カチカチの季節に「白菜」白菜と豚肉のポットロースト

カチカチの季節に「白菜」
白菜と豚肉のポットロースト

仕事を休むほどではないけど、体がだるい、気持ちがスッキリしない、“なんとなくの不調”ってありますよね。
それ実は、季節や気候の変化が影響しているのかも。「季節の症状の改善には季節の食材が効果的」という東洋医学の知恵に基づき、旬をおいしくとり入れた献立=食養膳をお届けします。カラダとココロをセルフメンテナンスしていきましょう!

1月後期のカラダとココロ

1月20日に「大寒(だいかん)」を迎え、1年で最も寒い季節。寒さで毛穴が閉じて体に熱がこもることで、便秘になりやすいのがこの時期です。冬は肺や腸も乾燥しやすく、それも便秘の原因に。また、この時期は冬の土用(1月17日~2月2日)に重なるため、咽が腫れたり、皮膚が赤くなったり、胃が痛くなったりと、いろいろなところに炎症が起こることが多くなるので注意しましょう。

便秘の主なタイプと養生のポイント

コロコロ乾燥タイプ

症状の特徴:便は乾燥してコロコロ、皮膚も乾燥しやすい、咽の乾燥感、便秘していても苦しくない、など
養生のポイント:黒ゴマ、ピーナッツなど種のものを食べる。ハチミツのお湯割りを飲む

熱がこもって硬いタイプ

症状の特徴:便が硬くて出しづらい、便やおならが臭い、食欲旺盛、口臭がある、口内炎ができやすい、胃痛や皮膚炎などを起こしやすい、便秘が続くとお腹が脹って苦しい、など
養生のポイント:熱になるもの(辛いもの・甘いもの・もち米など)を食べない、食べすぎない、梨や大根おろしを食べる

お腹が脹ってすっきり出ないタイプ

症状の特徴:便が細くすっきり出ない、イライラしやすい、胸やお腹の脹り、ガスやゲップが出るとラクになる、下痢と便秘を繰り返す、など
養生のポイント:香りのもの(シソやミントのハーブ類・ハーブティーなど)を摂る、アロマを生活にとり入れる、身体を動かす、歌を歌う、気分転換する

冷えて腹痛タイプ

症状の特徴:冷たいものを食べたり体が冷えると便秘する、腹痛が強い、手足や腰の冷え、おしっこの色が薄く量が多い、など
養生のポイント:とにかく体を冷やさない、生野菜、果物、アイスクリーム、ビールなど冷えるものは摂らない、お腹から下半身を温める

この季節になるべく避けたいこと

熱になるもの、冷えるもの、食べ過ぎ、寝不足、体を冷やすこと

カチカチの季節に白菜

食物繊維やビタミン、ミネラルなどの栄養成分を含む白菜は、胃腸の動きをよくして食滞を消化する働きがあるといわれています。ほかにも、つまっている気を下げる、お通じやお小水を出やすくする、胃腸を元気にしてこもっている熱をとる、などの作用もあるので、乾燥によって胃腸の動きが悪くなるこの時期にぴったり。和食や中華料理に寄りがちですが、洋風のメニューとも相性抜群なので、ぜひとり入れてみてください。

白菜を使った主菜

白菜と豚肉のポットロースト

材料(2人分)

  • 白菜 1/8株
  • 豚肩ロース 400g
  • ★[塩小さじ1、こしょう少々、にんにく1かけ、ローズマリー1枝、オリーブオイル大さじ2]
  • オリーブオイル 小さじ2
  • 白ワイン 50ml

そのまま食卓に出して見映えよく、おもてなしの一品にもなるポットローストは、お鍋ひとつで手軽にできるのが魅力。少量の水分で蒸し煮にすることで、じっくりとしみ出すお肉の旨味、それが葉の一枚一枚によくからんで、白菜のポテンシャルを存分に引き出します。たっぷりの白菜をペロッと食べられるので、大量消費したいときにもおすすめ。お肌や腸が乾燥するのを予防して、お腹を温めてくれる、この季節にうれしいメニューです。

1 下準備

豚肉は室温に戻しておく。にんにくはスライスし、焦げやすい芽をのぞく

ひと手間の理由

肉は室温に戻すことで火の通りがよくなります

2 豚肉をマリネする

豚肉に★の材料をもみこんで(油を先にすると味が入りづらくなるので、オリーブオイルは最後に)下味をつけたら、室温に30分おいて調味料をなじませる

3 豚肉を焼きつける

ローズマリーとにんにくは焦げやすいので、いったんのぞく。鍋にオリーブオイルをひいて、マリネしておいた豚肉を全面焼きつける

4 白菜を押し込む

同じ鍋に白菜をぎゅっと押しこんだら、上にローズマリーとにんにくをのせて、白ワインを注ぐ。ふたをして弱火にし、40分ほど加熱

ひと手間の理由

白ワインが呼び水になり、白菜から水気を引き出して、水分が出やすくなります。鍋が大きすぎるとせっかくの水分が蒸発してしまうので、白菜と豚肉でぎゅうぎゅうになる大きさの鍋をつかいます

5 煮詰めと仕上げ

途中でふたを開けて、出てきたスープを白菜にかける(スープが少なければ、焦げないように水を足す)。時間になったら豚肉をとり出して肉汁を休ませる。スープを少し煮詰め、塩こしょうで味を調えたらできあがり。豚肉をカットして、白菜と一緒に盛りつけ、上からスープをたらり。お好みでレモンを添えて

調味料の力は偉大です。どんなものを使うかで味も体への影響も変わります。本来の製法ではない調味料もどきが多く出回っているので、知識をつけて、よく見て選ぶことが必要です。自分でも作れるものはチャレンジしてみると、いっそう美味しく感じます。

(献立担当) 鈴木聖子 Seiko Suzuki

料理研究家。大学で栄養学を習得し、卒業後は飲食店のスタッフトレーニングや商品開発の仕事に従事。その後オーストラリアへ渡り、レストランで働きながら食文化を学ぶ。帰国後はクッキングスクールに10年間勤務。2013年から「3さいからはじめる料理教室 KISSAKO」を主宰。季節の食材を使う料理レッスンのほか、企業向けのレシピ開発、ケータリング、加工食品販売なども手掛ける。頭の中は常においしいもののことでいっぱいな二児の母。

料理教室・料理研究家KISSAKO / instagram / facebook

土用の期間は、胃腸が熱になりやすいため、熱になる食べもの(香辛料、もち米、こってり甘いもの)に気をつけることも大切です。

(カラダとココロ担当) 飛奈光重 Mitsue Tobina

漢方家。大学の薬学部在学中、医療ミスで祖母を亡くした経験から東洋医学と漢方の道へ。卒業後は漢方専門薬局に勤務し、数多くの漢方相談を受けることで臨床経験を積む。2019年「漢方専門 横浜梅桜堂薬局」を開業。婦人病、皮膚病、目の病気の研究に特に力を入れている。漢方歴25年、薬剤師と国際中医師の資格を持つ。
横浜梅桜堂薬局

編集・文/依知川亜希子 撮影/黒澤義教

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