2019.10.09
解放感満載 アムステルダムの新天地オーガニックカフェ
アムステルダムのキテレツ空間 NDSM 地区へ
水の都、オランダ。
アムステルダム中央駅の北側からは、今注目を浴びる北地区へ向かうフェリーが、無料で巡回しています。
今回目指した場所は、「 NDSM 」。 NDSM という造船会社が 80 年代に倒産して以来、廃墟となりスラム化したこの地区で、近年アムステルダム市による再開発が始まりました。 現在はクリエイターやモードに敏感な企業が居を構え、アートなエリアへと変貌し、観光客も多く訪れるようになりました。
フェリーが到着する手前で出迎えてくれたのは、天にそびえる巨大クレーン。
これが「 FARALDA CRANE HOTEL 」という、 3 スイートルームが完備されたデザイナーズホテルというから驚きです。
船着場から上陸してみると、そこは廃墟・廃材を奇想天外なアイディアで再利用した、施設やオブジェの宝庫でした。
今までの「街」という概念が一瞬で吹き飛んでしまうほど、何もかもが規格外。そもそも NDSM という名称からして、普通じゃありません。
道と敷地、本気とジョークの境目もなく、あるのはこんな役立たずの看板だけ。グーグルマップもあてにならず道に迷っては変なものに遭遇し、最初はとんでもないところに来てしまったと思いました。
この巨大倉庫では、毎月ヨーロッパ最大のフリーマーケット「 IJ-Hallen 」が開催されています。
館内には、現代版「千と千尋の神隠し」のような世界が広がっていました。若いクリエイター達にとって理想郷で、思い思いに作業する人達。芸術をしっかりサポートする、オランダの懐の深さを垣間見た気がしました。
河岸のオープンカフェで最高のランチタイムを
ようやく、目的の「 NOORDERLICHT CAFE 」に到着。
こちらのカフェではオーガニック料理を楽しむことができ、様々なイベントも開催されています。
入り口では、週末に予定されているサーカスの準備をしていました。作業の様子を見ていると、サーカスと言ってもアートとヒッピー色の強い、かなりユニークなイベントのようです。
巨大グリーンハウスのインテリアは、全て廃材で作られています。ミスマッチな素材が、絶妙な統一感を醸し出していました。
全てガラス張りで、オランダ特有の暗い冬の日でも楽しく過ごせそうな、カラフルで解放的な雰囲気。
この日は天気に恵まれ、皆テラスでゆっくりと食事やお茶を楽しんでいました。
地面の砂も、リラックス空間作りに一役買っています。オーストラリアのバイロンベイビーチを彷彿とさせる、ゆるーい空気。心地よいアコースティックギターのバックミュージックが、さらに頭のスイッチを緩めていきます。
飲み物は、オーガニックのアップルジュース( 3.6 €/約 400 円)
をオーダー。オランダではオレンジジュースと並んで定番のアップルジュースは、風味が強くしっかりとした味わいです。
メインディッシュは、ベーガンメニューの一つ、スイートポテトのファラフェルピタサンド( 9.5 €/約 1,200 円)。揚げたてのファラフェルの上に、赤カブと大根とキュウリ、サラダがわさっとトッピングされています。中近東のマヨネーズのような味わいのタヒーナソースは濃厚で、あっさりとしたピタの生地との相性も抜群。色々な食感が同時に楽しめる、ボリューム満点の一皿でした。
ランチ以上にこのエリアのインパクトが強すぎたため、食レポが薄くなってしまいましたが、ファラフェルサンドは本当にとても美味しかったです!
奇想天外地区の、究極のリラックスカフェ。
旅のハードスケジュールから一旦抜け出して、ゆったりと散策がてら 訪れてみてくださいね。
映像ディレクターなどを経験し、ヨーロッパなどを旅した後に、NYに留学。そこで出会ったイタリア人の旦那さんとの結婚を機にミラノに。現在は育児の傍ら、通訳や日本食ケータリングのお仕事もしています。人との距離感やテンション、センスなどミラノの全てが大好き! 記事では街やそこに住む人々の魅力も伝えていきたいです。様々な形で日本とイタリアの橋渡しができればと思っています!
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