シクシクの季節に「かぶ」かぶとエビのリゾット | キレイノート

KIREI NOTE

SERIAL STORY

2020.12.24

シクシクの季節に「かぶ」
かぶとエビのリゾット

仕事を休むほどではないけど、体がだるい、気持ちがスッキリしない、“なんとなくの不調”ってありますよね。
それ実は、季節や気候の変化が影響しているのかも。「季節の症状の改善には季節の食材が効果的」という東洋医学の知恵に基づき、旬をおいしくとり入れた献立=食養膳をお届けします。カラダとココロをセルフメンテナンスしていきましょう!

1月前期のカラダとココロ

新しい一年のはじまりです。暦の上で、今年1月5日は“寒さが厳しくなる”という意味の「小寒(しょうかん)」の日。「寒(かん)の入り」ともいいます。年末年始はごちそうをいただく機会が多く、胃腸が疲れて、もたれやすい時期。そこに、体は温めようと働いて毛穴をぴっちりと閉じるので、気の巡りが悪い人や体に熱がこもりやすい人は、詰まって胃腸の動きが悪くなったり、炎症を起こしやすくなったりします。
体を温めること、“もう少し食べたい”の手前でやめること、消化のいい食事をとることを心がけるといいですね。

胃痛や胸やけなど、胃腸の不調にもいろいろな原因があります。
自分の体をよく観察し、体の声に耳を傾けながら、疲れた胃腸を休めましょう。

1月前期によくみられる不調

食べすぎによる不調

原因:暴飲暴食、消化の悪い物を食べたことによって起こる
症状:胸やけ、腐臭のあるゲップ、吐き気、吐くとラクになる、など

ストレスによる不調

原因:精神的なストレスやプレッシャーなどで気がつまり、肝と胃が熱になることで起こる
症状:胸やけ、口臭、吐き気、胃痛、イライラ、胃腸や胸脇が脹って苦しい、など

胃が熱になって起こる不調

原因:辛いものやアルコール、脂っこいものなどによって、胃が熱になって起こる
症状:強い胸やけ、胃痛、口臭、のどが渇く、お腹がすく、など

胃が冷えて起こる不調

原因:寒い環境や冷たいものの飲食によって起こる
症状:胸やけ、胃痛や胃部の冷え、温めると気持ちいい、唾液が多い、など

この季節になるべく避けたいもの

生もの、消化に悪いもの、食べすぎ、飲みすぎ

シクシクの季節にかぶ

かぶは、大根と同じく春の七草のひとつ。胃腸の働きをよくして、胃腸の熱をとり、デトックスしてくれる働きがあります。さらに、ビタミン、ミネラルが豊富なのも特徴。消食(食滞を改善する)作用があり、胃腸を丈夫にし、消化を助け、さらに五臓をしっかり働かせるといわれています。食べすぎや寒さの影響で停滞した内臓の働きをとり戻したいこの季節に、まさにぴったりの食材。葉は滞りを流す作用が強いので、ぜひお料理に使ってください。

かぶを使った主菜

かぶとエビのリゾット

材料(2人分)

  • かぶ 2個
  • かぶの葉 少々
  • エビ 8尾
  • 玉ねぎ 100g
  • オリーブオイル 大さじ1
  • 米 1合
  • 洋風スープ 400ml
  • パルメザンチーズ 大さじ1.5

お正月が明ける前日の1月7日「人日(じんじつ)の節句」にいただく七草がゆは、1年の無病息災を祈って食べるものですが、疲れた胃腸を休めるのにもぴったり。しかし、春の七草をそろえるのは手間がかかります。もっと手軽に、日常的につくれたらいいですよね。そこで、七草のひとつであるかぶ(スズナ)をつかって、やさしい味のリゾットに仕立てました。皮も葉もおいしく栄養があるので、あますことなく使います。アルデンテに仕上げるため、よく噛んで消化を助けましょう。

1 下準備

かぶは皮つきのまま1センチ角にカット、葉はさっと茹でて刻む。玉ねぎはみじん切りに。エビは、殻と尾をむいて、背ワタがあればのぞき、塩こしょう白ワイン各少々で下味をつける。洋風スープを温めておく

2 材料を炒める

フライパンにオリーブオイルをひいて、エビを両面さっと焼いてとり出しておく。同じフライパンで、油が少なければ足して、玉ねぎをしんなりするまで炒める。続けてかぶも加えて、油がまわるまで炒める

3 米に水分を吸わせる

米を加えて透明感が出るまで炒めたら、スープの半量を注いで平らにならす

ひと手間の理由

米はとがずに使うことで、パラっとした食感に仕上がります。気になる方は無洗米やサッと洗ってしっかり水切りした米を使用してください

4 さらにスープで炊く

ふつふつとするくらいの火加減で煮る。スープが減って、米の表面に穴のようなサインが出てきたら残りのスープを足してざっと混ぜ、平らにならして再び煮る

5 好みの硬さに調整

スープが減ってきたら味見をして、米の硬さをチェック。まだ硬ければ、お湯を足してもう少し煮る

ひと手間の理由

最初にスープを加えてから20分前後でアルデンテのリゾットに仕上がります

6 仕上げ

好みの硬さになったら、とり出しておいたエビとパルメザンチーズを加え、塩とこしょうで味を調整。皿に盛って、かぶの葉をちらしたらできあがり

野菜を使いきれないときは、干すことをおすすめ。水分が抜け、味が濃くなり、保存も効くようになります。太陽の力が弱くなり感染症が増える時期ですが、干すことで野菜のビタミンDが増え、免疫力を高めます。昔から伝わる知恵をありがたくいただきましょう。

(献立担当) 鈴木聖子 Seiko Suzuki

料理研究家。大学で栄養学を習得し、卒業後は飲食店のスタッフトレーニングや商品開発の仕事に従事。その後オーストラリアへ渡り、レストランで働きながら食文化を学ぶ。帰国後はクッキングスクールに10年間勤務。2013年から「3さいからはじめる料理教室 KISSAKO」を主宰。季節の食材を使う料理レッスンのほか、企業向けのレシピ開発、ケータリング、加工食品販売なども手掛ける。頭の中は常においしいもののことでいっぱいな二児の母。

料理教室・料理研究家KISSAKO / instagram / facebook

食べすぎや胃腸の疲れを感じたときには、かぶや大根、セリなど、手に入りやすいもので七草がゆをつくるのもいいですね。体に溜まったものが抜けて、胃腸がすっきりするのを感じると思います。

(カラダとココロ担当) 飛奈光重 Mitsue Tobina

漢方家。大学の薬学部在学中、医療ミスで祖母を亡くした経験から東洋医学と漢方の道へ。卒業後は漢方専門薬局に勤務し、数多くの漢方相談を受けることで臨床経験を積む。2019年「漢方専門 横浜梅桜堂薬局」を開業。婦人病、皮膚病、目の病気の研究に特に力を入れている。漢方歴25年、薬剤師と国際中医師の資格を持つ。
横浜梅桜堂薬局

編集・文/依知川亜希子 撮影/黒澤義教

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