2025.12.29
ANA直行便で叶える、世界一美しい街・パースへ避寒旅7泊8日

南半球に位置する西オーストラリアの州都・パース。シドニー、メルボルン、ブリスベンに続くオーストラリア第4の都市で、“世界一美しい街”と称賛されるほど、都会と自然のバランスが良く、空と海、街と緑がのびやかに調和しています。

春から夏に移り変わるこれからの時期は、寒い冬の日本から抜け出したい人にとってはまさに絶好の避寒先。年間を通じて気候は穏やかで過ごしやすく、湿度が低く、風が軽く、カラッと空気が澄んでいて、到着した瞬間にその心地良さを実感するはず。


そんなパースの旅をぐっと快適にしてくれるのが、ANAの東京/成田〜パース直行便。従来は毎週月・木・土曜の週3往復でしたが、2025年12月1日より期間限定で1日1便に増便して注目を集めています。
11時台に成田を出発し、乗り換えなしで約10時間のフライトを経て、現地時間20時過ぎに到着するという、無駄のないスケジュール。日本とパースはわずか1時間の時差で、身体への負担も少なく、翌朝から観光を楽しむことができます。
ビジネスクラスVSエコノミークラス、ANAが提案する2つの旅のかたち
今回の旅では往路にビジネスクラス、復路にエコノミークラスを体験したので、徹底比較してみます。予算感や旅の目的に合わせて選んでみるのはいかがでしょう。
⚫︎ANAラウンジで整える旅の序章



まず成田空港国際線ターミナルには2つのANAラウンジがあり、多彩な座席と開放的な空間で、搭乗までの時間を有意義に過ごせます。ANAグループ運航便または他スターアライアンス加盟航空会社運航便のビジネスクラス利用者やステータス保持者などが対象。


旅の始まりにはまずシャンパンで乾杯。続いて、ヌードルバーでANAラウンジ名物のとんこつラーメンを。香りの立つスープに細麺が絡み、思わずにんまり。これから始まるパース便への気持ちを一気に高めてくれます。
⚫︎ラウンジ営業時間
第5サテライト
7:00~ ANAグループ運航国際線最終便出発まで
第2サテライト ※成田~パース便は営業時間外
2025年12月1日~2026年1月31日 13:00~19:10
2026年2月1日以降 13:00~19:20
⚫︎ビジネスクラス:深い眠りと、上質なダイニング




ビジネスクラスはフルフラットシートで、マットレスやパジャマのレンタルも可能。深い眠りを確保できるのが最大の魅力。到着後の疲労感が驚くほど軽減されます。



和洋選べるコース仕立ての機内食、厳選されたワインセレクション、きめ細やかなサービス…どれも到着後のパフォーマンスが違うと感じさせる特別な体験でした。
※季節によってメニューが異なります
⚫︎エコノミークラス:気負わず心地よく過ごせる秀逸なバランス


一方のエコノミークラスも、足元のスペースやモニター、USBポートなどが整い、長時間でも快適。食事も日本人の口に合う味わいで、コストと快適性のバランスに優れています。
⚫︎ 運賃比較
・エコノミークラス:往復 15.5万円〜
・ビジネスクラス:往復 約51〜66万円前後
(※各種税金、燃油特別付加運賃等を含む。時期・為替・空席状況により変動。)
⚫︎ダイヤ
NH881 東京/成田(11:20)〜パース(20:30)
NH882 パース(21:55)〜東京/成田(08:30+1)
⚫︎ANA公式YouTube
出発前に予習を兼ねて視聴したいのが、ANA公式YouTube“パース編”。現地の空気感が伝わり、到着前から旅が始まるような感覚を味わえます。旅の高揚感を味わいたい人、現地で効率良く観光したい人におすすめ。
COMO The Treasuryで過ごす、3泊4日のアーバンラグジュアリー体験

今回はパース中心部、再開発された歴史地区「ステート・ビルディング(State Buildings)」内に佇む「コモ ザ トレジャリー(COMO The Treasury)」に滞在しました。
Condé Nast Traveler Readers’ Choice Awards 2024 にて「オーストラリアのベストホテル第7位」に選出。さらに直近では、2025 Australian Hotels Association Awards において「Best Accommodation Hotel Award(メトロ部門)」や「環境サービス賞」を同時受賞するなど、ラグジュアリーと環境配慮を両立する姿勢、卓越したサービスと、サステナビリティへの揺るぎないコミットメントにより、国内外から高い評価を受け続けています。


単なるラグジュアリーホテルにとどまらず、19世紀に建てられた旧郵便局、土地登記所、財務局という州庁舎群を丹念に修復し、「歴史的遺産 × 現代的ライフスタイル」という相反する要素を見事に融合させた、パースの文化的象徴とも言える存在です。


2015年に故ケリー・ヒル氏のデザインディレクションのもと開業したこのホテルは、歴史的建築を生かしながら、時代を超えて愛される、ミニマルで洗練されたデザインを実現。
今年開業10周年を記念し、1ヶ月にわたり世界的シェフやパティシエとのコラボレーションなど、食・ワイン・アート・音楽を軸にした特別なイベントプログラムが開催されました。
3泊4日パース滞在スケジュール
Day 1
14:00 – Check in to COMO The Treasury
17:00 – Dinner at Fremantle
Day 2
8:00 – Fitness at COMO Shambhala The Treasury
9:30 – Breakfast at POST
14:00 – COMO Shambhala 60-minute massage at COMO Shambhala The Treasury
19:00 – Dinner at POST
Day 3
7:30 – Yoga on Cathedral Lawn with Holly from Wildflower Yoga →雨天中止
9:00 – Breakfast at POST
16:00 – Wine Masterclass with Sophie Johnston, State Buildings Sommelier
Day 4
9:00 – Breakfast at POST
11:00 – Check out
11:30 – Take out at TELEGRAM COFFEE
48室だけの静かな隠れ家で約束される暮らすような滞在


ホテルに到着すると、ロビーフロアは高い天井から差し込む自然光、柔らかな石材の質感、古い建物の温度を残しながら洗練されたインテリア。ウェルカムドリンクにはスワンバレーの白ワインか、スパークリングワインを。チェックインの瞬間から早くも「帰ってきたくなるホテル」という感覚に包まれました。


客室はわずか48室。外観の壮麗なヴィクトリア朝建築からは想像できないほど、内部はエレガントで温もりのあるコンテンポラリーな空間が広がります。


都市の中心にありながら驚くほど静かで、滞在者に「第二の我が家」のような安心感を与えてくれます。「ホテルに滞在する」というよりも、もう一つの上質な住まいに身を置くような感覚が自然と芽生えます。48室のみという贅沢な空間は、クラシカルな外観からは想像できないほど洗練され、落ち着きと温もりが共存しています。
世界が認める美食とホスピタリティ

コモ ザ トレジャリーを語る上で欠かせないのが、パースの街のダイニングシーンを牽引するような存在だということ。


ステート・ビルディング内の「TELEGRAM COFFEE」はじめ、各レストランは朝からオフィスワーカーで賑わい、観光客だけでなくローカルにも愛されるスポット。こうした背景から、パースでもひときわ輝くホテルとして今年10周年を迎えられたと言っても過言ではないでしょう。

ルーフトップレストラン「Wildflower」は、西オーストラリア先住民ヌーンガー族の「6つの季節」をテーマにした独創的な料理で知られ、「West Australian Good Food Guide 2025」では3つ星、「Australian Good Food Guide 2025」では3シェフハットという高い評価を獲得しています。
街に開かれたオステリアで味わう

2日目のディナーは「POST」にて。宿泊者だけでなく地元の人々も集う、パースの日常に溶け込んだオステリアです。
店名の由来は、この場所がかつてパース初の総合郵便局(General Post Office)として使われていた歴史から。州庁舎内の郵便整理室「Franking Room」に由来する名を受け継ぎ、重厚な建築の中に現代的で温かみのある空間が広がっています。


レストランの魅力を一度に味わえるDegustazioneコース。
まず運ばれてきたのは、ツナのブルスケッタ。ケッパーとシャロット、レモンの酸味が心地よく、食欲をやさしく目覚めさせてくれる一皿。
続くビーフカルパッチョのクロスティーニは、パルミジャーノのコクとケッパーの塩味が絶妙で、シンプルながら完成度の高さを感じさせます。






温菜として登場したのは、サフランとタレッジョのアランチーニ。外は軽やかに、中はとろりとした食感で、イタリアの伝統料理を現代的に昇華したような味わい。
パスタは、リガトーニ・グアンチャーレ・チリ・トマト。豚頬肉の旨みとトマトの酸味、ほどよい辛味が重なり合い、ワインが進む一皿。クラシックでありながら、重たさを感じさせないバランスは、POSTらしさそのもの。客室に戻る前、少しだけ夜のパースの街を歩きたくなるような余白を残してくれるのも、このレストランの魅力。
旧州庁舎をリノベーションした充実のウェルネスセンター

コモ ザ トレジャリーのウェルネスセンターは、19世紀に建てられた州庁舎の地下室を改装した建物。施設内には20mの屋内温水プールとフィットネスジム、幅広いトリートメント、プロダクト、アクティビティを備えた、世界中のCOMOの中でも充実した都市型施設の一つ。



ホテル前の芝生「Cathedral Lawn」で定期的に朝YOGAクラスが開催されています。今回は残念ながら雨天で中止になってしまったので、代わりに客室に備わっていたヨガマットを使って、セルフヨガ&ストレッチを。旅先で乱れがちな呼吸を整え、心身をニュートラルに戻す時間に。
心と身体をリセットする、COMO Shambhalaのトリートメント

滞在中に一度は体験したいのが、コモ シャンバラ(COMO Shambhala)を象徴するシグネチャーマッサージ。東洋と西洋の伝統的なヒーリングを融合させた、実践的なホリスティックトリートメントを提供しています。COMO独自にブレンドしたオイルを使用し、深いリラクゼーションへと導くこのトリートメントは、筋肉をほぐすだけでなく、心と身体のバランスそのものを整えることを目的としています。






西洋と東洋の療法を融合させたトリートメントは、穏やかで包み込むようなタッチから、必要に応じて深部へとアプローチする構成。アロマの香りに包まれて、身体がふっと軽くなるような感覚に。旅の疲れや日常の緊張が流れ落ちてゆっくりと解けていくのを実感します。
避寒旅においてただ暖かい場所で過ごすだけでなく、本質的なリフレッシュを叶えてくれる体験となりました。
パース滞在を心地よく始める、ヘルシーな朝食ルーティン

滞在中の朝は、ディナーと同じくPOSTでスタート。夜の賑わいとは対照的に、やわらかな自然光に包まれ、街が目覚めていく気配を感じさせてくれます。

朝食メニューは、グルテンフリー対応やプラントベース寄りの選択肢も豊富で、旅先でも身体に負担をかけずに過ごせるのが魅力。
焼きたてのクロワッサンやパン・オ・ショコラに加え、サワードウやマルチグレイン、グルテンフリーのトーストまで揃い、好みに合わせて選べます。


軽やかに始めたい朝には、チアシードとココナッツプディング、メープルグラノーラとヨーグルト、フルーツのコンポートを。
卵料理やパンケーキといった定番に加え、“リアルトースト”にアボカドやマッシュルームをトッピングするなど、ヘルシー志向の人にも嬉しいラインナップ。


コーヒーはバリスタが丁寧に淹れる一杯を、紅茶派にはハーブティーも揃います。コーヒー片手に行き交う人々や歴史ある建築を眺めながら過ごす朝のひと時。ホテルの中にありながら、街のカフェにいるような開放感。
ここでの朝食は、パース滞在を心地よくスタートさせてくれる、大切なルーティンとなりました。
食・ワイン・カルチャーが交差する、ステート・ビルディングの中核

滞在中に体験したのが、ステート・ビルディング内で行われるワインマスタークラス。
単なるテイスティングにとどまらず、パースという街の食文化や歴史、そして西オーストラリアのテロワールを立体的に知ることができる希少な場所です。






案内してくれたのは、ステート・ビルディングの専属ソムリエ、Sophie Johnstonさん。
マーガレットリバーをはじめとする西オーストラリアのワイン産地について、気候や土壌、食との相性を交えながら、丁寧に解説してくれます。
印象的だったのは、「この街では、ワインは特別なものではなく、食卓の延長にある存在」だという言葉。各地で生産されたワインが土地のリズムや暮らしそのものを映し出しているようでした。マーガレットリバーでのワイン巡りの予習としても相応しい内容に。
歴史的建築を舞台に、食とワイン、そしてカルチャーが交差する時間。
知るほどに美味しくなる。西オーストラリアワインの奥深さに触れる、知的で贅沢なひと時でした。
真冬の日本から、真夏のパースへ

コモ ザ トレジャリーが特別なのは、宿泊施設にとどまらず、食と文化の発信地としての役割を担っている点。これらがひとつの建物の中に共存し、宿泊者だけでなく、地元の人々も集う、街に開かれたラグジュアリーを体現しています。時代に左右されない端正なデザイン、卓越したホスピタリティ、そして持続可能性への強いコミットメントにより、世界中のトラベラーから高い評価を受けてきました。
今年10周年を迎えてより一層、“アーバンラグジュアリーの完成形”と評される理由が、滞在するほどに伝わってきました。
今こそ季節が逆転する避寒旅へ。
ANA直行便で辿り着く、夏のパース。その中心で歴史・文化・美食・ウェルネスを一度に享受できる「コモ ザ トレジャリー」は、大人の避寒旅における、理想的なデスティネーションだと感じました。
■コモ ザ トレジャリー(COMO The Treasury)
住所:1 Cathedral Avenue, Perth, WA 6000 Australia
TEL:+61 8 6168 7888Email: como.thetreasury@comohotels.com
公式HP:https://www.comohotels.com/jp/australia/como-the-treasury

17歳から読者モデルとして「Vivi」「JJ」「non-no」など多数女性誌に出演。6年にわたってMBSラジオパーソナリティを務める。大学卒業後、化粧品会社勤務を経て、フリーランスに転身し、ヨガインストラクターを務める傍ら、トラベルライターとして世界中を飛び回る。過去渡航した国は47カ国。特にタイに精通し、渡航回数は30回以上。ハワイ留学、LA在住経験有り。現在は拠点を湘南に移し、全国各地を巡りながら、東京と行き来してデュアルライフを送る。JSAワインエキスパート呼称資格取得。
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