
2025.05.19
野生の象やペンギンに遭遇!南アフリカ旅で見た景色をお届け
ロンドン在住のライター・ウエストウッド知佳さんによる連載「My cup of tea」。イギリス英語の表現にある”Not my cup of tea” は「好みではない、好きではない」、”My cup of tea” はその逆に「好みである、好きだ」という意味になります。
この連載では、知佳さんの「My cup of tea=イギリスでの生活や少し足を伸ばして訪れたヨーロッパ旅行」でのエピソードなどをご紹介いただきます。
第六回は、「南アフリカ旅」について書いていただきました。
暑いのがとても苦手な私たち家族は、長い夏休みではなく、4月のイースターホリデーを利用して毎年日本に帰省するようにしているのですが、今年は方向を東から真南に変えて南アフリカに行きました。
毎週末のように息子を連れて行く地元のスケートパークで出会った家族の一人に南アフリカ出身のママがいて、クリスマスに集まった4家族が彼女の帰省に便乗することにしたのでした。
ロンドンからケープタウンまでは11時間半のフライト。4家族それぞれが別々の飛行機でケープタウンに到着し、まずホテルに集合です。イギリスとの時差はたったの1時間プラスなので時間を余すことなくオープントップバスをうまく利用して、ケープタウンを3日間楽しみました。
燦々と降り注ぐ太陽の下、テーブルマウンテンの頂上を目指してケーブルカーに乗り(ちなみにハイキングもできます)、頂上に着くや否や激しい気温差にびっくり。直後はしっかり曇っていて寒かったのですが、雲は程なくなくなり、頂上から下の景色を臨めました。
上から下を見下ろすだけでなく、見たことのない植物に出会える頂上散策もオススメです。
べティーズベイでは、野生のペンギンを見ました。息子はペンギンの後ろを一緒に歩いたり、動きまでとても可愛いペンギンたちを観察したり。海に浮かぶ途轍もなく大きなケルプに一同感嘆の声を上げ、岩に登って遊んだりしました。
セレブが宿泊するらしいキャンプスベイは、ケープタウンの自然の迫力が間近にあるにも関わらず、穏やかで美しくもあり、レストランも充実していました。

ケープタウンのダウンタウンにあるロングストリートマーケットではアフリカの思い出のお土産探しを。
他にも子どもたちはテーブルマウンテンとライオンズヘッドを背景にスケボーしたり、アフリカンドラム体験をしたり3日間忙しく過ごしました。
その後はケープタウンで車を借りて、かの有名なガーデンルートにある本来の旅の目的地だった西ケープ州の海町セッジフィールドを目指しました。止まることなく順調に行けば6時間で着くルートですが、途中休憩したりビーチに寄ったりして、結局12時間かかりました。ガーデンルートもそこに至るまでも、噂通り壮大で美しかったです。
インド洋に面するセッジフィールドは、季節は秋ですが、ケープタウンと違って海も少し温かめ。ラグーンがある海が多いこのエリアは、大海原に放り出されるのとは違う少しの安心感があるのか、子どもたちは毎日海に入りました。
地元民に人気のウィルダネスやプレッテンバーグを訪れ、ビーチホッピングや海町ホッピングをしたり、ナイズナでボートに乗ってラグーンを見たりアザラシを見たり。
モッセルベイから然程遠くないサファリにも行きました。車体の前に1つだけシートがつけてあり、子どもたちは順番にそこに乗って大きな動物を間近に見るという貴重な体験をしました。
夜の真っ暗なビーチに出かけて星を眺めたりもしました。南半球では私たちが住む北半球とは月も星も反転しているので、まるで村上春樹さんの作品の中にいる様なとても不思議な気持ちになりました。
チチカマ国立公園では子どもたちに釣られてしっかり山の頂上目指してハイキングしていたり、海でカヤッキングもしました。
南アフリカは食事がとても美味しく、魚好きの私はほぼ毎日新鮮な魚介類をいただきました。スラム街の真横に立派なゴルフコースがあったり、貧富の差を見せつけられる国でもあります。

感じることがたくさんあった南アフリカ。道中、空から見たナミブ砂漠があるナミビアに次は行こうと夫と話をしております。私たちのアフリカへの旅、まだまだ続くことになりそうです。
My cup of tea バックナンバー
>>義母は誰もが知る有名人!ウエストウッド知佳さんの新連載スタート
>>ロンドンで、劇場は社交場のひとつ。在英ライターの観劇日記
>>これぞイギリス流!在英ライターに聞く、クリスマスから年始の過ごし方
>>スターウォーズのロケ地も!スペインで暖を取る冬のヨーロッパ旅
>>アンティークのティーカップを求めて、歴史あるサセックスの街へ
>>ヴィヴィアン・ウエストウッドのショーを観にパリコレへ。家族で訪れたフランス旅行記