まだ知らない箱根へ。絶景と温泉に癒やされる、1泊2日のリトリート旅

東京からロマンスカーで約75分。いつもの週末を、少しだけ特別なものにしてくれる場所──それが箱根。

富士山を望む空中散歩、湯けむりに包まれる温泉、自然に癒やされる静かな時間。定番の旅先と思われがちな箱根には、実はまだ知られていない絶景や心ときめく体験が詰まっています。

せわしない毎日から一歩抜け出して、心と身体を整える1泊2日のリトリートへ。次の週末、あなたも“知らなかった箱根”に出合ってみませんか？

富士山×芦ノ湖の絶景に心整うひと時を

箱根の新名所「芦ノソラ」で大自然に包まれる

2025年4月にリニューアルオープンした箱根の新名所「芦ノソラ」。

箱根園から駒ヶ岳ロープウェーに乗って約7分。視界を遮るもののない空中散歩の先には、芦ノ湖と富士山を一望できる、まさに“空と絶景の展望デッキ”が広がっています。

ロープウェーの車窓からは、美しい富士山がこの通り！　空に浮かんでいるかのような感覚で楽しめる絶景時間に、思わず息をのんでしまいます。

ちなみに、富士山を撮影するなら進行方向左側の席がおすすめです。

山頂に着くと目の前に現れるのが、400平方メートルもの広さを誇る「芦ノソラ」。芦ノ湖が眼下に広がる絶景スポットです。

湖へ突き出したデッキからは、まるで空中に浮かぶようなスリル体験も味わえます。

巨大フォトフレーム「富士ノガク」は、富士山を背景に記念撮影できる人気スポット。SNSにもぴったりな1枚が撮れそうです。

さらに、相模湾を望む場所に登場した「海ノニワ」では、ネットベンチに寝転んで空と海を独り占め。晴れた日には房総半島まで見えることも。大自然の中で深呼吸するようなひと時を楽しんで。

山頂にある「箱根元宮」は、箱根神社の奥宮として古くから信仰されてきた聖地。神様が白馬に乗って降り立ったとされる馬降石や馬乗石も点在し、空気のものが澄んで感じられます。

ちょっと寄り道！湖畔の一本桜へ

ロープウェー乗り場近くには、箱根園の名物「湖畔の一本桜」も。記事公開時には葉桜になっている頃ですが、例年4月下旬が見頃。来年の春、また訪れたい理由がひとつ増えそうです。

全室温泉露天風呂つき「ラフォーレ箱根強羅湯の棲綾館」で、おこもりステイ

お宿は、2024年1月に箱根・強羅に誕生した「ラフォーレ箱根強羅湯の棲綾館」へ。全室に温泉露天風呂を備えた22室限定の隠れ宿は、ぬくもりある客室、美食、癒やしの温泉と、日常の喧騒からふっと離れられる静寂の時間が待っています。

こちらの宿は、自然との共生を大切にした空間づくりが魅力。長年地域に根ざしてきた植栽や伐採木、火山由来の石材をアップサイクルし、土地の記憶を宿全体に息づかせています。その姿勢が高く評価され、世界的なデザイン賞「iF DESIGN AWARD 2025」を受賞したというのも納得。

全室に備えられた温泉露天風呂で、箱根外輪山を望む絶景とともに贅沢な湯浴みを。一面に広がるパノラマの山景色と、湯けむりに包まれる空気のやわらかさに、思わず深呼吸したくなります。

客室は、ソファやテーブルも配されたゆったりした空間。

実は訪問した日は、入稿前の超ハードスケジュール。でも自然と静けさに包まれるこの空間では、驚くほど仕事が捗りました。Wi-Fiも完備で、ワーケーションにもぴったり！　

ぬくもりを感じる木製カップでいただく淹れたてのコーヒーも、心に沁みる一杯でした。

大浴場と食事は、隣接する本館にて

大涌谷を源泉とした温泉は、箱根の自然をそのまま感じるようなやさしい湯ざわり。日本庭園に囲まれた露天風呂で深呼吸をすると、身体も心もじんわりとほぐれていくよう。

美容好きに嬉しいのが、アメニティが「OSAJI」で揃えられていること。ドライヤーやシャワーヘッドは「ReFa」で、スキンケアや髪のケアまで抜かりなく整えられます。

和と洋のエッセンスが融合した上質なコース料理

夕食は、山並みを望むレストラン「ダイニング旬菜蔵」で。提供されるのは、和と洋の感性が光る「和（なごみ）Fusion　特選コース」です。

前菜は醤油麹でマリネした甘エビのタルタル、異国情緒を感じるカレー風味のクルトンを添えたカリフラワーのポタージュ、真鯛と蛤のナージュ…どれも創意工夫が光るひと皿ばかり。国産牛フィレ肉の網焼きは、和風ソースが絶妙で、しっとりとした旨みがじんわりと広がります。シメの筍ごはんは、出汁をかけてさらさらっと。春の香りに包まれながら、最後のひとくちまで余韻が続くコースでした。