
2025.03.08
ミモザ咲くフランスから。優しい香りがあふれる、春にぴったりなミモザコスメをご紹介!
パリでは今、春の訪れを告げる花「ミモザ」が満開です。普段はシックな花屋さんも、明るいカラーで満たされるようになりました。黄色いポンポンが愛らしいミモザは、3月8日の“国際女性デー”に男性から女性に贈られる特別な花でもあります。
実は、フランスの人々はそんなミモザが大好き。みずみずしい香りをそのまま閉じ込めたコスメやフレグランスもたくさん存在しています。春の足音が聞こえるパリのブティックで、多幸感あふれる香りに包まれたミモザコスメを発見することができました。
現在のパリではミモザが主役!

パリの花屋さんでは現在、ミモザが軒先のいちばん目立つところに並んでいます。鮮やかなミモザは、フランスの人々にとって長い冬の終わりを告げるシンボルのよう。主な産地は南仏コート・ダジュールですが、2月の終わり頃にはパリ近郊でもミモザの花が満開になりました。
ミモザの花言葉は、「友情」「安全」「思いやり」。さらにフランスでは、「私があなたをどれほど愛しているか、誰も知らない」という素敵な意味も込められています。

自宅用にはもちろん、プレゼントとしても愛されているミモザ。フランスではブーケだけでなく、コスメやフレグランスとしても高い人気を誇ります。そのみずみずしく優しい香りは、これから始まる“新生活”にもぴったり!
「Diptyque」のフレグランスキャンドル

さて、日本でも広く知られる「Diptyque(ディプティック)」は、フランス・パリで誕生した香水メゾンです。その発祥の地であるパリでは、2024年4月から期間限定で、アートギャラリーを兼ねた「アパルトマン風ブティック」がオープンしています。この特別な空間は2027年末までの限定展開。Diptyqueの世界観がぎゅっと詰まった店内では、美しい香りがいたるところで漂っていました。

リビング、バスルーム、ガーデン…と、パリのアパルトマン風にデザインされたブティック。そこで主役級の存在感を放っていたのは、Diptyqueの先駆的なアイテムである「フレグランスキャンドル」です。

中でも、春にふさわしいのがこのミモザ・キャンドル。南仏のミモザ畑をイメージしたフレグランスキャンドルには、ほんのり甘いハニーノートがプラス。優しく幸せな空間を演出してくれます。数あるキャンドルの中でも控えめな香り立ちなので、好みが分かれにくいのも魅力的ですね。

この時期のパリでは、ブティックやホテルでもミモザが飾られています。儚そうに見えて、実は生命力がとても強いミモザ。その明るい姿を引き立てるように、フランスではほかの花とミックスせず、ミモザだけを飾るのが定番となっています。
「Fragonard」のハンドクリーム

南仏グラースで創業した「Fragonard(フラゴナール)」は、香水メゾンでありながら、スキンケアやアパレルも手がける老舗ブランド。そのFragonardで、ひときわ特別感のあるアイテムがミモザのハンドクリームです。

こちらはミモザの産地、南仏で生まれたFragonardならではのアイテム。ミモザのハンドクリームはフランスでも非常に珍しいので、お土産に喜ばれそうですね! アロマティック&フレッシュな香りは、オフィス用としても重宝しそうです。

さらに、オードトワレ、ソープ、ルームディフューザーなど、ミモザ香るコスメが豊富に揃うのもFragonardの魅力です。ラインナップの充実ぶりは、まさにフランス随一と言えるでしょう。
「Oriza L. Legrand」のルームフレグランス

そして今回、ぜひご紹介したいのが「Oriza L. Legrand(オリザ・ルイ・ルグラン)」のルームフレグランスです。Oriza L. Legrandはパリ最古の香水メゾンで、創業はなんと1720年。創業者の一族は、マリー・アントワネットの専属調香師としても活躍していました。

そんなOriza L. Legrandのルームフレグランスは、パウダリーなミモザが香るクラシックな逸品。ヴィンテージ感たっぷりのボトルに、タッセルがついているところが本当に素敵…! カーテン、クッションなどのファブリックや、車内でも使用できるそうです。
また、先にご紹介したコスメとは違い、香りに「ノスタルジー」「マダム感」が含まれているのも印象的。シュッと一吹きすれば、アール・ヌーヴォー時代のパリの空気を感じられるかもしれません!

もう一つの魅力が、Oriza L. Legrandのサヴォン(石鹸)シリーズです。アンティーク調の美しいパッケージは、他に類を見ないデザイン。ミモザもさることながら、スズランやライスパウダー、シグネチャー香水のサヴォンなど、レアなアイテムが数多く並んでいます。
「Le Petit Marseillais」のボディソープ

フランス人なら誰もが知っているボディケアブランド「Le Petit Marseillais(ル・プティ・マルセイユ)」。南仏マルセイユ生まれのこのブランドには、ミモザにレモンの香りをプラスした爽やかなボディーソープがあります。
肌に優しいこちらのボディーソープは、朝シャワーの習慣があるフランス人からも「朝から元気が出る」と評判です。価格も2.49€(約390円)とリーズナブルなので、気軽にリピートできそうです。ちなみに、フランスではほとんどのスーパーマーケットでLe Petit Marseillaisのシリーズを見つけることができますよ。
「Molinard」の石鹸

最後に、同じく南仏で生まれた香水メゾン「Molinard(モリナール)」から、ミモザ香るソープをご紹介します。Molinardは日本ではあまり知られていませんが、南仏のグラースで採取された草花を使用したフレグランスを展開する、由緒あるブランドです。

その香りはリアルでエレガント。素材そのものの香りを楽しむなら、Molinardのフレグランスをぜひおすすめしたいと思います。もちろん、ソープからもミモザのリアルな香りが。花屋さんで購入したミモザの香りに乗って、自宅の雰囲気も新しく、優しく生まれ変わりました。
優しいだけじゃない、モチベーションにもなるミモザの香り

曇天が続く冬のパリでミモザを見かけると、心がパッと華やぎます。暖かな春はもう少し先ですが、ミモザの香りとカラーのおかげでモチベーションも心なしか上向きに。
ミモザを見かけた際は、フランスの花言葉「私があなたをどれほど愛しているか、誰も知らない」をぜひ思い出してみてくださいね。家族やパートナーなど、大切な人への贈り物にこの言葉をそっと添えてみるのも素敵だと思います。

フランス在住。美容部員、メイクアップアーティストを経て、2019年からライターに。香りやコスメが大好きで、現地パリから最新情報をお届けしています。趣味はヨガと水彩画とパリの美術館めぐり。美容のほか、アート・エシカル・ライフスタイルなど、日本とフランスをつなぐ読みものを発信。
この著者の記事一覧へ