2022.09.30
<佐藤めぐみのcoffee note>
苦手な人にもおすすめしたい、こだわりの名店
東京はおしゃれでかわいい、そして美味しいカフェの激戦区。そこでコーヒー好きとして有名な女優の佐藤めぐみさんと、東京のカフェを巡る連載をスタートします。
第1回は【コーヒーが苦手な方にもおすすめしたい、こだわりのあるお店】。ほっと一息つきたくなるような、あなたのお気に入りのカフェが見つかりますように——。
@ LEAVES COFFEE ROASTERS
蔵前駅から厩橋を渡り、清澄通りを右に入った住宅街の中にあるLEAVES COFFEE ROASTERS 。ガラス張りで開放的な造りのため、外からも大きな焙煎機が見えます。本格的なコーヒーを味わえるだろうことは、外からも一目瞭然。店内は、外国のおしゃれなカフェのようでありながら、木のぬくもりも感じられる空間が広がっています。そんな雰囲気の中で飲むスペシャルティコーヒーの味は格別。開店は限られた曜日のみという特別感にも心ひかれます。
独自のスタイルを築いた
LEAVES COFFEE ROASTERS
佐藤めぐみ(以下、佐藤):新しいけれどどこか懐かしいような雰囲気があるお店ですね。どうしてこちらにお店を構えることになったのかを教えてください。
石井康雄(以下、石井):焙煎できる環境が整いそうな場所を探していました。そこで見つけたのがこちらでした。私の地元が清澄白河なので、知っている土地だということも大きかったですね。
佐藤:お店のコンセプトが “町のロースタリーから世界へ”とのことですが、地域の方に本格的なコーヒーを身近に感じてほしいということでしょうか。
石井:そうですね。地域の方に愛される存在であること、世界水準のコーヒーを焙煎し提供し続けていくことを目標にしています。その時しか飲めない希少価値のある豆や、そもそもコーヒーが苦手な人にも「美味しい」と感じてもらえる豆もあるので、ぜひお店に足を運んでいただきたいです。
佐藤:店名にはどんな想いが込められているのですか?
石井:店名に入っている「LEAVES」は枯葉を意味します。役割を終えた「枯れた葉」という意味ではなく、枯葉が土に戻ることで植物の養分となり、再度その役割を担います。要するに、枯葉は「再生」と「成長」を意味しているのです。そこから「LEAVES」を店名に取り入れ、大事にしています。
佐藤:店名の由来を伺うと、また一段と愛着が湧きますね。次にお店で扱っているコーヒーの特徴について教えてください。
石井:とにかく本物を楽しんでいただきたいので、ここでしか飲めないようなトップオブトップのコーヒーと、デイリーで気軽に飲めるコーヒーの両軸の豆を展開しています。とくにトップオブトップのコーヒーは、その名の通り貴重で個性豊かなものを揃えています。焙煎にもこだわりがあり、あくまでも浅煎り。コーヒーが持つ本来の香りも存分に楽しんでいただけるかと思います。
まるでワインのような
Ecuador Hacienda La Florida
今回、私がいただいたコーヒーは、石井さんおすすめのEcuador Hacienda La Floridaというエクアドル国内でも高く評価されている農園のコーヒー。カップを顔に近づけた瞬間から、華やかなバジルの香りがふわっと広がりました。一口含んでみるとすっきりした味わいの中にも、ワインのような芳醇な深みも感じられました。思わず「美味しい」と声が出るほど。また、「じっくりこのコーヒーに向き合いたい」とも思わせてくれる、スペシャルな一杯でした。
1回目の「佐藤めぐみのcoffee note」では、究極のスペシャルティコーヒーを提供してくれるLEAVES COFFEE ROASTERSさんにお邪魔しました。じつは代表の石井さん、もともとはコーヒーが得意ではなかったそう。しかし、バリスタ、ロースターを独学で学び、今では「コーヒーは人生そのもの」だそうです。今後も、コンセプトに沿ったお店作りを丁寧に続けていきたいとおっしゃっていました。以前より、お店と石井さんのファンだった私。これからも、石井さんの情熱が込められた旬のコーヒーを飲みに伺いたいと思います。
LEAVES COFFEE ROASTERS
東京都墨田区本所1-8-8
https://leavescoffee.jp/
取材・文/安田ナナ
撮影/渡会春加