、できないか」未知数でした。その上、『ピーター・パン』という歴史ある大きなミュージカル作品に関わらせてもらうということに、身に余る思いでいっぱいでした。

——では、お仕事を受けることに少し躊躇もあったのでしょうか?

二つ返事でお受けしたい気持ちももちろんありましたが、ちょうどオファーをいただいた時期に、音楽朗読劇の出演が決まっていたので「まずはこの舞台を観て私の声を聞いてから判断してください」と逆にお願いをしました。それくらい私の中で慎重に事を運んでいました。

——音楽朗読劇を観ていただいた上で再度、須藤さんに依頼があったわけですね。

演出家の長谷川寧さんから、今回のダーリング夫人役は普段から子どもと接しているお母さんであるというリアリティーを求めていると伺いました。そして、音楽朗読劇を観ていただい上で「お願いします」と言っていただけたので、これは新しい扉を開けてみようという気持ちになったんです。

また、うちの子どもたちからも「絶対にやって!」という熱いオファーがあったので、「よし! 頑張ってみよう」という気持ちになりましたね。

——お稽古中はどんな雰囲気ですか?

寧さんの求めるものがとても高いので、歩き方から佇まいまでいろいろと意識しているところです。寧さんの演出は、厳しい中にも挑みたくなるような方法なので、やる気を引き出してもらい、お稽古のない日も自宅で自主トレに励んでいます。

現場では、共演者の山﨑玲奈ちゃんや小野田龍之介さんともコミュニケーションを取りながら、稽古を満喫しています。

想像力を働かせながら観てもらいたい『ピーター・パン』

——『ピーター・パン』といえば、ディズニーアニメを連想する人がほとんどかと思います。須藤さんにとって、思い出深いディズニー作品はありますか?

うちは子どもが女の子なのでプリンセス系が大好きでした。中でも『アナと雪の女王』は、何回観たかわからないくらい夢中でした。作品の中で歌うシーンが何度かありますが、その都度、子どもたちが一生懸命歌うんですね。その姿を見て、歌の持つパワーというものを子どもたちから教わったので印象に残っています。

今回の『ピーター・パン』の中でも、ピーター・パン役の玲奈ちゃんをはじめ、歌のシーンがたくさんあるので観客席にいる子どもたちの心に響くと嬉しいです。

——『ピーター・パン』は子どもから大人まで一緒に楽しめる作品です。幼少期にこういった芸能に触れる意味はどんなところにあると思いますか?

私も子どもたちとこれまでさまざまな作品を観に行きましたが、まず本物のお芝居や歌を体感できるということは素晴らしい経験だと思います。

目の前で展開するストーリーによって想像力も豊かになりますし、本物に触れることで心も揺さぶられると思います。

——たしかに舞台には、子どもたちの想像力をかき立てる魅力があるように思います。

今回の作品でも想像力をかきたてられるような場面がたくさんあります。

例えば、ピーター・パンたちがネバーランドに行っている間、ダーリング夫人はどうしているんだろう? ネパーランドの森の奥はどんな風になっているんだろう?など、想像力をかき立てられることがあるかもしれません。見えている場面だけではなく、物語全体を想像しながら観てもらえたら嬉しいですね。

「自分に向き合うことの大切さ」を教えてくれたヨガ

——今回の舞台は、名古屋、埼玉、長野、新潟、高知、大阪と地方公演もあるそうですが、普段からどんなことを意識して体調管理されていますか?

これまではジムでひたすらマシーンを使って体を動かしてきました。でもコロナを境にホットヨガに通うようになり、そこで身心を整えています。

はじめてちょうど1年くらいなんですが、汗をかくことの気持ち良さと精神面にも大きな影響を与えてくれるホットヨガにすっかりハマり、今では週5で通っています。

——精神面ではどんな変化がみられましたか?

ヨガの先生に「無理をしないでください。気持ちの良いところで止めてください。そして、周りを見ないでください」とアドバイスをいただきました。続けていると昨日までできていたことが今日できないこともあるのですが、そこで落ち込まず「今日できること」、「今日気持ち良いこと」を探してやってみようと思えるようになりました。ヨガによって“今の自分と向き合うことの大切さ“に気づかされました。

仕事と家庭は「切り替え」が大事

——お子さんが幼稚園の時に買ったミシンがきっかけで裁縫が趣味だそうですね。最近はお子さんに何か作られましたか?

娘の幼稚園のバザーに出店するためにミシンをはじめましたが、今では趣味が高じてお友だちから頼まれた巾着を縫ったり、コロナ禍にマスクを作ったりしましたね。子どもたちのものは昔ほど作れていませんが、つい最近、上の子に学校行事で使う応援団の法被を作って欲しいとリクエストされ、夜なべしてなんとか作りました。

——家庭ではお母さんとして、どんな風にお子さんと接しているのでしょうか。

子どもたちとは学校のことや、今興味のあることなど、いろんなことをその都度、話します。また、一緒にカラオケに行ったりもするので、最近流行っている曲を教えてもらったり、エンタメ関係はほとんど娘たちから教わり刺激をもらっています。

——お子さんたちとの距離がとても近く、素敵な親子関係ですね。子育てをしながらお仕事をされている上で気を付けていることはありますか?

須藤:仕事と子育てや家事に関しては、しっかり線引きがされているかもしれません。もちろん、仕事中に家庭のことが頭の片隅にある時もありますが、集中力を必要とする仕事なので現場では仕事に専念します。そして、家庭に戻れば家族のことに注力するという風に「切り替え」を大事にしています。

身心のバランスを保つ秘訣は、自分のいいところを見つけること

——キレイノートは30代の読者が中心です。中には年齢を重ねることにネガティブな気持ちを抱く人もいますが、須藤さんは年齢を重ねることにどんな感情を抱いていますか?

身体的な衰えが気になるならば、メンテナンス次第で変えられると思うので、施術でリカバーしてもいいと思います。それで気持ちが前向きになれるのであれば、なおさらですよね。

昔は「何もお手入れしていません」と言う事がカッコいいと思われていましたが、今は「きちんとお手入れをしています」と正直に話すほうが素敵だな…と思える時代になったんじゃないかなと思います。

——たしかに“ありのままの自分”を見せている女性は魅力的ですよね。

歳を重ねればどうしても外見的な変化は受け入れなければならないとは思います。でも、内面を磨く訓練をすれば、人は変われるんじゃないかなって思うんです。

例えば、ありのままの自分を受け入れていれば、内面はどんどん潤っていきます。そして、それがその人の深みとなって魅力に繋がると思います。

——飾らず、自然体な姿がとても素敵な須藤さんですが、日々の生活の中で心身のバランスを保つために心掛けていることはありますか?

子どもたちにもよく話すことですが、人間はどうしても自分の悪いところを見つけやすいものです。だから、自分のいいところをみつける努力をしようね、と話します。

自分のいいところが見えてくると、どんどん前向きになれます。そして、周りにいる人のいいところも見えてくるようになります。自分が豊かな気持ちでいれば、自然と身心のバランスが保たれるのではないでしょうか。

Profile
須藤理彩

女優。1976年生まれ、神奈川県出身。2児の母。高校時代は陸上部に所属し、200mで25.2秒の記録をマーク。神奈川県1のスプリンターとなる。1998年には「連続テレビ小説『天うらら』」の主演に抜擢。その後、「救命病棟24時」シリーズ、「電車男」、「深夜食堂」、「真犯人フラグ」など、ドラマを中心に多数の作品に出演している。

■公演情報
青山メインランドファンタジースペシャル ブロードウェイミュージカル『ピーター・パン』

期間:
東京公演 2023年7月25日(火)~8月2日(水)
名古屋公演 2023年8月5日(土)・6日(日)
大阪公演 2023年8月12日(土)
埼玉公演 2023年8月16日(水)
長野公演 2023年8月19日(土)・20日(日)
新潟公演 2023年8月26日(土)・27日(日)
高松公演 2023年9月2日(土)・3日(日)

公式HP:https://horipro-stage.jp/stage/peterpan2023/

取材・文/安田ナナ
撮影/木南清香

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