2021.09.21
健康&美容飲料としても注目、イタリア的エスプレッソのススメ
イタリア エスプレッソ習慣
毎日のエスプレッソ習慣で健康に
朝から夜まで、イタリア人の生活に欠かせないエスプレッソ。
イタリア語では、この高圧力を加えて抽出したエスプレッソのことを「カフェ」と言い、香り高く、苦味は少なく酸味があるのが特徴です。
焙煎・抽出を経たエスプレッソの主成分は、カフェインとポリフェノール。
近年様々な効能が明らかになり、オリーブオイルに次いでイタリア人の健康に貢献していることが分かってきました。記憶力・集中力アップ、シミを予防する美肌効果、脂肪燃焼作用、利尿作用によるむくみ改善、胃液の分泌を促す消化促進、ガン・糖尿病予防などなど。美容効果もバッチリです。
イタリアでは、偏頭痛緩和の効果もあると言われています。ひどい痛みには、レモン汁を足すとさらにいいそうですが、お味のほうは……?(笑)
私の場合、ほとんどの頭痛がエスプレッソで治るので、頭痛持ちの方にはぜひ一度試していただきたいと思います。
もちろんカフェインの摂りすぎには注意が必要です。1日7杯以内に留めましょう。
日本のコンビニの3倍以上あると言われる、イタリアのバール。醸し出すローカル感が強めですが、旅行の際の攻略必須ポイントです。
入店し、カウンターの店員さんにオーダー、その場で飲むか、テーブルに着席します。
イタリアでエスプレッソを楽しむための豆知識をご紹介します。
☆砂糖を入れるとダークチョコのような味わいに。香りを楽しんでからボディを3口でいただくのが、通の飲み方
☆ヘーゼルナッツ色の泡は「クレマ」という」油分で、旨味の宝庫
☆カプチーノは、エスプレッソ、ミルクフォーム、スチームミルクの割合が1:1:1
☆ 牛乳入りのカプチーノなどは消化に時間がかかるため、一般的に午後以降は飲まない
☆日本のコーヒーに近い「カフェ・アメリカーノ」は、エスプレッソを水で薄めたもので、ドリップではない
自宅で飲むときは、直火にかけるエスプレッソメーカー「マキネッタ」で淹れるのが主流です。どの家庭にも必ず大きさ違いでいくつかあり、何十年も大切に使い続けます。
エスプレッソのこだわりの淹れ方を、プロから伝授!
エスプレッソを極めるべく訪れたのが、世界のコーヒー通が足を運ぶCOFFEE STUDIO ・7Gr(セブングラム)。
店内奥にはキッチンスペースがあり、ワークショップなども開催されます。
数々の賞を受賞している焙煎士のキアラ・ベルゴンツィさんの豆を使って、スタッフのマルティーナさんがモカマシーンでの淹れ方を伝授してくれました。
今回使用するのは、ルワンダの高地で栽培された豆。
標高が高くなるほど、カフェイン含有量が少ないそう。
まず、45度に熱したお湯を270ml注ぎます。
使用するのは軟水のミネラルウォーター。
粗挽きのコーヒー豆を6杯分、42gセットして強火にかけます。
店名でもある7gのコーヒー豆が、最高のエスプレッソを淹れるための分量だそうです。
上の蓋は開けたまま、温度上昇してコーヒーが抽出されるのを待ちます。
この時の温度は80度弱が理想。
豆本来のフルーティな酸味と、爽やかかつクリーミーな味わい。苦味はなく、柔らかな甘みが感じられます。
その美味しさは目から鱗でした。
エスプレッソ好きの方は、ぜひこちらの淹れ方も参考にしてみて下さい。
コーヒーがあまり好きでない方も、まずは苦いという概念を取り払って、エスプレッソの世界に足を踏み入れてほしいと思います。
映像ディレクターなどを経験し、ヨーロッパなどを旅した後に、NYに留学。そこで出会ったイタリア人の旦那さんとの結婚を機にミラノに。現在は育児の傍ら、通訳や日本食ケータリングのお仕事もしています。人との距離感やテンション、センスなどミラノの全てが大好き! 記事では街やそこに住む人々の魅力も伝えていきたいです。様々な形で日本とイタリアの橋渡しができればと思っています!
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