2019.03.29
ミラノの魅力が凝縮 極上テルメで至福の1日
イタリアは、日本と同じく火山活動が活発な国。その恩恵を受けたテルメ(温泉)の歴史は紀元前に遡り、治癒を目的とした施設が当時からあったといいます。
ミラノの中心地でテルメを体験できるのが、今日ご紹介する「 QC TERME MILANO (クーチーテルメ・ミラノ)」です。
約 100 年前の駅舎を改装して、広い敷地には 16 世紀に造られたポルタロマーナ(ローマへ通ずる門)の遺跡が残るユニークな場所。東海道の関所のイタリア版といったところでしょうか。
ミラノの歴史も体感しながら、 30 種類以上のスパを堪能
駅舎の面影が残るレセプションで受付をします。平日 1 日券( 48 €、約 6,000 円)に、ランチビュッフェ( 22 €、約 2,800 円)を追加して、タオルとバスローブ、サンダルを受け取り更衣室へ。週末の入場( 54 €、約 6,800 円)は完全予約制で、混雑しすぎないように配慮されています。
イタリアの温泉は一般的に水着 + バスローブ着用で、更衣室以外館内は全て男女共用です。こちらのスパは 14 歳以上という年齢制限があり、友人同士でもカップルでもお一人様でも、常連さんも観光客も、思い思いにスパを堪能していました。
森の中を歩いているような心地よい廊下を進みます。
スタッフが小さな埃を見つけては拾って歩く姿に、イタリアではなかなかお目にかかれない真のホスピタリティを垣間見た気がしました。
廊下を抜けると広大な庭に出ます。眼前に佇む遺跡と青空を眺めながら、 36 度に保たれたジャグジーに浸かって心からリラックス。イタリア人はというと、ステータスの小麦色の肌を手に入れようと、全員ちゃっかり太陽の方向を向いています。
右奥の黄色い名物トラムは、古い車両を改装して高温サウナになっています。
遺跡に沿って形どられたもう一つの露天風呂は風情たっぷり。歴史的建造物の浴槽に浸かっているかのような感覚を味わえます。
館内に戻ると地下には、工夫を凝らした約 30 種類のサウナやお風呂が待っています。ミスト系、ハマム系、滝に打たれる系など、全てが魅力的。空いている所から攻略していきます。
快適なカフェスペースでは、数種類のお茶とフルーツのセルフサービス。落ち着いた雰囲気の中で水分 & ビタミン補給します。
スパ利用客の特権、ヘルシーで美味なランチをいただく
ランチビュッフェは、パスタ、ローストビーフ、ワイン、ビール、充実したパンやチーズ、サラダ類と 20 種類以上のスパイスなどなど。ランチタイムにこのビュッフェだけを利用したいという要望が後を絶たないそうです。
フェンネルとオレンジをアーモンドで和えたサラダが、爽やかでとても美味しかったです!
おしゃべりしながらのランチとワインを楽しんで、ロッカーに封印していた携帯電話を一瞬チェックした後は、長い午後の始まり。
スパに戻ったり、数種類のリラックススペースでくつろぎます。水、土、岩塩などのテーマごとに、どこも五感を丸ごと癒してくれる完璧な配慮がされています。
メニュー豊富な エステは要予約です。エステについては、3ヶ所の温泉水をブレンドしたオリジナルコスメと合わせて、次の機会にじっくりレポートしたいと思います。
テルメ三昧の 1 日の締めくくりは、人気のアペリテルメで
ミラノには、夕食前にお酒と軽食を楽しむ「アペリティーボ」の習慣があり、こちらのスパでも 19 時から「アペリテルメ」がサービスの一環として振る舞われます。
仕事終わりのミラネーゼも加わり、スパが社交場に様変わりして一気に華やぎます。
庭も美しくライトアップされて更にテンションが上がりますが、飲み過ぎには注意です!
ミラノの魅力満載のテルメを、ぜひゆるりと体験しに来てくださいね。
映像ディレクターなどを経験し、ヨーロッパなどを旅した後に、NYに留学。そこで出会ったイタリア人の旦那さんとの結婚を機にミラノに。現在は育児の傍ら、通訳や日本食ケータリングのお仕事もしています。人との距離感やテンション、センスなどミラノの全てが大好き! 記事では街やそこに住む人々の魅力も伝えていきたいです。様々な形で日本とイタリアの橋渡しができればと思っています!
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