2019.12.17
12月のイタリアを彩る、世界最大級のクリスマスマーケットへ。
カトリックの本拠地、イタリアのクリスマス事情
カトリックの総本山ヴァチカンを抱えるイタリア。クリスマスは、イタリア人にとって一年で一番大切なイベントです。
聖夜は多くの家族が教会のミサに行き、神聖な時間を共有します。
25 日は普段会えない親戚も集まって、家族みんなでお祝いするのが一般的。パーティの料理とプレゼントにかける熱量も半端ありません。
それに合わせてイタリア各地でたくさんのマーケットが開催されます。
世界最大規模 楽しすぎるマーケットへ
まずは、ミラノの大イベント「 L ’ Artigiano in Fiera (国際工芸品見本市)」をレポートします。今年は 11 月 30 日から 9 日間開催されました。
2015 年万博が開催された巨大展示場で、出店国 100 カ国、来場者数 100 万人、出店数 3000 店を越える、ミラネーゼなら一度は足を運んだことのある 12 月の風物詩です。
実際はグルメ、ファッション、コスメ、インテリア、本当になんでも揃います。スーパーなどではなかなか手に入らないご当地ものが、お手頃に買えるというのも魅力。
こちらは、トリュフの専門店。生トリュフや、 トリュフを使ったバラエティ豊かなソースが並びます。
試食だけでお腹がいっぱいに。やっぱりトリュフの香りはテンションが上がります!
こちらは、シチリアのソース専門店。地中海の太陽をいっぱい浴びて育った旨みたっぷりのトマトを使ったソースは、ディップにしたり、パスタに絡めるだけで最高の一品に。
店員さんとのコミュニケーションも、この際楽しんでしまうのが正解。それぞれの地方色が濃いイタリア。
メイクやファッション、言葉のイントネーションも違う人々と触れ合うと、イタリア中を旅しているような感覚を味わえます。
ここでしか出会えないご当地コスメが集結
コスメの出店も、年々増えています。そのほとんどが、ローカルの特産品を原料としたナチュラルコスメです。
こちらはイタリア半島の遥か最南端、カラブリア地方のスキンケアコスメ「 SAPONIFICIO ANNAMARIA 」。ネットサーチなどでは絶対に見つからない、貴重なコスメに出会えるのもこのマーケットの醍醐味です。
主原料の固形オリーブオイルも展示されていました。
オリーブオイルにプロポリスとアーモンドオイルが配合されたジェル( 15 ユーロ / 約 1,800 円)。マッサージで角質を優しく取り除き、艶やかな潤いを与えてくれます。
一方こちらは、スイスに近い湖水地方の街、ヴァレーゼから出店の「 EQUO E DI PIU 」。
素朴で明るいパッケージ。バングラデッシュの貧しい女性たちを支援するプロジェクトによって誕生したコスメだそうです。オススメの商品を試させてもらうことに。
地中海の海塩が配合されたスクラブ( 13.95 ユーロ / 約 1,700 円)には、アボカドやバオバブなど 5 種類のコールドプレスオイルが配合されています。
肌がツルツルに仕上がり、レモンとカモミールの爽やかな香りに包まれました。他にもベルガモットやローズ、ティーツリーなど、様々なタイプがあります。
伝統ある大聖堂広場のクリスマスマーケット
次にご紹介するのは、 12 月 1 日から 1 月 6 日まで開催されている、ドゥオーモ広場のクリスマスマーケット。
イタリアのクリスマスは 1 月初旬まで続き、ツリーもそれまで飾る習慣があります。
山小屋風のお店は仮設とは思えないほど立派。食べ物やクリスマスの飾り、服飾など、こちらもバラエティ豊かな品揃えです。
北欧の小人、エルフとドワーフの専門店まで。
コスメのショップもありました。オーストリア国境に近いアルプス山岳地帯、トレンティーノのエーデルワイスを使った「 OLGA CASANOVA 」というナチュラルコスメです。
左の「山のバーム」( 14 ユーロ / 約 1,700 円)は、胸と背中に塗って風邪の症状を緩和させる軟膏です。自然原料でできているので、子供にも安心して使え、大人の頭痛にも効果あり。
街のイルミネーションを楽しみながら、イタリアのクリスマスを体感できるマーケット。
皆さんもぜひ訪れてみてくださいね。
そして 2020 年が私たちにとって、素晴らしい一年でありますように。
Buon Natale !
映像ディレクターなどを経験し、ヨーロッパなどを旅した後に、NYに留学。そこで出会ったイタリア人の旦那さんとの結婚を機にミラノに。現在は育児の傍ら、通訳や日本食ケータリングのお仕事もしています。人との距離感やテンション、センスなどミラノの全てが大好き! 記事では街やそこに住む人々の魅力も伝えていきたいです。様々な形で日本とイタリアの橋渡しができればと思っています!
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