
2025.05.10
春のパリ、4つの名所を巡って選ぶ“キュートで特別な”ギフトセレクション
ただいま、春真っ盛りのパリ。明るい太陽に照らされて、バラのつぼみも大きく膨らんできました。そんな陽気に誘われるように、再建されたノートルダム大聖堂をはじめ、歴史的なモニュメントにたくさんの人が集まっています。
パリの名所といえば、併設されたギフトショップも見逃せません。中には入場しなくてもOKなブティックも。
今回は春の思い出と一緒に持ち帰りたくなる、キュートなお土産を現地でセレクトしてみました。
新ノートルダム大聖堂

5年の再建工事を終え、2024年12月に再オープンしたパリのノートルダム大聖堂。もともと多くの人でにぎわう人気スポットでしたが、再開後はなんと、1日に約3万人もの人々が訪れているそうです。私も実際に足を運び、蘇った大聖堂の美しい姿をこの目で確かめてきました。

白く、真新しい壁が印象的な大聖堂は、現在のパリでいちばん人が集まっている場所と言えるでしょう。再オープン後は予約が推奨されていますが、平日の午前中であれば予約なしでも比較的スムーズに入場することができます。入場料はもちろん、無料です。
14世紀に完成したノートルダム大聖堂ですが、ここまで大規模な復興が行われたのは、実は今回が初めてだそうです。調度品や壁画、絵画や椅子のひとつひとつに至るまで、丁寧に修復され、どこもかしこもキラキラと輝いていました。

以前は入口近くにひっそりとあったギフトショップも、見違えるほどにリニューアル。中央には円形のカウンターが新たに設けられ、美術館のショップのように洗練された空間へと生まれ変わっていました。

そんなショップで目に留まったのが、可愛らしい刺繍の「クレーシュ」です。
クレーシュとは、キリスト降誕のシーンを模したクリスマス飾りのこと。陶器製が一般的ですが、このクレーシュはフェルト製で小さな輪っかも付いているので、クリスマスツリーのデコレーションにぴったりですね。私もひと目で心惹かれ、思わず手に取ってしまいました。

さらに意外だったのは、アクセサリーのラインナップがとても豊富なこと。こちらはクリスタル製ピンバッジで、ノートルダム大聖堂のバラ窓に描かれた小さな天使がモチーフになっています。「幸運を呼び込むアイテム」として大人気だそうで、ほかにもペンダントヘッドやブレスレットがずらりと並んでいました。

■ノートルダム大聖堂/ギフトショップ「Notre-Dame Boutique」
https://boutique.notredamedeparis.fr/fr/
ルーブル美術館

パリといえばルーブル美術館、ルーブル美術館といえばパリ! 2024年には入館者が870万人を超え、名実ともに「世界一」の美術館になりました。地階に広がるギフトショップも規模が大きく、扱うジャンルはパリの美術館でもNo.1と言えるかもしれません。

ルーブル美術館のギフトショップは、チケットを持っていなくても入場が可能です。「Boutique(ブティック)」と「Librairie(書店)」の2つに分かれていて、ブティックには雑貨が、書店には本や文房具、ポストカードなどが置かれていました。

さて、ブティックの主役は、やっぱり「モナリザ」。エコバッグからTシャツ、ノート、タンブラーまで、モナリザをモチーフにしたアイテムが数えきれないほど並んでいます。
そんな中で私が手に取ったのは、ルーブル美術館らしいモナリザのチョコレート。食べてしまうのがもったいないですが、これほど「目を引く」パッケージデザインは、さすがルーブル美術館だといえますね。

もう一つの名画といえば、ドラクロワの「民衆を導く自由の女神」。ルーブル美術館でも特に名高い1枚ですが、実は以前より修復作業が行われていました。2025年5月には、いよいよ一般公開が再開される予定です。
それに先がけて、ギフトショップにも関連アイテムがいくつか並んでいました。中でもブックスタンドは、フランスの国旗で本を抑える形になっていて、インテリアの素敵なアクセントになりそう。

ちなみに取材時(2025年4月)は、ルーブル美術館とUNIQLOのコラボアイテム「DORAEMON MEETS THE LOUVRE(ドラえもん・ミーツ・ザ・ルーブル)」が販売されていました。ラインナップは、Tシャツが4種類。日本発のキャラクターであるドラえもんがルーブル美術館に並んでいることに、嬉しさと誇らしさが込み上げてきました。

■ルーブル美術館/ギフトショップ「librairie boutique du musée du louvre」
https://boutique.louvre.fr/fr
オペラ座

バレエファンでなくても、一度は訪れてみたいパリのオペラ座。ただ現在は、老朽化が進んでいることから、ファサード部分を中心に大規模な改修工事が行われています。
とはいえ、さすがはパリ。景観を損なわないよう、工事用カバーにはオペラ座の姿がそっくりそのまま描かれています。なお、ギフトショップは正面右手の入り口から。公演を観なくても、気軽に立ち寄ることができますよ。

実はこのギフトショップ、フィッティングルームがとても可愛いことをご存知でしょうか? バレエの殿堂だけあって、バレエ衣装も豊富なオペラ座のギフトショップは、赤&黒を基調にしたシックな空間で、私も定期的に訪れる大好きな場所です。

中でもお気に入りはこちら、バレリーナの鉛筆。オンライン作業がメインとなった今では、手に取る文房具も特別なものを選びたくなります。普段はめったに使わなくなった鉛筆ですが、たまに使う時こそ心躍る一本を手にしたいですね。

さらにギフトショップでは、オペラ座限定の真っ赤なコスメシリーズ「Rouge Opéra(ルージュ・オペラ)」が新しく加わっています。
2023年からスタートしたこのシリーズは、植物成分を使用し、すべてフランス国内で生産されたBIO認証つきのもの。からだにも環境にも優しい、こだわりのコスメです。
アイテムは、口紅、チーク&リップ、ネイル、リップオイル、マルチバーム、そしてマスカラ。容器もほとんどが植物由来で、チーク&リップの容器はヒマシ油を、リップケースはなんとリンゴの皮をベースにしているのだとか。
オペラ座のテーマカラーである赤が、ギフトショップのシックな空間にとてもよく映えていました。


■パリ・オペラ座/ギフトショップ「Librairie-Boutique de l’Opéra de Paris」
https://boutique.operadeparis.fr/en
ムーラン・ルージュ

最後にご紹介するのは、フレンチカンカンで有名なムーラン・ルージュです。モンマルトルのふもとにあるこの老舗キャバレーは、2024年10月に創設135周年を迎えました。
すぐ隣には、公演を観なくても立ち寄れるギフトショップが併設されています。モンマルトルの歴史とともに歩んできたムーラン・ルージュの世界観は、パリの名だたる美術館にも負けないほど素晴らしいものがありました。

ムーラン・ルージュのギフトショップは、オペラ座と同じく「ダンス」や「ビューティ」に関連したアイテムが多くあります。モンマルトルが「芸術の街」と言われるように、絵画がたくさん飾られていたのも素敵でした。

そんなムーラン・ルージュならではのスポーツバッグがこちら。ナイロン素材で折り畳みができて、旅行にも大活躍しそうなアイテムです。ほかにも、真っ赤なカラーのバッグがありました。
さらに目を奪われたのが、ムーラン・ルージュのトレードマークである「赤い風車」のワインストッパーです。ムーラン・ルージュという名前もフランス語で「赤い風車」を意味していますので、シグネチャー的なアイテムに違いありません!

■ムーラン・ルージュ/ギフトショップ「Moulin Rouge Boutique」
https://store.moulinrouge.fr/?srsltid=AfmBOoqF3JfwBU_pJTqQc9VQWbgaFzzt9nWKHzsamVUHRWEn7dxKmwl
モニュメントの思い出と一緒に
ご紹介したパリの名所は、こちらで暮らしている私でさえクラクラしてしまうほど美しい場所ばかり。そうした非日常の雰囲気を、自宅やお土産用に持ち帰れるのがギフトショップの嬉しいところ。キュートで個性的なアイテムが揃っているので、見ているだけでも幸せな気持ちになります。
春も本番を迎え、パリはこれからますます心地よい季節へと向かいます。ショッピングや美術館巡りが楽しいパリですが、今のおすすめは何といっても復興後のノートルダム大聖堂。写真を通して、パリの春らしい空気をお届けできたら嬉しいです。

フランス在住。美容部員、メイクアップアーティストを経て、2019年からライターに。香りやコスメが大好きで、現地パリから最新情報をお届けしています。趣味はヨガと水彩画とパリの美術館めぐり。美容のほか、アート・エシカル・ライフスタイルなど、日本とフランスをつなぐ読みものを発信。
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