2022.11.12
奥湯本にラグジュアリーな温泉宿が誕生!「はつはな」で温泉三昧のススメ
はつはな
箱根湯本駅から車で約10分。喧騒から離れた静かなエリアに佇むのが、2022年9月にリニューアルオープンしたばかりの「はつはな」です。
全客室に露天風呂が備え付けられており、さらに2つの大浴場と趣きの異なる4つの貸切風呂も完備。客室、大浴場、貸切風呂と、館内で湯めぐりが楽しめる、温泉好きにはたまらないホテルです。
チェックインを済ませたら、エントランスと同フロアにある、展望テラスへ。
さえぎるもののない開放的なテラスは、息をのむほどの美しさです。
眼前に湯坂山を望み、桜から紅葉まで季節ごとに異なる景観は、訪れた人の心を和ませてくれるはず。
男女入れ替え制の2つの大浴場は、ぜひ両方楽しんで
まずは、男女入れ替え制の2つの大浴場をご紹介します。
スロープカーで向かう温泉棟1Fにある大浴場の「竹の葉」は、3つの外湯と内湯が楽しめるのが魅力。外湯は、風情ある岩風呂、檜風呂、竹林を望む寝湯と、バラエティ豊富です。
泉質は無色透明のアルカリ単純温泉で、すべすべ肌になれる美人湯として親しまれています。客室の露天風呂も貸切風呂もすべて、この自家源泉を堪能できるのはなんとも贅沢!
お風呂上がりは、大きな窓越しに緑を眺めながらくつろぐのも優雅なひとときです。
水分補給にぴったりな2種類のデトックスティーが用意されているので、ぜひどうぞ。
スロープカーへ向かう途中には、コーヒー牛乳やビール、5種類のアイスキャンディが置かれた白いボックスがあるのでお見逃しなく! お風呂上がりに飲むもよし、お部屋でゆっくりいただくのもよし、無料で楽しめるのはうれしいサービスです。
2Fにある「山の端(は)」は、内湯と自然に囲まれた露天風呂をひとつずつ完備。天井が高い内湯は広々とした空間で、大きな窓から差し込む光と緑が心をほぐしてくれるよう。
サウナ好きにうれしい、ドライサウナと水風呂も併設。温泉を楽しみながら、サウナで“ととのう”という贅沢な体験ができます。
趣向をこらした4つの貸切風呂をご紹介
4つの貸切風呂はそれぞれに魅力があり、客室の露天風呂や大浴場とはまた違った風情が堪能できます。脱衣所もお風呂も広々とした空間が確保されているので、優雅な時間を過ごせることうけあい。
1グループ1回45分間、無料で利用できるので、宿泊予約時に貸切風呂の予約もお忘れなく。
人気の高い「川音(かわと)の湯」は、1Fの離れにある隠れ家的な雰囲気です。
4つの貸切風呂の中で唯一、温泉と緑がインフィニティスタイルになった露天風呂で、開放感たっぷりなのも魅力。水深1.1mの深湯と寝湯があるので、緑を眺めてのんびりしたり、軽く水中ウォーキングしてリフレッシュするのもよさそう。
次にご紹介するのは、3Fにある「静寂(しじま)の湯」です。
4Fまで吹き抜けの高い天井を見上げると、芸術的に組まれた格子状の梁が目を喜ばせてくれます。神秘的な空間はまさに静寂そのもの、大人の温泉といったムードです。
4Fにある「水面(みなも)の湯」は、黒を基調としたスタイリッシュな雰囲気で、車椅子の方の利用も可能です。
窓の外には、浴槽からつながっているような設えの水盤があり、まるで現代アートのよう。
水面には木々が反射して、緑の絨毯が敷かれているような美しさです。
昼と夜でがらりと表情を変えるのが、4Fの「明灯(あかり)の湯」。床と窓の外に光ファイバーを仕込み、光が散りばめられた温泉です。夜はとくにブルーの光が煌めく石盤の庭が広がり、ロマンティックな雰囲気です。
サスティナブルを意識した、心地よさと機能性を兼ね備えた和モダンな客室
35室の客室は、すべて温泉露天風呂が完備されており、ラグジュアリーからコンフォートまで、広さや設えが異なる5つのタイプを用意。どのお部屋も湯坂山と須雲川に面しており、四季折々の景観が楽しめるのが贅沢です。
今回は「ラグジュアリータイプ」のお部屋をご紹介します。
大きなソファを設えたリビング、畳の間、ベッドルーム、広々としたテラスには露天風呂とテラス用のデイベッドがセットされています。
ベッドにはシモンズベッドを採用。また、SDGsへの取り組みから、枕や掛布団、ベッドパッドには、回収された海洋プラスティックを加工した綿を使用しています。「再生プラスティックの寝具って寝心地はどうなの?」という疑問には、朝までぐっすり、質のいい睡眠がとれたことを明言しておきます!
お部屋の冷蔵庫にあるドリンクは、オールインクルーシブ。はつなはオリジナルのビールはさくらエールとクラフトビールの2種、そのほか、ジュース2種、炭酸水があります。
*ラグジュアリータイプのお部屋のみ、ハーフボトルのシャンパンも用意されています。
SDGsの取り組みを推進しているホテルらしく、ペットボトルではなく、すべて瓶なのも好印象です。
アメニティは、日本製のオーガニックコスメ「OSAJI」を採用。お肌が繊細な方にも安心して使えそうですね。
*ラグジュアリータイプのみ、男性用コスメの「VARON」・女性用コスメの「vitoas」もあります。
プラスティックごみ削減のため、客室には使い捨てプラスティック製アメニティはありません。歯ブラシ、カミソリ、シャワーキャップ、ヘアブラシ、ヘアゴムなどは、使い慣れたものを持っていきましょう。
ラグジュアリータイプのみのこだわりサービスをご紹介
コーヒー豆を挽くところから楽しめる、バルミューダコーヒーメーカーが設置されています。また、全室共通で、湯の温度設定ができるケトルがあるので、こだわりのお茶を淹れることができます。
シャワーヘッドやドライヤー、シャンプー・トリートメントには、美容感度の高い女性から支持されている「ReFa」を採用。この機会に、憧れの美容アイテムをたっぷりお試ししてみてはいかがでしょうか。
スパ「まほろみ」で身をゆだねて、日頃の疲れをリセット!
日頃のご褒美に、スパ「まほろみ」でのひとときもおすすめです。
着衣のままコリをほぐしてくれる「ボディケア」のほか、アロマで浄化される「まほろみトリートメント」など、湯治セラピーに基づいたメニューを用意。美肌の湯と呼ばれる温泉との相乗効果で、さらなる美しさを叶えてくれそう。
ペアリングで楽しみたい、懐石料理に洋のエッセンスを加えた“モダン懐石”
(右)間伐材を使ったお箸もサスティナブル。持ち帰れるので旅の思い出に
今回いただいたのは、「スタンダードコース」。
地元神奈川の食材をはじめとする旬の食材を用いた伝統的な日本料理を、洋の調理法や盛り付けを取り入れて再構築したモダン懐石です。
ぜひ一緒に堪能したいのが、ソムリエによるペアリングです。日本酒やワインに限らず、特別なお茶なども織り交ぜながら、その人の嗜好やペースに合わせて、その場でアレンジしながら提供していただけるのは、さすが!
今回は、シャンパン、オレンジワイン、ボルドーの赤ワインの3種類のラインナップ。食事との相性の良さはいわずもがな、また飲みたいと思わせる最高のワインばかりでした。
実は前日、徹夜に近い状態だったので、お酒は控えておこうかなと一瞬思ったのですが、心からこのペアリングをオーダーしてよかったです。
(中)お椀(ズワイガニの真丈)
(右)お造り3種(まぐろ、ハタ、牡丹海老)
懐石料理の枠にとらわれず、洋のエッセンスを大胆に取り入れたネオ和食は、季節ごとの食材を確かな技術で仕立ててあります。
たとえば箱寿司にはメレンゲで和えたガリが添えられたり、八寸には、湯葉のテリーヌ風や葱のビジソワーズなど、和の食材をフレンチで昇華させたり、お造りは目にも楽しい盛り付けで演出。
気をてらっているわけではなく、あくまでも味は正統派の流れを汲みつつ、次のお皿が楽しみになる、そんな仕掛けが施されています。
(右)中皿(相州牛ロース炭火焼)
絶妙な火入れで仕上げられた魚と肉料理は、目が覚めるほどの美味しさでした。
ふっくらと焼き上げられた甘鯛は、トリュフが香るまろやかなブールブランソースと好相性。炭火の香りをまとわせたきめ細やかな肉質の牛肉は、山葵、岩塩、マスタードソースで、味変しながらいただけるのもうれしい。
添えられた野菜も、瑞々しく、食感や味わいがさまざまなので、改めて野菜の魅力を再発見できました。
かわいらしい一人前サイズの釜で炊き上げられるのは、小田原米・はるみ。炊き立てのツヤツヤごはんは、香ばしいおこげもごちそうです。
記憶に残る素晴らしい夕食を満喫したあとは、ゲストが自由にくつろげるラウンジへ。
19時から22時までは、和洋スイーツ、オーガニック・デトックスのお茶をはじめとするドリンク、ウォッカ、テキーラなどのアルコール各種をセルフで楽しめます。
スイーツは別腹という女性にぴったりな、さまざまな和洋スイーツがプチサイズで用意されています。内容はときどきで変わりますが、どれも甘さ控えめでプチサイズなので、いろいろ食べたい人も大満足間違いなし!
理想の洋朝食で、最高の1日をスタート!
素敵な寄木細工の箱に、サラダやベーコンなどがセット。朝からテンションが上がる美しいプレゼンテーションで、朝食が提供されます。朝食は、和と洋から選べますが、今回セレクトしたのは洋朝食。
野菜をはじめ、ソーセージやベーコンなど地元神奈川で作られたものを使用しています。オムレツやスープは温かいものを用意してくれるのもうれしい! パリッと歯応えよく、ジューシーなソーセージや、瑞々しさが詰まったサラダで、1日の元気をチャージできました。
贅沢な湯浴みに、季節の恵みと職人技が光る食事、静かな時間が流れる極上の客室と、本物を知る大人のためのラグジュアリーな温泉宿「はつはな」。ぜひ、ご両親やパートナー、ご家族で、非日常のひとときを過ごしに来てみては?
美容ライター。早稲田大学卒業後、アパレル、出版社勤務を経てフリーに。女性誌やWEBで、美容をはじめ、健康、美食に関する記事、著名人へのインタビュー取材などを担当。好きなことは、スキンケアとファッションと旅行。猫が好き。
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