世界でここだけ!? “生の豚肉”から赤や緑のビールまで。ドイツローカルフード旅
FOOD

2025.08.16

世界でここだけ!? “生の豚肉”から赤や緑のビールまで。ドイツローカルフード旅

近隣のフランスやイタリアと比べると、観光面ではちょっと地味…? と思っていたドイツ。ですが、実は、アート、音楽、自然、建築…と、見どころが満載! 

そしてもうひとつ忘れてはいけないのが、現地で愛されるグルメたち。ビールやソーセージ、豪快な肉料理だけじゃない、街角やスーパーで気軽に味わえる、ドイツならではのおいしいものがたくさんあります。

ドイツ旅の魅力をお届けする第1 弾は、旅の合間にサクッと楽しめて、お財布にもやさしい、B級&ご当地グルメをご紹介します。

超レア!禁断の生肉グルメ「メット」

世界広しといえど、ドイツでしか味わえない衝撃のグルメがあります。それは…なんと「生の豚ひき肉=メット(Mett)」

塩コショウとスパイスで軽く味付けしたメットに、玉ねぎスライスやピクルスをトッピングしたオープンサンドは、洋風の“肉版ネギトロ”といったところ。ジューシーで旨みの濃い豚肉は、衝撃の美味しさなんです。

「生の豚肉なんて大丈夫?」と思うかもしれませんが、ドイツでは非常に厳格な食肉衛生法があり、生食用の豚肉は徹底した品質管理のもと提供されています。

ドイツのガソリンスタンドはブルーの看板が目印

 購入は、スーパーや市場の精肉店、ガソリンスタンドに併設されたショップなどで可能。ただし、どこでも必ず置いているわけではないので、見つけたら即トライがおすすめです。

肉の味付けやパン、トッピングの組み合わせで味わいが変わるため、食べ比べも楽しいですよ。私は、ドレスデンの市場で買ったメット(4€)が一番お気に入りでした。 

鶏肉や牛肉の生食は世界各地にありますが、豚肉を生で食べられる国はおそらくドイツだけ。旅先で出会えたら、ぜひ一度挑戦してみてください。

ベルリン屈指のB級グルメ「カリーヴルスト」

有名店「curry36」のカリーヴルストとフライドポテト 2人前8.7€

ドイツといえば、ソーセージ=ヴルスト(wurst)が有名。ドイツ各地でいろいろな種類がありますが、ベルリンで絶対に外せない定番グルメが「カリーヴルスト(curry wurst)」です。

油でこんがり焼いたソーセージに、甘酸っぱいケチャップとスパイシーなカレー粉をトッピング。味は想像通り――でも、ドイツのソーセージは驚くほどジューシーで旨みたっぷりなので、これが不思議とクセになる美味しさなんです。

街中のスタンドでは、老若男女を問わずベルリンっ子がサクッと立ち食いしている姿も日常風景。

カリーヴルストと定番コンビのフライドポテト(Pommes)も一緒にどうぞ。カロリーのことは忘れて、マヨネーズをかけて食べるのがベルリン流です。

ちなみに、パンに焼きソーセージを挟んだシンプルなサンドもおすすめ。あまりにソーセージが長くて、パンがまるでナプキン代わりになっている見た目もご愛敬。ひと口かじれば、香ばしく焼けた皮のパリッと感と、肉汁あふれるジューシーさがダイレクトに楽しめます。

日本ではパン屋さんで見かけることが多いですが、ドイツでは精肉店の店先やソーセージの屋台で売られているのが一般的。街歩きの途中で見つけたら、ぜひ試してみてください。

ドイツの最強ファストフード「ケバブサンド」

ドイツを代表するB級グルメといえば、「デナー=ケバブサンド」

発祥の地とされるベルリンでは、日本のコンビニ以上の密度でケバブ店が点在し、まさに、街を歩けばケバブ屋状態。そんなにたくさんあるにもかかわらず、有名店ともなると、なんと2時間待ちも珍しくないとか。

香ばしく焼かれたパンに、ジューシーなケバブとてんこ盛りのフレッシュな野菜をぎゅうぎゅうに詰め込み、ソースを選択。だいたい、ガーリック、スパイシー、チーズの3種類が用意されています。

ケバブサンドは、ずっしりとした重量感で食べ応え満点です。一口食べれば、スパイスと肉汁の旨みが口いっぱいに広がり、やみつきになること間違いなし! お店ごとに具材やパンも趣向をこらしているので、食べ比べも楽しそう。中には顔より大きいサイズのお店も!

ちなみに、ほとんどのお店はテイクアウト形式。食べ歩きには向かないサイズなので、近くのベンチやイートインスペースでどうぞ。ウエットティッシュや、食べきれなかった時用の持ち帰り袋があると便利です。

また、キャッシュオンリーのところが多いので、現金をお忘れなく。

ビールが飲めない人のためのおしゃれビール「ベルリナー・ヴァイセ」

ベルリンご当地ビールの「ベルリナー・ヴァイセ(Berliner Weiß)」は、小麦から醸造される白ビールの一種。見た目も可愛く、赤はラズベリーシロップ、緑はヴァルトマイスター(車葉草)というハーブのシロップで割ったものです。

ビールが苦手な私でもとっても美味しく飲めたのが、このベルリナー・ヴァイセ。甘くてフルーティーな味わいは、ビールというよりカクテル感覚。ビール党の方には物足りないかもしれませんが、「本場ドイツの雰囲気を味わいたいけど、ビールはちょっと…」という方にはぴったりです。

瓶入りでスーパーにも売っていますが、やっぱりパブで飲むのが正解!

専用グラスに注がれたカラフルなビールをテラス席でゆっくり味わう…。そんなひと時が、旅をぐっと特別なものにしてくれます。

ヘルシー&美味しい!スムージー天国! 

ドイツ滞在中、毎朝の楽しみだったのがスーパーで買える本格的なスムージー。甘味料・添加物・合成着色料は一切なし、フルーツや野菜100%の濃厚な味わいで、まるで果物をそのまま食べているような満足感。

どのメーカーのどのフレーバーを選んでも、きっとハズレなしです!

嬉しかったのが、イギリス発ブランド「Innocent(イノセント)」との再会。一時期、日本でも販売されていたので、見つけた瞬間テンションが上がりました。

価格は、小さいサイズでスーパーのPB(プライベートブランド)が1€後半、メーカー品だと2€前半。つまり、ドイツで売られているビールより高い(笑)。でも、フルーツ好きからすれば、その価値は大いにアリ!

帰国した今もなお「あの味をガブ飲みしたい〜!」と、禁断症状レベルでハマっています。

飲み終わった容器は捨てないで!

このマークがリサイクルの目印

ちなみに、リサイクル先進国のドイツにはデポジット制度があります。ペットボトルや缶の容器代として、購入時に別途料金が上乗せされている仕組みで、ペットボトルの場合は1本につき25セント。

スーパーの出入り口付近には専用の回収マシンがあり、空き容器を入れると返金額が印字されたレシートが出てきます。それをレジかサービスカウンターで渡せば、その場でキャッシュバック。購入した店以外でも返却可能です。

意外とチリツモで数€になるので、うっかり捨ててしまわないようにご注意を。

デザート感覚の絶品ヨーグルトが充実!

ドイツのスーパーでまず驚くのが、ヨーグルト売り場の広さ。大きめのスーパーだと、5mくらい売り場を占拠していました。圧倒的な品ぞろえに、テンションが上がります!

定番のフルーツ系は、いちごやオレンジ以外にも、パッションフルーツやチェリーなど日本ではあまり見かけない味が豊富。チョコ入り、キャラメル入り、BIO(オーガニック)やヴィーガン対応まであり、プレーンヨーグルトの脂肪分は0.1%、1.5%、3.8%と細かく選べます。ヨーグルト愛とこだわりが半端ない!!

今回の滞在でとくに気に入ったのは3つをご紹介します。

■Weihenstephan

どこのスーパーに行っても必ず見かけるメーカー。フレーバーも豊富です。

いろいろな種類がありましたが、イチオシは「マスカルポーネ」と書いているこちらのタイプ。ティラミスに使われるマスカルポーネチーズが使われていると思われますが、とってもまろやかでクリーミー。酸味控えめでリッチな味わいは、ヨーグルトの概念を覆すほどの新感覚スイーツ。

ドイツのヨーグルトは、ヨーグルトとフルーツソースが完全に混ざっているタイプと、混ざっていないタイプがありますが、こちらは後者。底に忍ばせたレモンソースと混ぜても、そのまま食べても絶品でした。

■Landliebe

500mlと大容量の瓶入りタイプ。まったり濃厚な口当たりで、本物のバニラビーンズが入っているなんて贅沢! バニラの風味が加わると、ほんのりカスタードっぽさがプラスされて、神レベルでヨーグルトとの相性が良かったです。あまりに好きすぎて、日本まで持ち帰ってきました。

■スーパーマーケット・Lidlのプライベートブランド「VEMONDO」

ココナッツミルクベースのヴィーガン仕様で、珍しいチェリーフレーバーが爽やか。乳製品ゼロだけどまったり濃厚で、植物性でも物足りなさはなし。日本でも売ってほしいレベルで好き!

朝食にも、食後のデザートにもぴったりなヨーグルトは、数百円で楽しめるプチ贅沢です。

*****

ドイツのB級&ご当地グルメ、気になるものは見つかりましたか? 伝統的な料理もいいけれど、こうしたカジュアルフードを楽しむのも旅の醍醐味。ドイツを訪れる時は、ぜひお気に入りを見つけてみてください。

RECOMMEND

CATEGORY