2022.05.10
最新!ヨーロッパのサンケア事情
自然派からサプリまでご紹介
RILASTIL(リラスティル) APIVITA(アピヴィータ) BETA SAN BRONZATURA
「日焼けしてなんぼ」の意識に変化が?
日差しの強い季節が到来し、皆さんも様々なサンケア対策をされていると思います。日本の紫外線対策の常識がヨーロッパでは当てはまらず、日焼けは多くの場合、良いことと考えられています。
理由のひとつは、日光にはビタミンD欠乏症予防効果があるためです。ヨーロッパ、特に北部では日本に比べて日照時間が少なく、紫外線を浴びることでコレステロールから作られるビタミンDが不足しがちです。ビタミンD欠乏症になると深刻な骨の病気などを発症するため、予防としてビタミンDを含む食品の摂取や、日光浴が推奨されてきました。
もうひとつの理由は、根強い灼けた肌への憧憬と美学。1950年代、バカンスという娯楽が定番化し、日に焼けた肌ほど休暇を楽しんだ証としてもてはやされるようになりました。ちなみにステータス最上位の夏の過ごし方は、イヤでも日焼けするプライベートボート・バカンスです。
そんなヨーロッパでも近年(遅い!)、肌の老化や皮膚ガンなど、日焼けによる肌への悪影響が取り沙汰されるようになりました。ガンのリスクは以前から知られていたものの、肌の老化防止も含めて正しいサンケア対策が講じられるようになったのは、ここ10〜20年のこと。
「それ以前は、SPF20以上の日焼け止めもほとんど売られていなかったの」と話す、友人のアレッサンドラ。エステティシャンに日焼けによるリスクを聞いてから、SPF30以上の日焼け止めを冬でも毎日付けているミラネーゼです。そんな彼女も、夏は海で家族や友人とバカンスを過ごし、ケアしながらの日焼けを楽しんでいます。
高SPFプラスαが嬉しい「RILASTIL(リラスティル)」
今年は4月のイースターホリデーに合わせて、スーパーの棚にもサンケアアイテムがずらりと並びました。アヴェンヌやラ・ロシュ・ポゼなどの大手メーカーに並んで、北イタリアで定番の人気ブランド「RILASTIL(リラスティル)」もお目見えです。
ミラノ生まれのRILASTILは、1970年代からサンケアの研究を重ね、紫外線からイタリア人の肌を守ってきたブランドです。こちらのAGE REPAIRは、肌に弾力を与え、アンチエイジングしながら日焼けを防ぎます。
外出先で手早くサンケアしたい時に便利な、スティックタイプのプロテクション。ウォータープルーフタイプで皮脂にも強く、コンパクトなサイズ感がかなり重宝します。
自然派に支持される「APIVITA(アピヴィータ)」
ギリシャ発の「APIVITA(アピヴィータ)」は、蜂蜜やミツロウ、プロポリスなどが主成分のミツバチ系オーガニックブランドです。日本人の紫外線に対する意識の高さにインスパイアされ、それ以来サンケア製品の開発に力を入れています。
SUN SAFEシリーズは、肌とサンゴなど海の生態系に優しいライン。こちらは、海藻エキス、アロエ、ヒアルロン酸が肌に潤いを与え、プロポリスによるアンチエイジング効果も期待できるスプレーです。透明で最初はテカリがありますが、伸ばしていくとさらりとなじむ処方でとても使いやすいです。
内側からキレイな日焼けをサポートするサプリも
キレイに日焼けしたいイタリア人が、夏のバカンスの1、2ヶ月前から飲み始めるのがこちらのサプリ。紫ニンジンエキス、リコピン、マルチビタミンなどが配合され、老化や病気の原因となるフリーラジカルに負けない肌を作ります。成分に含まれる銅が日焼けの際の色素沈着に作用し、均一で美しい小麦色の肌作りに一役買ってくれます。 肌や健康に効果的な成分ばかりなので、日焼けしたくない人にもオススメです。
サンケア後進国だったヨーロッパが、今、本気で紫外線との付き合い方を見直し、時代にあった環境に優しい製品を世に送り出しています。特に夏に向けてきれいに日焼けしたいなという方は、ぜひ注目してみてくださいね!
映像ディレクターなどを経験し、ヨーロッパなどを旅した後に、NYに留学。そこで出会ったイタリア人の旦那さんとの結婚を機にミラノに。現在は育児の傍ら、通訳や日本食ケータリングのお仕事もしています。人との距離感やテンション、センスなどミラノの全てが大好き! 記事では街やそこに住む人々の魅力も伝えていきたいです。様々な形で日本とイタリアの橋渡しができればと思っています!
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