【アムリターラ代表・勝田小百合】200歳まで今の容姿のまま元気に生きる
信じられないことにこの美しさで、現在54歳を迎える“ナチュラルアンチエイジングの鬼”こと勝田小百合さん。美容界に衝撃を与えたブログ「アンチエイジングの鬼」から17年、オーガニックコスメ &フーズブランド・アムリターラを立ち上げて14年、今年8月には11冊目の著書「Flowで不老」も発刊。そんな勝田さんの今後の目標は[200歳まで今の容姿のまま元気に生きる]こと。知れば知るほど生きるのが面白くなるオーガニックな循環美ライフについてお聞きしてきました。
鬼流アンチエイジングの最新結論は「循環していること」
――ナチュラルアンチエイジングを追求して17年、どんな変化がありましたか?
40代までは「悪いものを取らない」に命をかけていたんです。それはそれで修行僧のような気持ちで楽しかったし、実際に心も身体も良い状態でした。
でも、50代になってちょっと睡眠の質が落ちたり、身体が重いなと感じたり、代謝が落ちてきたんですよね。
いくらいいものだけを食べていても、環境が汚染されているので血液検査をするとどうしても有害な成分が出てきたりするんです。その時に思ったのは、「出せないとダメだ」ということでした。そして目覚めたのがアンチエイジングに大切なことはなるべく自然な形で循環していくこと=Flowなんだな、と。自分の流れが落ちているとフレッシュな自分になれない。循環を良くしていかないといけないと思い、自分の身体で様々な実験を始めました。その実験の全成果を最新刊「Flowで不老」にぎゅっとまとめました。
勝田さん11冊目の著書「FLOWで不老」。なるべく自然な形で身体が循環するための様々な方法をぎっちり詰め込んだ名著
アンチエイジングは面白い実験!
――どんな実験をされたのでしょうか?
Flowの根幹である血流が良くなることを徹底してやりましたね。血流は全細胞を養う美容液みたいな存在。そこでハマったのが運動とお風呂です。
運動は加圧トレーニングやピラティスのパーソナルなど色々やりましたが、行き着いたのは格闘家の方が運営されているジムでした。私は元々格闘技ファンだったので一気にハマりましたね。戦いの時って究極の緊張感と集中力でギリギリの極まった感じがして、そこが好きなんです。
週に2回スクワットや腹筋などの筋トレ、そして最後にキックボクシングをすることで代謝が上がり、肩こりや顔色のくすみがかなりよくなりました。さらにお尻の形もよくなりバストサイズも2カップアップ! 何より格闘技をやってる時は完全に無になれて脳が休まるなど、良いことしかなかったです。
お風呂も血流ビューティーには欠かせません。元々好きだったのですが、とにかく最近はお風呂命! 水風呂やヒートショックプロテインなど様々な入浴法を試している、まさに温泉アスリートです(笑)。
特に注目しているのはフミン酸やフルボ酸が多い温泉で、若返り効果が高いと感じています。北海道の十勝川温泉などが有名ですが、実は関東にもたくさんあって、蒲田や川崎などの銭湯に足繁く通っています。
自宅でも温泉を再現したアムリターラのヒマラヤ岩塩バスソルトを入れて毎日お風呂に入っています。続けることで血液が燃えたぎる感じがしてメンタルが安定、睡眠の質も上がって「これだ!」と思いましたね。
左上から:ヒマラヤ岩塩バスソルト 1,980円 スパイスフル ビューティー 3,240円 手前:アロマティック クレンジング クリーム ラベンダー 4,840円 在来種 鶯宿梅 熟成梅酢 410円 愛の深い味醂 2,200円/すべてアムリターラ(税込)
鬼は宇宙人?!
――そこまでアンチエイジングを追求するパワーはどこから?
小さい時から世の中にどこか馴染めず、「どうやったらみんなみたいに普通に生きられるんだろう」ととても苦しく必死だったんです。そして「どこかから連れてこられて人間の肉体に入り込んでしまった宇宙人のような気持ち」という違和感をずっと持ち続けてとても生きづらかった。
そんな中、28歳でパニック障害になりました。その時に、私の頭の中で何が起きているんだろう?と本質的なことを知りたくて様々な本を読んで調べたり、考えたり、昔から演劇や絵画など芸術に救いを見出したり、居場所を常に探していたんですよね。当時はノストラダムスの大予言を信じていたから、長く生きれるなんて思ってなかったんですね。でも意外とその後があって、今は余生みたいな気持ちなんです。
でも肉体があるから色々なことを感じられるし、食べたり飲んだり匂いを嗅いだりできるんだから、人間の肉体があるうちに色々実験していこうと面白がって始めたのがアンチエイジングの鬼になるきっかけです。
だから200歳まで生きたいというのは、できる限りたくさん実験したいから言ってるだけなんです。オーガニックな生き方で200歳まで生きたら面白いなという本気のファンタジーなんです(笑)。
左から:在来種 鶯宿梅 熟成梅酢 410円 愛の深い味醂 2,200円 スパイスフル ビューティー 3,240円 稲もみ由来シリカ濃縮液 ライスシリカエキストラクト 5,292円 フルビック アースミネラル 6,804円/すべてアムリターラ(税込)
ファッションではなく、本質的なオーガニック社会にしていきたい
――まだ日本では「オーガニックって特別」だと思われがちですが、これに対してどう思われますか?
実は人間の生きてきた中で農薬の歴史は数十年だけで、その前はずっと自然栽培=オーガニックだったんですよね。だから考え方が逆なんです。今ある世界が後出でオーガニックが基本、特別なものじゃないという本質的な考え方をもっと広げていきたいですね。
アムリターラさんのオフィスにある瓢箪スピーカー。
できるだけ自然のものと共存していきたいと言う勝田さんのコンセプトがオフィスにもあふれていました
――昨今SDGsが台頭していますが?
急に世の中でSDGsが謳われはじめて、私にもSDGs関連の取材が多く来るようになりました。でもアムリターラはSDGsが始まる前、2008年から14年間も循環する世界を目指しているので、最初は急な世の中の流れに少し戸惑いました。SDGsという考え方は良いことだとは思うのですが、世の中の流れに乗ろうと取ってつけたような大企業の動きには違和感を感じます。
ここも「循環」に通じるというかむしろ根本の考え方なのですが、オーガニックな生き方というのは“部分”ではなく”全体”を見ることなんです。オーガニックとはただの農法の話ではなくて、ORGAN(=臓器・器官・組織)が語源。臓器と同じように、一つ一つに無駄なものがなく全部が有機的につながっていて循環している生き方のことなのです。現代社会は、私都合や会社都合で自然や地球に無理なことを押し付けて歪みが生じ、滞って循環しない社会になってしまっている。
だから私が事業や商品開発をする時は、流れを常に大切にしています。自然や地域や生活に根付いて、流れに従って動くことでみんなが笑顔になる、エゴや会社都合で押し付けず自然に循環する社会を作ることが真のSDGsなのかなと思っています。
左から:ヒマラヤ岩塩バスソルト 1,980円 アロマティック クレンジング クリーム ラベンダー 4,840円 ホワイトバーチモイストウォーター セット(レフィルと空ボトルのセット) 4,598円 ライス&グレープ ラディエンス クリーム SPF12 PA++ 30g 6,050円 インディゴ バランシング ソープ 2,750円/すべてアムリターラ
生きている間に“不老不死の霊薬”を作りたい
――最後に今後のアムリターラの目標を教えてください。
実はいつも将来の計画はあんまりしないんです。自然に水脈のように広がって、考えてもいない世界に連れて行かれるのが好きで。出会う人や植物によって計画も変わっていく、自分が企画しすぎてエゴを出していくと、それはオーガニックではないから。
でも絶対にやりたいことは一つだけあって、アムリターラって「不老不死の霊薬が響き渡る」って意味なんですけど、生きている間に不老不死の霊薬みたいなまだこの世にない面白いものを作ってみたいなと思っています。あとはリトリート出来る究極の温泉宿や、植物のいろんな働きで酔えて健康になるオーガニックBARなんかも夢としてはありますね。そう考えると200歳まででは足りないですね(笑)。
【編集後記 by 栗林良子】
オーガニック=循環する社会や身体を目指して、まだまだ鬼の実験は続くことを確信して嬉しかったです。これからも勝田さんの進む先を注目していきたい!と強く思ったワクワクするインタビューでした。
美容ライター。東京藝術大卒業後、広告代理店に16年勤務、その後美容ライターに。経歴を生かしたマーケティング目線でプチプラコスメから美容医療まで、若見え効果を重視した最新美容を自腹でお試し&研究し続けています。身体を張ったレビューを日々発信しているInstagram@ryoko.kuribayashiも大好評。
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