2023.06.13
ミラノの中華街が楽しい!人気のオーガニック・ストリートフードとは?
パオロ・サルピ通り
ミラノでチャイニーズ人気が急上昇
私はミラノで、お料理の仕事に携わっています。最近ケータリングや料理教室のリクエストで、中華料理が多いことに気がつきました。
こちらは、先日開催したプライベートの餃子教室。餃子のリクエストは、ケータリングのオーダーでも確実に増えています。
中華蒸しパン「パオ」のディナーパーティーの様子です。パオの中に好きな具材を入れて楽しんでもらいました。25歳前後の彼らの間で、チャイニーズ・ストリートフードが大人気だそうです。
この日朝から仕込んだパオは、予備発酵を含めて3回発酵させました。蒸したてが断然美味しいです。こんなふうに、クライアントのリクエストに合わせて私の中華レシピも必然的に増えています。
「医食同源」な中華料理の健康効果
中華料理といえば、油っこくてダイエット向きではないというイメージがあるかもしれません。でも「医食同源」をモットーとする中華料理は、栄養バランスがとても良く、体を温める効果が高い料理なのです。野菜をたくさん食べられるうえ、強火で短時間で調理するので、食材のビタミンやミネラルといった栄養素を失いません。
炒め物の油っこさが気になる時はお酢をかけることで、クエン酸の働きで油の吸収を抑えることができます。料理したりレストランで注文する際、麺類+チャーハンのなどダブル炭水化物を避けるなどの工夫で、栄養素をバランスよくとることができます。
ミラノの中華街にも変化が!
こちらが、ミラノのチャイナタウン、パオロ・サルピ通りの様子です。横浜や神戸などの中華街と違い、ミラノの普通の街並みと変わりありません。「イタリアのルールを守らない」などの理由で中華街と中国人はミラネーゼにあまり良い印象を持たれてこなかったので、郊外への移設計画が今だにありますが、ここ数年で新しいお店も増えて街並みがとてもきれいになりました。イタリア人の趣向に中国人が歩み寄って、イタリア人の客足が増えたという流れです。
ミラノでは、和食材も中華街で揃えます。こちらの中国人オーナーが経営する「KATHAY」は数年前に移転・改装されてとてもきれいになりました。アジア系の食材が豊富でオーガニックにも力を入れていて、「清潔なチャイナタウン」「健康的なアジア料理」というかつてなかったイメージをミラネーゼに浸透させたパイオニア的存在です。
豆板醤と、中国人の友人に勧められた肉料理との相性が抜群の黒胡椒ペースト「黒椒汁(ハクチュウザ)」の2つが、我が家に必ずストックしている中華食材です。
こちらの豆腐店「DA ZHONG」では、オーガニック大豆を使った新鮮な木綿豆腐を買うことができます。
人気の中華スタンド2軒がこちら
パオロ・サルピ通りには、平日でもランチタイムや夕方以降行列ができる、中華ストリートフードが楽しめる有名店が2軒あります。まずこちらの「MO SARPI」。厳選したイタリア産のオーガニック材料を使って、ガラス張りの店内で丁寧に作られています。
名物のモー(5.5€・約800円 税込)に入った豚肉は12時間煮込まれ、濃厚でホロホロです。店頭のおばさんに 笑顔で「できたてがおいしいからすぐに食べるんだよ」と言われました。皮もイースト控えめでさっくりと美味しく仕上がっています。
もう1軒が、おばさんたちが店頭でワイワイ楽しそうに働いている「RAVIOLERIA SARPI」です。
餃子と人気を二分するのが、オーガニックの牛豚肉を挟んだクレープ(6€・約900円 税込)です。モチモチのクレープ生地との相性が抜群で、ボリュームたっぷり。一度は食べる価値があるファストフードです。
ビールを片手に立ち食いするイタリア人や中国人の姿も、サルピ通りの日常です。
週末はかなり混むので、平日がオススメ。ミラノ滞在中にアジアが恋しくなったら、ぜひ足を運んでみてくださいね。
映像ディレクターなどを経験し、ヨーロッパなどを旅した後に、NYに留学。そこで出会ったイタリア人の旦那さんとの結婚を機にミラノに。現在は育児の傍ら、通訳や日本食ケータリングのお仕事もしています。人との距離感やテンション、センスなどミラノの全てが大好き! 記事では街やそこに住む人々の魅力も伝えていきたいです。様々な形で日本とイタリアの橋渡しができればと思っています!
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