2020.08.11
美術館のようなセレクトショップで、ポルトガルの伝統美に触れる
リスボン セレクトショップ
美術館のように美しいリスボンの雑貨店へ
今回ご紹介するのは、リスボンのセレクトショップ「A VIDA PORTUGUESA(ア・ヴィーダ・ポルトゲーザ)」です。
ジャーナリストだったオーナーが、取材を通して多くの国内の老舗ブランドが倒産の危機にあることを知り、「ポルトガルの生活」と名付けたショップをオープン。
古き良きポルトガルの品々を、最高のプレゼンテーションで世界へ発信することに成功した有名店です。
まずは、リスボンで最初にオープンしたCHIADO I 店へ。
かつて香水工場と倉庫だった店内は、古い木製の棚を活かしたディスプレイ。
リスボンラックス誌の「リスボンで最も美しいショップ10店」にも選ばれています。
セレクトは陶器や本、食品やコスメまで幅広い品揃え。
全てポルトガルの歴史あるブランドで、かつ製造工程に手作業が含まれる製品だそうです。
優しい色調のレトロなデザインのパッケージに、思わずうっとり。
かつてのポルトガル文化の華やぎを彷彿とさせます。
こちらは、「香りの宝石」と謳われる、130年以上の歴史を持つ石鹸ブランド「CLAUS PORTO」の「MUSGO REAL」シリーズ。
ポルトガル名産、ロバミルクの石鹸。
クレオパトラも愛用したと言われる貴重なロバのミルクはビタミンやミネラルが豊富で、高い保湿効果があります。
「TOMELO」は種類豊富な石鹸の他、ウールのフェルト付きのもの(写真左)や、ハンドクリーム(中央)など、独自の世界を展開しています。
一番奥の部屋は、食料品売り場になっています。
レトロなデザインのイワシの缶詰、オリーブオイル、ワインなどが揃います。
アットホームな雰囲気のCHIADO II 店へ
CHIADO I 店 にほど近い、CHIADO II 店にも立ち寄りました。
こちらでは、食器やハウスリネン、コスメなどを主に扱っています。
自宅のリビングやダイニング、ベッドルームのような落ち着いた店内。
「CLAUS PORTO」のソープ類と一緒に、陶器のお皿が並び、合わせて欲しくなります。
どこか懐かしい手刺繍の施された、リネンも魅力的。
色々なブランドのコスメを試せる、ギフトセット(30ユーロ/ 約3,700円)を購入してみました。
内容は、かなりユニセックスなセレクト。
グリーンのボトルは、「ACH. BRITO」のラベンダーコロン。ランドリーの香り付けにも使えます。
「BENAMÔR」のハンドクリームとリップバームは、美肌効果の高い牛の羊膜エキス「アラントイン」配合。
「CLAUS PORTO」のアーモンドオイルソープは、パッケージを開ける前から、甘い香りが漂います。
「COUTO」の歯磨き粉は、歯茎に直接塗ってダメージケアもできてしまう、有害成分を含まない優れもの。
こちらは、アルガルヴェ地方の塩田で丁寧に作られている収穫されている「FLOR DE SAL(塩の花 )」。
スモークソルト(20.35ユーロ/ 約2,500円)は旨みが凝縮されていて、お料理に深みを出してくれる、魔法のような塩。
入れ物は、ポルトガルが生産量世界一を誇るコルク。
コルク樫の樹皮製で、伐採せず環境に優しく、耐久性や吸湿性などにも優れていて、近年再注目されている素材です。
流行に流されずに培われてきた、ポルトガルの伝統美とスローライフ。
本当に美しいものを未来に残していきたいというオーナーの思いが伝わる、素敵なお店でした。
映像ディレクターなどを経験し、ヨーロッパなどを旅した後に、NYに留学。そこで出会ったイタリア人の旦那さんとの結婚を機にミラノに。現在は育児の傍ら、通訳や日本食ケータリングのお仕事もしています。人との距離感やテンション、センスなどミラノの全てが大好き! 記事では街やそこに住む人々の魅力も伝えていきたいです。様々な形で日本とイタリアの橋渡しができればと思っています!
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