2022.09.02
脱プラ初心者さんにもオススメ! 家でも旅先でも使える固形シャンプー
LUSH(ラッシュ) DAVINES(ダヴィネス)
まず固形シャンプーのメリットと注意点を知っておこう
近年、海洋プラスチック汚染が深刻になり、注目度がアップした自然派固形シャンプー。ヨーロッパでも様々なブランドから発売され、選択肢もぐっと広がっています。
環境に優しいだけはなく、髪にも私たちの生活にもメリットが多い固形シャンプー。
髪タイプや悩みによって種類も多く、洗浄やその他の効果はリキッドシャンプーに劣りません。凝縮されている分、一般的にリキッドタイプの2倍は長持ちすると言われていて、経済的。さらに重宝するのが、旅先です。コンパクトで軽いので持ち運びに便利で省スペース、液もれの心配もありません。
唯一気をつけたいのは、保管方法です。水に溶けやすいので、水分をきちんと切れるソープ用受け皿が必要です。リサイクルコルクの容器や平らなトレイも保管に適しています。持ち運びにはアルミ製が軽くてオススメです。固形シャンプーが売られているほとんどのお店では容器も扱っているので、家にない場合はソープとセットで購入しておきましょう。
「LUSH」は固形シャンプーのパイオニア
1987年、シャンプーバーを世に出したLUSHはそのパイオニア的存在。当時はまだ社会全体の環境への意識は低く、リキッドシャンプーの洗い残しによる地肌の不快感の解消を謳って発売されたそうです。
LUSHはユニークなビジュアルと香りが特徴ですが、強い倫理観を貫く、ストイックな社会派ブランドでもあります。創業時からシンプルなパッケージにこだわり、環境や人権問題への意識を高め、労働環境が改善されない原料生産者との取引を停止したり、近年ではEUの動物実験再容認の声に反対する署名やデモにも参加しています。
固形シャンプーの種類は、なんと11種類。髪質や悩み、好みなどをスタッフに相談しながら自分にあったものをチョイスします。
毎日シャンプーするノーマルヘアには、ハチミツ高配合のこちらのタイプ。使い方は本当に簡単で、髪、手、シャンプーバーを濡らし、手のひらに乗せて滑らせるように数往復して泡立たせます。その泡が髪全体に潤いを与えながら、髪のボリュームを整えてくれます。すべての髪タイプに対応し、イタリアでも一番人気のタイプです。
コンディショナーバーは、3種類の展開です。髪にナチュラルなツヤを出したいときは、ゴールドが目を引くこちらのタイプ。髪を掻き分けながら丁寧に、毛先に向かってソープを滑らせていきます。リキッドタイプに比べてプラス数十秒ほど時間がかかりますが、その分頭皮を避け、内側の髪にもきちんと成分を浸透させることができます。
キャンディー型のヘアパックは、週一回のスペシャルケア向きです。お湯を入れた容器にソープ部分を浸し、クリーム状になったら髪に塗って10分放置したあと洗い流します。実際は2回分以上の量なので、髪の長さに合わせて割って使うようアドバイスされました。
LUSHにもリキッドタイプのシャンプー・コンディショナーがあり、プラスチック容器に入って売られています。ゴミの量を最小限に抑えるため、使用済みの容器を回収して現金や品物に還元し、自社工場で完全リサイクルするシステムを整えています。他にも環境への配慮、製品へのこだわりがここではご紹介しきれないくらい、盛りだくさんのブランドなのです。
サロン系ブランドも満を持して固形シャンプーを発売
ヘアケア大国のイタリアで、O-WAYと並ぶハイエンドなヘアケアブランドが、日本のサロンでも目にする「DAVINES(ダヴィネス)」です。
中部イタリアの街パルマで生まれ、「SASTAINABLE BEAUTY」をコンセプトとして掲げるDAVINES。カナダのPLASTIC BANK社が運営する「PLASTIC NATURAL」を通じて、地球上のプラスチック量を増やさずに製品を作っています。リサイクルを促進しながら、発展途上国の雇用を増やし、海洋汚染の阻止にもつながる今注目のグローバル・エコシステムのひとつです。
DAVINESは今年、固形シャンプーを発売しました。髪タイプによって4種類から選びます。左から、ボリュームを出す「VOLU」、ノーマルヘア用の「DEDE」、保湿力の高い「MOMO」、クセ毛を抑える「LOVE」。
今回はノーマルな「DEDE」をチョイス。今まで私が使ってきた固形シャンプーの中でも硬めの仕様です。たくさん泡立たせる必要はなく、手のひらでクリーム状に溶かし、両手で細かい泡を作って使います。洗い流すと髪がシルクのように柔らかく仕上がるので、髪質や長さによっては、コンディショナーが不要なほど。ちなみに現在はシャンプーのみの発売で、コンディショナーは今後展開していくとのことです。
香りも使い心地も、どんどん選択肢が増えてきた固形シャンプー。今までは抵抗があった方も、ぜひ一度試してみてくださいね。
映像ディレクターなどを経験し、ヨーロッパなどを旅した後に、NYに留学。そこで出会ったイタリア人の旦那さんとの結婚を機にミラノに。現在は育児の傍ら、通訳や日本食ケータリングのお仕事もしています。人との距離感やテンション、センスなどミラノの全てが大好き! 記事では街やそこに住む人々の魅力も伝えていきたいです。様々な形で日本とイタリアの橋渡しができればと思っています!
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