2025.12.27
超人気店&映えスポットも制覇!0泊半日で大満足のソウル弾丸旅
トランジットの時間を、ただ空港で過ごすだけなんてもったいない!
今回は、ウズベキスタン旅行(こちらは別途ご紹介予定。とにかく素晴らしい国だったので、全力でおすすめしたい…!)の途中、仁川空港で約12時間のトランジットがあったため、思い切ってソウル市内へ足を延ばしてみました。
限られた時間でもしっかり楽しめるのが、さすがソウル。話題のグルメ店を2軒巡り、写真映えスポットも押さえつつ、2024年からスタートした便利でお得な交通カードについてもご紹介します。
とはいえ、トランジットはあくまで“限られた時間”。
仁川空港からソウル市内までは片道約1時間、往復でおよそ2時間かかります。さらに、国際線は出発の2時間前には空港に戻っておきたいところ。つまり、実際に動ける時間は約8時間!

ここで大切なのが、あちこち移動しすぎないこと。
短時間の弾丸旅では、欲張って複数エリアを回るよりも、エリアをひとつに絞ってじっくり楽しむのが成功のコツです。移動時間を最小限に抑えられる分、食事や街歩き、写真撮影まで、余裕を持って満喫できます。
のんびりしている余裕はありませんが、焦る必要もなし。
今回は、ひとつのエリアに集中することで、短時間でも満足度が高いソウル弾丸プランをご紹介します。
お得で便利な「気候同行カード」をゲットしよう!

ソウル市内の移動にバスや地下鉄を使う予定なら、「気候同行カード」はぜひ手に入れておきたいアイテム。今回の弾丸旅でも大活躍してくれた、便利でお得な交通カードです。
「気候同行カード」とは、ソウル市内の地下鉄やバスなどの公共交通機関が定額で乗り放題になる交通カード。1日券は5,000ウォンからで、地下鉄なら4回乗れば元が取れる計算になります。短時間滞在でも、かなりコスパのいいカードです。
ただし、少しややこしい点もあります。
仁川空港からソウル市内へ向かう際には利用できませんが、ソウル市内から仁川空港へ戻る場合は利用可能。空港鉄道でも直通列車のA’REXは使えませんが、一般列車であればOKです。
ちなみに、ソウル駅から仁川空港までの空港鉄道・一般列車は片道5,050ウォン。これだけでも、1日券のほうが安い計算に。市内移動も考えると、使わない手はありません。
気候同行カードはどこで買える?

気候同行カードは、地下鉄の新型券売機やソウル市内の観光案内所、コンビニなどで販売されているとのこと。
ただし注意したいのが、仁川空港内のコンビニでは購入できなかった点。たまたまタイミングが悪かったのか、そもそも取り扱いがないのかは不明ですが、金浦空港のコンビニでは購入できるようです。
私は結局、ソウル駅で手に入れることにしました。ところが、この新型券売機を見つけるのが想像以上に大変で、ここでかなりの時間ロス…。

ソウル駅で購入する場合は、この看板を目印に。12番出口を目指して進んでいくと、新型券売機が見つかりました。


左がソウル駅の新型券売機。気候同行カードの購入とチャージが可能です。右の旧型券売機ではチャージのみ可能です。
いずれも支払いは現金のみ。クレジットカード対応の表記はありましたが、私のカードも友人のカードも使えず、国外発行カードは受け付けてもらえない可能性が高そうでした。

カード社会の韓国なので、現金が必要になるとは思っておらず、ウォンを求めてATMを探すハメに。これから利用する方は、少額でも現金を用意しておくと安心です。
朝食はソウルで最も行列ができる店へ!「ARTIST BAKERY 安国店」

4:10に仁川空港へ到着し、5時台の空港鉄道に乗って向かったのは、安国エリア。
お目当ては、大人気ベーグル専門店「LONDON BAGEL MUSEUM」が手がける塩パン専門店「ARTIST BAKERY 安国店」です。
すんなり入店できることはほぼなく、まずは予約から。初めてだと少し戸惑いやすいので、予約システムについて詳しく紹介します。
■予約システム「CATCH TABLE」の使い方は?
韓国の飲食店でよく使われているのが、「CATCH TABLE(キャッチテーブル)」。レストラン予約や順番待ちの登録ができるシステムで、事前にアプリをダウンロードしておくとスムーズです。

私はアプリを使わず、店頭に設置されているQRコードを読み取って登録しましたが、問題なく予約できました。ウェイティング登録には、GoogleまたはAppleのアカウントが必要になります。
お店は朝8:00オープン(2025年9月下旬現在)。7:30から店頭のCATCH TABLEでウェイティング受付が始まり、9:00以降であればアプリからも登録可能です。時間に余裕があり、周辺で時間をつぶしたい人にはアプリ登録がおすすめ。
私は気候同行カードの購入やATM探しに手間取ってしまい、到着したのは7:30頃。すでにかなりの人が並んでいました。

ここで気をつけたいのが、列が2種類あること。
CATCH TABLEでウェイティング登録をするための列と、すでに受付を終えた人の列が分かれています。間違えると、再び並び直すことになるので要注意です。

イートインかテイクアウトを選べますが、テイクアウトのほうが待ち人数は少なめ。イートインの場合は、店内かテラス席を選べます。この日はテラス席の待ちがゼロだったので、迷わずテラス席を選択。結果的に30分ほどで案内してもらえました。
9月下旬は少し肌寒いものの、テラス席でも問題ない気候。ただし、真夏や真冬はさすがに厳しそうです。


店内に一歩入ると、ずらりと並ぶ塩パンに思わずテンションが上がります。
見た目からしてすでに美味しそうで、日本では見かけないようなラインナップばかり。ベースの塩パンにトッピングや具材を組み合わせ、甘い系としょっぱい系がバランスよくそろっています。

今回、友人と2人でオーダーしたのは4点。
甘酸っぱいレモンクリームが入った「レモン」、チェダーチーズ入りの甘じょっぱい「チーズハニー」、マッシュポテト入りで食べ応えのある「ポテトチーズ」、じゃがいもを練り込んだ生地にバターと苺ジャムをサンドした「ポテトブレッド ストロベリージャムバターサンド」を選びました。
本当はサンドイッチ系も気になっていたのですが、確実に食べきれないと判断して断念。
正直、「ポテトブレッド ストロベリージャムバターサンド」は少しヘビーで、個人的には好みではなかったものの、それ以外は確かに並んででも食べたい美味しさ。中でも「レモン」はイチオシで、レモン好きの方にはぜひ食べてほしい一品です。

イートインするなら、スープも忘れずに。
マッシュルームスープとトマトスープの2種類があり、どちらも濃厚で本格的。正直、カフェで出てくるレベルを超えた味わいでした。


会計時には、飛行機の中で食べる用に「プレーン(ハード)」をテイクアウトにしてもらいました。
実はこれが、個人的には一番ヒット。
生地そのものの味がストレートに感じられ、ほどよい甘さと香ばしさ、もっちりとした歯応えがとにかく秀逸。トッピングやクリームがなくても十分満足できるほど、生地の完成度が高いんです。
これまで韓国で塩パンはいくつか食べてきましたが、バターの主張が強いお店が多い印象。その中で、ここは生地そのものの味で勝負している感じがありました。

店内のインテリアも素敵なので、世界観までしっかり楽しみたい人は、早めに並んでイートインを狙うのがおすすめ。一方、パンだけでも味わいたいという方は、ソウル地下鉄3号線・安国駅1番出口すぐという立地を活かして、サクッとテイクアウトするのも◎。
ちなみに、姉妹店の「LONDON BAGEL MUSEUM 安国店」も徒歩10〜15分ほどの距離。時間に余裕がある人は、はしごしてみるのも楽しそうです。個人的にお気に入りのベーカリーカフェ「onion 安国店」も近く、こちらは韓屋をリノベーションした空間がとても素敵。絶品パンとあわせて、ぜひイートインで雰囲気も堪能してみてください。
人気店がぎゅっと集まっている安国エリアは、パン好きにはたまらないエリアです。
タイムスリップ気分が味わえる「北村韓屋村」で絶景を楽しむ!

ARTIST BAKERY 安国店で朝食を終えたら、さっそく観光へ。
この安国エリアは、人気店が集まる“今のソウル”を楽しめるだけでなく、朝鮮王朝の古宮である景福宮(キョンボックン)や、世界遺産の昌徳宮(チャンドックン)が点在する、歴史の深いエリアでもあります。
そんな中でも、古き良き韓国の美しさを感じられるのが「北村韓屋村(プッチョンハノクマウル)」。韓国の伝統家屋・韓屋が立ち並ぶ街並みは風情たっぷりで、歩いているだけでも楽しい場所です。

ただし注意したいのが、北村韓屋村は今も人が暮らす居住地だということ。オーバーツーリズム対策のため、観光可能な時間は10:00からに制限されています。実際にスタッフが立っており、時間まではエリア内に入れないようになっていました。
また、想像以上に坂道が多く、アップダウンもなかなかハード。散策するなら、歩きやすい靴がおすすめです。
絶景スポットでしっかり記念撮影を楽しんだら、次はお待ちかねのランチへ向かいます。
行列も納得!過去一感動した参鶏湯「無垢屋 安国本店」

こちらは参鶏湯といっても、少し珍しい北朝鮮式の参鶏湯を提供してくれるお店。ここも予約・順番待ちにはCATCH TABLEを導入しています。
ウェイティング登録は、店頭での受付が10:30から、アプリでの遠隔登録は12:00からスタート。

10:30少し前に到着すると、すでにお店の前には人だかり。
CATCH TABLEの機械が設置されている向かい側、壁沿いにできている長い列が、ウェイティング登録をするための列です。ここを間違えないよう注意。
20分ほどおとなしく並び、ようやく予約を確保。予約が取れたあとは、開店時間の11:30までお店を離れても大丈夫だったので、周辺を少し散策して時間をつぶすことにしました。

実際に入店できたのは、一巡目が終わった12:00過ぎ。
驚いたことに、12:00前にはその日の予約分がすべて終了してしまったようで、店頭にはsold outの看板が出ていました。アプリからの予約枠がある可能性はありますが、とにかく想像以上の人気。どうしても食べたい方は、できるだけ早めの訪問を強くおすすめします。

待ちに待った参鶏湯定食は、鶏肉とスープが別々に盛られてくるスタイル。見た目からして上品で、これまでの参鶏湯のイメージとは少し違います。
約1時間30分待って、ようやくありつけた参鶏湯。結論から言うと、これは待つ価値アリ! まずその一言に尽きます。

鶏肉は驚くほど柔らかく、ホロホロ。スープはとろりとしていて、濃厚でコクがあり、まるでポタージュのよう。臭みは一切なく、最後まで美味しくいただけました。


おすすめの食べ方は、まずスープだけをそのまま味わうこと。
次に、スープに糸のように絡まっている高麗人参培養根と、みじん切りのニンニクを加えて味変を楽しみます。鶏肉はそのまま食べてもよし、スープに浸しながらいただくのもまた格別。
今こうして思い出しているだけでも、また食べたくなる。
それくらい印象に残る、忘れられない参鶏湯でした。
最後の駆け込み!お土産探しはソウル駅の「ロッテマート ZETTAPLEX」へ

仁川空港を利用するなら、必ず通ることになるソウル駅。
今回は時間の都合で立ち寄れなかったのですが、もし少しでも余裕があるなら、駅直結の「ロッテマートZETTAPLEX」はぜひチェックしておきたいスポットです。
ここが便利なのは、買い物のしやすさ。
2時間まで無料で使えるロッカーがあり、重たい荷物を預けられるのがうれしいポイント。さらに、レジでパスポートを提示すれば、その場で免税手続きをしてくれるので、時間がないときでもスムーズに買い物ができます。

個人的におすすめなのが、韓国海苔。
一般的な韓国海苔売り場とは別にある「パクヒャンヒ海苔」は、ぜひ探してみてほしい一品です。アジョシが熱した石の上で一枚一枚丁寧に焼いていて、ほんのり燻されたようなスモーキーさと、ごま油の香ばしさが絶妙。その場で試食させてくれるのでぜひ試しを。


せっかく韓国に来たなら、日本ではなかなか手に入らない韓国海苔を味わってみるのも旅の楽しみ。お土産にも、自分用にもおすすめです。
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短い滞在時間ではありましたが、話題のグルメも、ノスタルジックな韓国の街並みも楽しめて、大満足のトランジット旅となりました。一度の海外旅行で2カ国を楽しめるうえ、トランジットが長めの便は航空券が比較的お得なことも多いのがうれしいところ。
トランジットに限らず、今回ご紹介したお店は「日本にも支店ができてほしい」と思うほど、本当に美味しいところばかり。
次のソウル旅のアドレスとして、ぜひチェックしておいてくださいね。

美容ライター。早稲田大学卒業後、アパレル、出版社勤務を経てフリーに。女性誌やWEBで、美容をはじめ、健康、美食に関する記事、著名人へのインタビュー取材などを担当。好きなことは、スキンケアとファッションと旅行。猫が好き。
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