2026.04.01
【俳優・小芝風花】インドアだったけれど…「今は47都道府県、すべて旅行したい」
2020年に大ヒットとなった『映画 えんとつ町のプぺル』の最新作『映画 えんとつ町のプペル ~約束の時計台~』が公開中です。
親友のゴミ人間・プペルとの別れから1年。プペルの帰りを待ち続けていたルビッチでしたが、信じることをあきらめて前へ進もうとしていました。そんな彼が迷い込んだのは時を司る謎の異世界「千年砦」。そこにあったのは、壊れていないのに11時59分で止まったままの時計台。元の世界に戻るために、ルビッチは新たな相棒・モフと共に「再び時計を動かすこと」に挑みます。
実は、時計台には100年間約束を信じて待ち続ける時計師のガスと、人に姿を変えた植物・ナギの切ない物語がありました。
物語のキーパーソンとなるナギの声を演じたのは小芝風花さん。作品への熱い思い、また普段のリフレッシュ法などについてもお聞きしました。
オファーに「やりたい!」

――今回、出演が決まった時のお気持ちはいかがでしたか?
台本を読む前にお声がかかっていると聞いて、その時点で「やりたい!」と言ったぐらい嬉しかったです。そのあとに台本を読んで、泣いて、すごく良いお話だな、この役ができることになってよかったな、と。ただ、歌唱シーンだけはやっぱり不安で、ボイトレに通わせてください、と事務所に相談しました。
――台本を読まれてさらに魅了されたんですね。
2つの時系列から構成されているので、映像で観たほうがわかりやすいんですけど、台本を読んだ時からガスとナギの関係性だったり、結末だったり、全部が繋がっていく感じにとても感動しました。それが少しでも伝わるように、ナギをがんばりたいな、と思って臨みました。
――ナギが本当に魅力的な役で。どのようにナギを捉えていらっしゃいましたか?
ナギは植物なんですけど、歌うのが好きで人間の世界に行くほどの好奇心を持っている、自分を信じる力が強い子なんだな、と思いました。だからすごく明るくて活発な女の子というイメージをしていましたね。西野(亮廣)さんに細かく見てもらおうと思って、ガチガチに決め込むというよりは、溌剌さだけを意識して臨みました。

――西野さんとは始まる前にもお話をされたんですか?
アフレコはガス役の(吉原)光夫さんとふたりでさせてもらったんですけど、その前に3人で少しお話をさせていただきました。ナギとガスは、西野さんと相方の梶原さんの話なんだよ、というお話を聞いて、「あっ、責任重大だ!」と(笑)。でも、作品の背景を聞かせていただけた感じがして、身が引き締まりました。
――ナギのどういったところに魅力を感じていらっしゃいますか?
人に化けてまで新しい世界に飛び込む強さも素敵だなと思いますし、ガスとの掛け合いが大好きです。お互いに気になっているけれど、強がっちゃうというか…プチケンカみたいな言い合いになって、甘々にならない感じも好きです。ガスが千年砦の時計師の宗家という存在なのに対して、ナギ自身は植物だから身を引くという奥ゆかしい心も持っていて。それを甘い空気で出すのではなく、男同士の友だちみたいなやりとりをしている感じも好きでしたね。
――それが逆にキュンとしますよね。
そうなんですよ。逆にね。早くくっついちゃえよ、と周りが言いたくなる感じ(笑)。
ドキドキの歌唱シーン

――先ほど、歌唱シーンが不安とおっしゃっていましたが、いかがでしたか?
緊張しました。2ヵ月前からボイトレをさせていただいて。最初はもう少し優しい感じで歌っていたんですけど、歌っている場所はバーだし、酔っ払っている人たちをハッとさせるためにどうしたらいいのかを先生と話し合って臨みました。歌唱シーンの時に西野さんがいらっしゃらなかったので、本当に大丈夫かな、大丈夫かな、とドキドキしていました。
――小芝さんのお声が本当にどのシーンでもすごく素敵だな、と思ったんですけど、ご自身の声というのはいかがですか?
自分の声を聞くのがあまり得意じゃなくて、だからソワソワしちゃうんですけど。歌っているところを客観的に聴いたことがないので、「私って歌っている時、こんな声なんだ」と思いましたね。

――ほかの作品でも滑舌の良さが話題に上ることも多いかと思うのですが、発話や発音される時に意識されていることはあるんですか?
ひとつの役作りじゃないですけど、トーンや喋り方だとか、声で調整する時も多いですね。早口でマシンガントークする時は何も考えなくても口が回るように何回も家で練習しています。
――声優としての発声で意識を変えた部分はあるんでしょうか?
前に違う作品でアフレコする時に、「ぐるナイ」の「ゴチになります」で同期だった宮野真守さんに「何かコツはありますか?」と聞いたことがあるんです。その時に、「自分が思っているよりも大げさにやっちゃっていいと思うよ」と言っていただいて。意外とそれがアニメになるとしっくりくることがあるから、と教えていただいたので、普通のお芝居よりは意識していました。
考える時はとことん考える

――本当にお忙しい印象があるのですが、役から役への切り替えで心掛けていらっしゃることはありますか?
わりと役とプライベートがごちゃごちゃになることがないんです。カットがかかったら自分に戻るので。プライベートに切り替えるのが大変なタイプではないので、特に意識していることはないですね。ただ、作品を撮っている時に、次の作品の台本を読むと新しいものに心を奪われて、今の作品がおろそかになりそうで。それが怖いので、クランクアップしてから次の作品を読むようにしています。まずは目の前の作品を大事に撮りきるということを心掛けていますね。
――じゃあ、オンからオフへの切り替えも特に意識せずに。
控室で共演者の方と話している時も、このまま(自分を指さしながら)なので、役を引きずることなく普通に会話していますね。

――大変な役だとどうしても心にも影響がありそうですが…。
20歳ぐらいの時にNHK広島の作品で、被爆者の方からお話を聞いてそれを高校生が絵にする、という実際に行われている活動を元にしたドラマに出演することがあって、その高校生役をやらせていただいたんです。撮影に入る前に被爆者の方からお話を聞いた時は、やっぱりその話が衝撃的すぎて。3日間ぐらいは考えてしまいましたね。役を引きずっているわけではなくて、そのことについて考える機会をもらっているという意味ではあったりします。
――切り替えるというよりは、その気持ちを受け止めて。
わりと私は頭の中でぐるぐる考えがちなので、その期間はとことん考えます。気がついたら自然と少しずつ考える時間が減っていって元に戻る…ということが多いですね。
――役が深まりそうですね。
そういう経験を実際にさせてもらえるのがありがたいなと思います。なかなかない機会なので。
今は47都道府県、すべて旅行したい

――意識して行っているリフレッシュ方法はありますか?
入浴剤が好きです。匂いもそうだし、小さい玩具が入ってるものはコンプしたくなっちゃうんですよね。シリーズごとに出たものを並べて、次はこれが出てほしいなと思いながら楽しみにしています。
――編み物の腕もすごいですよね。
作品中だと、セリフをずっと唱えちゃうんです。でも編み物をしていると、編み目を数えなきゃいけなくて。仕事のことを一切考えなくなるから、切り替え方法としては編み物はすごく使っていたかもしれないですね。
――あまり外には出られない?
外も好きです! ショッピングしたりとか。あと、この間は友達と島根に行ってきて、神社にお参りしたりしてきました。ちょっとアクティブになってきましたね。
――今まではどちらかというと…。
インドアでした。それこそ編み物など、家で完結する趣味が多くて。けど、今は47都道府県、すべて旅行したいな、という夢があるんです。その土地のお料理だったり、お酒だったりといった文化を、日本人だし知りたいなと思って。
コロナ前は本当にインドアだったんです。だから撮影で地方に行く機会があっても、オフもずっとホテルにいて…今思えばもったいないな、と。でもコロナで強制的に出られなくなったら、外に出たくなったんですよね。今はできる限りお休みがあったらいろんなところに行きたいなと思っています。

――今、好きなだけ休みをもらえるとしたら、どこに行って何をしたいですか?
好きなだけもらえるんだとしたら海外に行きたいですね。ドイツでビールを飲み比べしたり…でもクリスマスマーケットも行きたいな。あとフィンランドでオーロラを見て犬ぞりをしてみたい。夢はいっぱいあるから、ヨーロッパを回ってみたいですね。ベネチアで水の都を見て船に乗りたいとか、本当に定番なんですけど。あと、トルコに行って気球にも乗りたいですね。
――今までで行かれたところで印象的な場所はありますか?
海外旅行はそんなに多くなくて、旅行で行ったのは韓国とパリぐらいなんです。パリはもう歩いてるだけで、映画の中に入ったような気分でした。建物がどれも美しくて、カフェのテラスでお茶してるだけなのに、すごくリッチな気分になれるというか。
ただ、私の悪いところで、せっかく行くなら悔いなく回り切りたいと思ってスケジュールをギッチギチにしちゃうんです。だからもうちょっとゆとりを持ったスケジュールで旅行したいなと思ったり。だから韓国旅行でも母を歩かせすぎて怒られました。歳考えてって言われて(笑)。反省しながら旅しています。

Profile
小芝風花
1997年生まれ、大阪府出身。2012年、「息もできない夏」で俳優デビュー。2014年に『魔女の宅急便』で主人公を演じ第57回ブルーリボン賞新人賞、第24回日本映画批評家大賞新人賞を受賞。近作に、ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」「19番目のカルテ」、Amazon Original「私の夫と結婚して」など。声の出演では『ロード・オブ・ザ・リング ローハンの戦い』、吹替で『くるみ割り人形と秘密の王国』などがある。
■『映画 えんとつ町のプペル ~約束の時計台~』
2026年3月27日(金)公開
ヴォイスキャスト:永瀬ゆずな 窪田正孝/MEGUMI 小芝風花 吉原光夫 土屋アンナ 山寺宏一/藤森慎吾 伊藤沙莉/東野幸治 錦鯉/森久保祥太郎
製作総指揮・原作・脚本:西野亮廣
監督:廣田裕介
原案:「チックタック ~約束の時計台~」にしのあきひろ著(幻冬舎)
公式サイト:poupelle.com
公式X/TikTok/Facebook:@poupellemovie
公式Instagram:@poupelleofchimneytown
©西野亮廣/「映画 えんとつ町のプペル ~約束の時計台~」製作委員会
<衣装協力>
ブラウス ¥88,000、デニムビスチェ ¥49,500、
スカート ¥132,000 すべてサカイ(03-6418-5977)
ブーツ ¥310,200 ジャンビト ロッシ
(ジャンビト ロッシ カスタマーサービス/03-3403-5564)
イヤーカフ/両耳ゴールド 各¥22,880、左耳シルバー ¥18,480、
右耳上 ¥17,600 すべてノウハウジュエリー(knowhowjewelry@gmail.com)
リング(左手)中指 ¥16,500、小指 ¥7,700
ともにジュエッテ(0120-10-6616)
リング(右手)人差し指 ¥31,900、薬指 ¥34,100
ともにリューク(info@rieuk.com)
スタイリスト/小川未久
撮影/渡会春加
取材・文/ふくだりょうこ
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