2024.04.27
1人で旅する時間で気づくこと
by Kana Sato vol.01
ブランディングディレクター、コンサルタントとして活躍する佐藤香菜さん。世界各国を旅して見つけた“本当にいいモノ”を見極める審美眼を持ち、SNSで発信する丁寧な暮らしが同世代から熱い支持を集めています。そんな佐藤さんが、普段愛用しているコスメやいま気になっているモノ、旅先でのエピソードなど、美容からライフスタイルまで赤裸々に語ってくれる本連載。
第一回は、「1人で旅する時間で気づくこと」についてお話いただきました。
がむしゃらに働いていた会社員時代
毎日の生活の中で、自分の視野が狭くなって、思考が凝り固まってしまったと感じたら。
嬉しいことやありがとうの気持ちよりも、環境や人への不満を膨らませてしまっていると感じたら。
近くても遠くてもいいから、スーツケースに少しの荷物を詰め込んでどこか旅に出よう。
そう思ったのは20代後半くらいのこと。
ここで少し自己紹介をします。20代半ば、わたしはオーガニックコスメのセレクトショップ、コスメキッチンの創業当初、まだ4店舗ほどしかなかった時代に入社しました。ちょうど会社の大きな成長期だったこともあり新規店舗のオープンが続き、わたしも7店舗ほど立ち上げに伴い異動したのちに本社勤務となり、新業態として「ビープル」の立ち上げに携わりました。
毎日が手探りで1人何役も業務をこなし、それを大変だと思う暇すらなく、商品を探す商談から内装デザインの打ち合わせ、陳列作業、ショーウィンドウのディスプレイまで、がむしゃらに働いていた記憶があります。
大好きなコスメに関わる仕事を、感性の合う同年代の同僚に囲まれる賑やかな環境で楽しみながら、仕事が終わったあとも夜な夜な行きつけの喫茶店に集まって、お互いの恋愛の話やらスピリチュアルな話、ちょっとした仕事の愚痴で盛り上がった日々でした。
チームプレイで起きるジレンマ
思い起こせば、それまで1人っ子で育った身としては1人でなにかをこなすことは当たり前で、むしろ1人行動が大好き。遊びでもなんでも、自分1人で始めて没頭し自己完結する。ですが大人になって仕事のシーンになると、助けてもらうとか一緒に進めるといったことに関して1人っ子はちょっと苦手になるのかもしれません。1人で抱えて最後までこなそうとするゆえにチームプレーという概念に慣れていないとも言えます。
そんなわたしが当初はほぼ1人で進めていた新業態店舗のディレクションも、店舗数は順調に増え続け、本社でのチームもできました。ここで直面するのが分業によって「ラクになった」反面「思っていたのと少し違う…」というジレンマ。会社という組織は生まれも育ちも価値観もセンスも、全てが異なる人の集まり。いまこのコラムを読んでくださっている方も少なからず職場での悩みがあるかもしれません。
わたしの場合その悩みの大半を思い出してみると、それは全て「違うこと・異なること」へのフラストレーションでした。上司からの言葉の受け取り方の違い、打ち合わせでの意見交換の積極性の違い、なにかの仕上がりに対するセンスの違い、こだわるポイントの違い…。すると、次第にこう思うようになります。
「なんでわかってくれないんだろう」「自分でやった方が早いかも」「もういいや、これは妥協しよう」。
同僚を人として大好きなのに、仲はいいのに、ちょっとストレスを感じている自分はとてつもなく心の狭い人間のように思えたりも。仕事というのは本当に難しいものです。
一人旅が教えてくれること
そんなタイミングで、わたしは人生初の1人旅に出ました。行き先は海外出張で何度か滞在した場所、フランスのパリ。そのときのわたしは少し疲れていて、誰とも会話しないでひたすら自分だけの時間を過ごしたい! という思いで1週間の有給をもらい、逃げるように飛行機に乗り込みました。その機内で観た映画『食べて 祈って 恋をして』は、まるでそのときの自分の気持ちを表しているようで、今でも大好きな映画のひとつです。
旅先としてパリが好きな理由はたくさんあります。
ここに住む人々の多くは他国にルーツを持ち、肌や目や髪の色も、母国語も、宗教も、経済状況も、価値観も違う、でもそれこそがフランス人。
日本にいるときは周囲の人と「違うこと・異なること」でストレスを感じていたはず。それなのに多様性の極みであるパリで過ごすことはとても心地よい。あまりにも違いがありすぎて比較のしようがない環境に身を置くと、自分がマイノリティであることを改めて実感しますが、受け入れるしかないその違いによって、他者への寛容さを持てると感じています。
日本で生まれ育った自分はいつの間にか視野が狭くなっていたかもしれないと気付けるのは、そんな瞬間です。
旅から帰ったとき、いつも一緒に生活している家族や、共に働いている同僚に再会すると、これが当たり前のものではないことを実感し、安心し、以前よりも感謝の気持ちを持てることがあります。同じ言語を話し笑い合い、協力し支え合っている。当たり前だと思っている人間関係が、とても貴重で、もっともっと大切にしたくなる。離れてみて気づけることを、旅は教えてくれます。
そんな旅の最中、五感を使って浴びる刺激がたくさんあるからこそ、自分の体調を整える身体のケアはとても大切だと思っています。
わたしがいつも旅に持っていくアイテムを少しだけご紹介します。
◾️チャコット ウッドローラーミニ
飛行機の中でむくみやすい脚には、座席のしたで足裏をコロコロと気持ちよくマッサージできるこれが欠かせません。軽いので機内にも持ち込んで愛用しています。
◾️ビーマイン CBDリカバリーバーム
首や肩のコリと疲れに、鎮痛にフォーカスした成分とスッキリとした香りが最適。重い荷物を運んで移動する旅でパンパンになってしまった首肩はこれを塗ってマッサージすると軽くなります。
◾️エンディア ブライトニングオイル
大好きな広尾のスパが手がけるオイルは顔・体・髪どこでも使えて1本あるととても便利。メリッサやベチバー、フランキンセンスなどの精油が、旅する自分の心を支えてくれます。
◾️ブライトティー 薬用歯磨き粉&歯ブラシ
現地調達すると辛すぎるミント味に馴染めなかったりする歯磨き粉は、日本から必ず持参。これはセットで使うと歯を白くスッキリつるつるにしてくれます。いつも使っているものを旅で使う安心感は大切。
◾️リコーム リサイクルプラスチック100%のコーム
荷物を最小限にしたい旅先で、かさばらずに使いやすいコーム。マーブル模様が可愛くて色違いでいくつか愛用中。ヘアトリートメントをなじませるときにも活躍します。
コラム第一回は、「1人で旅する時間で気づくこと」をテーマにお届けしました。
これからの連載では、旅でのエピソードや、旅先で見つけたおすすめのお店、雑貨やコスメなども紹介していきたいと思います。
連載スタートを記念して…
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Branding Director 佐藤香菜
株式会社マッシュビューティーラボにて、オーガニックのコスメとインナーケア製品のセレクトショップ「Biople by CosmeKitchen」の立ち上げとディレクションを行ったのち、独立。ブランディングディレクター・コンサルタントとして多数の企業の製品企画立案、製品プロデュースから販路拡大に携わる。オーガニックコスメを巡る旅の様子はNHK「世界はほしいモノにあふれてる」への2度の出演や、Instagramアカウント @kana__sato622 で発信している。