
2025.06.13
太陽が降り注ぐ国ポルトガル・リスボンで買いたいギフト5選
燦燦と太陽が降り注ぐ、ポルトガルの首都・リスボンは海岸沿いに位置する一大観光地。温かい季節になるとヨーロッパ中から美食と景色、太陽を求めてたくさんの人が訪れます。
世界遺産やグルメだけでなく、ショッピングや街歩きも楽しいエリア。今回は、おすすめのギフトアイテムを街の雰囲気と共にお届け。
リスボンってどんな街?

まずはリスボンの魅力について簡単にご紹介。ヨーロッパ大陸の最西端の首都で、大航海時代の15世紀末から16世紀末まで、香辛料貿易などの商業港として栄えた港町で、なんと年間約300日もの日照時間を誇る快適な気候で知られています。

海沿いに広がるリスボンは坂の街。斜面に細長くうねった狭い石畳の路地が続く街並みが特徴的。その道を縫うように石畳の道をガタゴトと走るトラム(路面電車)は、人々の重要な足となる街のアイコン的存在です。

絶品グルメを求めて訪れる人も多く「パステル・デ・ナタ(Pastel de Nata)」と呼ばれる、パイ生地がサクッと芳ばしいポルトガル名物のカスタードクリームの入ったエッグタルトは外せません。

海産物も豊富で、シーフード料理店が軒を連ねます。オリーブと塩の味付けなどシンプルなグリルが多く美味しい、魅力たっぷりの街です。
訪れたらゲットしたい!おすすめギフト5選
1.アズレージョ

ポルトガルの建築物や装飾に欠かせないのが、「アズレージョ(Azulejo)」と呼ばれる伝統的なタイル。ポルトガルはでタイル全般のことを指してアズレージョという言葉が使われるそう。

街歩きをしていると家の壁や教会、歴史的建造物など様々な場所で美しいタイル模様を見ることができます。色鮮やかに装飾が施された家々が並ぶ様子はどこを切り取ってもまるで絵葉書のよう。
歴史を遡ると、もとはイスラム王朝からの影響を受けているそう。ポルトガルやスペインは、中世の長い時代イスラム圏にあり、そこから持ち込まれたと言われています。キリスト教とイスラム教との宗教的な歴史背景が入り交じっているのも興味深いですね。

伝統的な柄を施したタイルだけでなく、その他にも様々なアイテムが土産物店に並び、鮮やかなカラーは旅の思い出にぴったり。
2.ポルトガル食器・陶器

色鮮やかな街に相応しい、ポルトガルの美しい食器たちはぜひチェックしておきたいところ。中でも私のおすすめは、130年以上の歴史をもつポルトガルを代表する老舗陶器ブランドの「Bordallo Pinheiro(ボルダロ・ピニェイロ)」。
19世紀に“ラファエロ・ボルダロ・ピニェイロ”によって始まった窯元です。

大きな特徴は、花や動物などの「自然モチーフ」を美しく表現し、鮮やかな色使いでテーブルを一瞬で華やかにしてくれる、遊び心と大胆さ溢れるデザイン。
また、今も長い歴史の中で受け継がれてきた熟練の職人達によってひとつずつ手作業でつくられています。どこか温かみがあり、ハンドメイドならではの個々に少しずつ異なる表情に注目しつつ、じっくりと選ぶ楽しさもあります。
私はヨーロッパならではのデザインかなと思い“アーティチョーク”と“キャベツ”モチーフをお土産にチョイス。とても軽く耐久性もあるので、長く愛用することができます。

その他のブランドからも、陶器でできたオブジェやテーブルウェアの種類も豊富。

シーフードが有名な街ならではの魚モチーフや、ポルトガルのシンボルのひとつになっている「幸運」「幸福」の象徴であるツバメのアイテムもお土産にぜひ。
ポルトガル語で「アンドリーニャ」と呼ばれ、旅立ったあとも暖かい季節には再び戻ってくることから”必ずまた帰る”という素敵な意味があるそうですよ。
3.缶詰

実はポルトガルは、ヨーロッパで魚介類の消費がトップクラス。意外にも缶詰の生産が盛んで、スーパーには棚の端から端まで缶詰がズラリと並び、ツナはもちろんサバやタラ、イワシなど様々な種類が揃います。

缶詰は日常用だけでなく、プレゼント用にオシャレなパッケージの缶詰専門店も人気。
こちらの「Silva and Feijoo」はその人気店のひとつ。

店内には数えきれないほどの缶詰が並び、どのパッケージも工夫を凝らしたデザイン性の高いものばかり。どれにしようかじっくりと悩む時間もワクワクさせてくれます。

年号が書かれたデザインもあり、贈る相手にちなんだ西暦を選ぶのもよさそうです。店員さんも気さくで親切、丁寧にどんな缶詰なのか説明してくれます。旅の思い出を持ち帰って、すぐに食べる前に飾って目で楽しむのもよさそうですね。

こちらは1930年創業の家族経営の缶詰店「CONSERVEIRA DE LISBOA」。歴史感じる、こじんまりとした店内はたくさんの人で賑わっていました。

こちらは実際に手に取ることはせず、店員さんがひとりずつ缶詰の説明をしてくれ、欲しいものをオーダーする方式。

レトロな雰囲気が心くすぐられるデザイン。こちらには魚だけでなく、タラの卵の缶詰もありました。
私は、ポルトガルの人々にとってのソウルフード「Bacalhau(バカリャウ)」の缶詰を買いました。

こちらがそのBacalhau。タラの塩漬けの干物のことで、それを用いた料理のことも指すのだとか。スーパーにも大きな干しだらがズラリ。ギュッと凝縮した旨味があり、クセもなく一度食べたら病みつきに。

様々な料理に使われているうちのひとつ「Pastel de Bacalhau(パステル・デ・バカリャウ)」はポルトガルでは定番の前菜メニュー“干しだらのコロッケ”。ポルトガルを訪れたら、ぜひBacalhauも試してみてくださいね!
4.ポートワイン

旅先では、「ポートワイン(Vinho do Porto)」をメインで取り扱うワイン店を訪れました。
ポートワインとは、ポルトガルで生産される甘口の強化ワインのこと。ボトルやラベルの美しさもその特徴で「ポルトガルの宝石」とも称されており、世界三大酒精強化ワインに数えられるポルトガルを代表するワインです。

種類は「ルビー・ポルト」、「タウニー・ポルト」、「ビンテージ・ポルト」、「ホワイト・ポルト」などがあり、ぶどうの品種や製造方法、熟成期間などで種類が分かれているそうです。
アルコール度数が高く甘いワインなので、食前・食後に飲むことが多いのだとか。
チェリーパイなど甘酸っぱさのあるフルーツを使ったスイーツと合わせたり、ヨーロッパでは紳士の嗜みとして葉巻と合わせるのも贅沢な楽しみ方です。

こちらではなんとビンテージのポートワインがグラスで試飲できました。お土産に購入はもちろん、一杯分の様々なワインを飲み比べてみるのも、現地ならではの楽しみ方でオススメです。
5.石鹸

ポルトガルは、数多くの石鹸メーカーが存在する石鹸大国。近年は海外からも注目が集まり、取り扱う店舗も増えてきているのだとか。その魅力として、高品質なことはもちろん、「ひとつずつ丁寧に作られたハンドメイド」「ポルトガルの豊かな自然素材を使っていること」が挙げられるのではないでしょうか。

ポルトガル石鹸の美しさはなんと言っても思わず目を奪われる美しいパッケージ。
「Ach Brito(アク・ブリト)」は1918年に誕生した石鹸ブランド。10€前後する他ブランドと比較して、比較的お手頃に買えるのでお土産にもぴったり。

「CLAUS PORTO(クラウス・ポルト)」は、1887年にポルトガルに初めてできた石鹸工場と言われており、130年以上の伝統がある石鹸ブランド。「香りの宝石」とも呼ばれる高品質な石鹸が有名で、100年以上4世代にわたり、一つひとつ手で包装されるなどその手仕事の精神が守られてきました。
世界60カ国以上で販売されており、数々のセレブ御用達なのだとか。ヴィンテージ風のどこか当時の趣を感じるラベルも人気の理由。コレクションしたくなる可愛さです!

「Nally(ナリー)」は1933年創業の歴史ある老舗ブランド。こちらも現地の工場で、創業以来ずっと手作業で製造されています。保湿効果で知られるオリーブやオーガニック蜂蜜などの天然成分を石鹸に優しくブレンドすることで有名。優しい香りが特徴で、そのナチュラルな材料を表しているようなデザインも特徴的です。4€からとお手頃価格なのも嬉しいブランド。

使うために包装紙を開けるのをためらってしまうほど美しい石鹸たち。飾っているだけでもルームフレグランスとしてよい香りが楽しめるので、買ってきた今もしばらく部屋に置いています。
石鹸として使いバスルームいっぱいに広がる良い香りを楽しむ、ちょっぴり贅沢なバスタイムが今から楽しみです。
エネルギー溢れる街の空気もお土産に

華やかさもありつつ、歴史を繋いで現代まで受け継がれてきた確かな技術を感じる逸品たち。
ポルトガルに降り注ぐ、たっぷりの陽光を感じるような鮮やかなカラーのアイテムたちを思い出やギフトにしてみては? 日本でも手に入るものもあるので、ぜひ見つけた際はお手に取ってみてくださいね。

ドイツ在住の元CA。システムエンジニアを経て客室乗務員となり、退職後2023年より家族とドイツに住む。学生時代に台湾留学でマスターした中国語と英語に加え、現在はドイツ語の資格取得に挑戦中。異文化交流と新しい体験を求めて、世界中を旅するグルメ探究者。旅先で味わった料理を自宅で再現するのが趣味。ドイツを中心にヨーロッパでの暮らしと旅情報をお届けしていきます。
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