2023.09.25
“ローマの休日”の有名スポットを巡る!遺跡&美食のローマ旅
「犬も歩けは遺跡に当たる」を地でいく街
古代ローマ遺跡など、古い建造物や街並みで埋め尽くされたイタリアの首都、ローマ。北イタリア市民にとってローマは南イタリアの玄関口でもあり、同じイタリア人でも国民性がガラリと変わり、アウェーモードに切り替わる場所です。
今回は映画「ローマの休日」を観直して、オードリー気分を盛り上げつつローマの観光スポットを巡りたいと思います!
ローマに来てまず悩むのが、移動手段です。ローマの地下は遺跡だらけなので地下鉄の移動だけでは限界がある上、バスやトラム、タクシーも、観光客が乗りこなすには一苦労。
中心地はさほど広くなく、観光スポットのほとんどが徒歩圏内にあるので、歩いて散策することもできます。憧れの乗り物といえばやはり、アン王女が大暴走して街中を混乱に陥れたベスパですが、個人でレンタルして乗りこなすにはややハードルが高いのが現実です。
運転手付きの、こんなベスパもお目見え。他の街では見たことがありません。70年前の映画の影響力、すごいです。
多くのローカルや観光客が颯爽と乗りこなしていたのがこちら、電動キックボードです。使い方はアプリをダウンロードしてカード情報などを登録して、地図上に表示された空きバイクを選びます。好きな場所に乗り捨てできるのが便利。ローマの中心地はスペースなどの問題で駐車できない場所もありますが、それもアプリの地図上で表示される仕組みです。
キックボードの次に人気なのが、電動自転車です。私が今回選んだ「dott」は、スポーツタイプでタイヤが太いため、ローマの石畳の道を走っても振動がかなり吸収され快適です。 ローマの中心地は緩やかな坂道が多いので、電動はマストと言えます。
自転車で1時間の観光スポット巡り
朝8時。まだ観光客が少ない時間を狙って、観光名所をめぐる自転車ツアーをスタート!
まずやってきたのは、トレヴィの泉。すでにたくさんの人がいますが、夜はこの数倍混んでいるので、朝がベストな時間帯と言えます。泉にコインを投げる願掛けスポットとしても有名ですが、3枚投げると「夫や妻と別れることができる」という願い事になるので、特に新婚さんは注意してくださいね。
スペイン広場は、オードリーが階段でジェラートを食べた有名な場所です。近くのジェラート屋さんはまだオープン前。そもそも、現在広場の階段では飲食禁止だそうです。
テヴェレ川岸のサンタンジェロ城へ。映画のハイライト、船上パーティシーンで見覚えがある方もいるかもしれません。城内は博物館になっていて、屋上やバールは市街のパノラマを一望できる人気スポットです。
徒歩では諦めていたヴァチカンも、自転車だとスムーズに訪れることができました。
「真実の口」があるサンタ・マリア・イン・コスメディン教会、古代ローマの街並みが残るフォロ・ロマーノ、そしてコロッセオは隣接してはいるものの、後者二つが巨大なので徒歩では移動にかなりの時間とエネルギーを必要とします。
自転車の唯一の難点は、時々停車して地図を確認しなければならなかったことです。特に、フォロ・ロマーノとコロッセオエリアは迂回しなければいけなかったり、道がわかりにくかったり、道の途中で階段が出現して引き返したり・・・など苦戦しました。道に迷うのも旅の醍醐味とはいえ、GPSスクリーン付きのレンタル自転車に需要があることも納得です。
結果、迷った時間を含めて1時間20分で、これら全ての観光スポットをめぐることができました。
夜はレストランやバールが軒を連ねる下町エリアへ
夜は、ローマっ子にも観光客にも人気のトラステヴェレ地区へ。リーズナブルで美味しいレストランが粒ぞろいのエリアです。人気店の多くは予約不可能で、お店のスタッフが長い列を手際よく整備する姿が見られます。
この日は、ローマの学生にも人気の「TONNARELLO BISTROT(トンナレッロ・ビストロ)」へ。19時過ぎに15分ほど並んでからテーブルに案内されました。まずはローカルワインで乾杯です。
ローマ発祥のカルボナーラ(12ユーロ 約3300円・税込)は鉄板です。グアンチャーレとペコリーノチーズがたっぷり入った濃厚なカルボナーラは、最初は2皿食べれそうと思うほど美味しいのですが、半分も食べないうちに満腹になってきます。
アマトリチャーナ(12ユーロ 約3300円・税込)もローマの名物パスタ。他にもカチョエペぺなど、日本でもおなじみのローマ料理は多いです。赤ワインと合う、塩味が効いたどっしりとした料理が多く、グルメ目的の旅でローマ料理を制覇するには3泊はしたいところです。カロリーは高めかもしれませんが、エネルギーを消費する個人旅行ではまったく問題なし!
満腹の帰り道、トレヴィの泉へ。ライトアップされた水辺はため息が出るほど美しいですが、世界のインスタグラマーたちによる映えスポット争奪戦が繰り広げられていました。
夜のパンテオンは、観光客で賑わっていてもどこかひっそりとしていて幻想的。映画「天使と悪魔」の舞台にもなった、古代ローマの神殿です。
ローマというと、イメージ的に治安を心配する方もいるかもしれませんが、各所に警察官やパトカーがいて、厚めの警備体制が敷かれているいる印象でした。ただ中央駅や地下鉄、路地裏などは、スリのプロフェッショナルであるジプシーたちに狙われやすく、注意するに越したことはありません。ご自身の安全対策をきちんととった上で、旅を思いきり楽しんでくださいね!
映像ディレクターなどを経験し、ヨーロッパなどを旅した後に、NYに留学。そこで出会ったイタリア人の旦那さんとの結婚を機にミラノに。現在は育児の傍ら、通訳や日本食ケータリングのお仕事もしています。人との距離感やテンション、センスなどミラノの全てが大好き! 記事では街やそこに住む人々の魅力も伝えていきたいです。様々な形で日本とイタリアの橋渡しができればと思っています!
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