2024.12.29
噂のA380カウチシートで行く「サーフジャック ハワイ」2泊3日の旅
再び世界中を旅できるようになった今、帰りたくなる場所は…やっぱりハワイ。
空前絶後の円安と物価高のダブルパンチで、以前のように気軽に渡航できなくなってしまったものの、次の長期休暇こそは…と企んでいる人も多いはず。
そんな誰しもにとって心の故郷ともいえるハワイを、今年、6年ぶりに取材してきました。飛行機の窓からオアフ島が見えてきた瞬間、またこうして帰って来られたことにひとり感動して、思わず泣きそうになったり…。
コロナ禍を経て、馴染みのショップやレストランの栄枯盛衰・萎靡沈滞を見るとなんだか心がザワザワするけれど、それでも変わらず、目の前に広がる遠浅の海は屈託もなく蒼く美しくて、車のFM Radioから流れてくるハワイアン・ミュージックはやけに耳心地が良くて、雨上がりに必ず顔を見せてくれる虹にとてつもなく癒やされて、「ただいま」と心の声が込み上げてきました。
しばらく来ないうちにより自然が美しくなり、外食シーンはアップデートされて、生まれ変わったこの楽園。新しくて、懐かしい。
なかなか気軽に行けない今だからこそ、遠くの島に想いを馳せながら、ホテルからフライトまで、次のハワイ計画をより有意義にするためのTipsをご紹介します。
ワイキキを満喫するレトロなブティックホテル
今回の滞在先は、ワイキキ屈指のレトロでスタイリッシュなブティックホテルとして多くのゲストを魅了する「星野リゾート サーフジャック ハワイ(The Surfjack Hotel & Swim Club)」。
ワイキキの中心にありながらも、ビーチ沿いのラグジュアリーホテル群とは一線を画し、ミッドセンチュリーハワイの雰囲気と、比較的お手頃な価格帯が魅力で、国内外からリピーターが絶えず訪れています。
実は筆者が日本とハワイを行き来していた2016~2018年頃、定宿として何度もリピートした、個人的にも思い入れの強いホテルです。
あれから月日は経ち、2020年に運営が星野リゾートに変わり、世界的なパンデミックを乗り越え、今回ご縁があって6年越しに再訪しました。
サーフフォトグラファーのExhibition作品をそのまま展示
ホテルゲストとローカルが集うスイムクラブ
「Wish You Were Here!(あなたがここに居てくれたらいいのに)」というメッセージが大胆に刻まれた、このホテルを象徴するアイコニックなプール。それを囲うように、ゲストがチルしたり、クールダウンしたり、お酒を飲んだり…。年間を通じてプールデッキの周りでユニークな体験ができることから、“Swim Club”と名付けられました。
毎日夕暮れ時には決まってライブミュージックが開催されます。日替わりで地元のアーティストを迎え、ジャズやクラシック、ハワイアンなどジャンルはさまざま。夜風に吹かれながら、アルコールとギターの音色に酔いしれるひと時。灼熱の太陽の下で思いっきり泳ぐ昼下がりも良いけれど、ライトアップしたナイトプールを楽しむ夜のメロウな雰囲気もまた良い。
毎月第1・第3木曜にはローカルのベンダーが出店する「Sip&Shop Night Market」、毎月第1・第3金曜には「Aqua Zumba」、その他不定期で開催されるプールパーティーやダンスパーティーなどイベントが盛りだくさん。いずれもホテルゲストは無料で参加できます。公式サイト掲載のイベントカレンダーをチェックして、お目当てのイベントに合わせてホテルを予約するのも良いかも。https://surfjack.com/experiences/
「Queen」「Canoes」「Pops」など地元のサーフスポットが名付けられたカバナ
スイムクラブプール利用時間は8:00am~9:00pm。
6:00pm~9:00pmはアダルトスイム
ライブミュージックは毎日6:00pm~8:30pm開催
SPEAKEASY EAT’Sを取り入れたダイニング
エグゼクティブシェフ、エリック・レオン氏が手掛けるダイニング「MAHINA & SUN’S(マヒナアンドサンズ)」では、洗練されたハワイの家庭料理が楽しめます。ホテルメイドのカクテルやドラフトビールにマッチするメニューも。バーカウンターに座った人のみオーダーできるSPEAKEASY(=秘密の)メニューも必見。
HAPPY HOURは12:00pm~5:30pmと長めに楽しめる
「BIKINI BLONDE」や「PARTY BOY PILS」などユーモアに溢れたネーミング
5:30pm以降はフルサービスのディナー。プールサイドでも食事可
アイコニックなプールを見下ろすバルコニー付きスイート・ペントハウス
全108室の10階建てで、スタンダードからスイートまで6タイプの客室があるので人数や用途に合わせて選べます。
今回宿泊したペントハウスのスイートは全4室で、ファミリーや愛犬との滞在に人気。エレベーターで9階まで上がり、さらに階段を使って10階まで上がります。
バルコニーを活用してヨガ×シャンパンのクラスを開催することも
夜はスイッチをONにしてライトアップ
開放的なルーフトップのバルコニーはミッドセンチュリーな雰囲気で、まるで映画のワンシーンのよう。海風を感じながらお酒を飲んだり、読書をしたり、ヨガをしたり、思い思いの過ごし方が叶います。
廊下のデザインはクルーズ船をイメージ
クルーズ船をイメージしたという廊下のデザインや、各客室に展示される作品からハワイのアートシーンを垣間見ることができます。
ヘッドボードはトリ・リチャードのヴィンテージファブリックを採用
香港生まれ日本育ちの人気アーティスト、クリス・ゴトウによる作品
サーフジャック 4つのポイント
「サーフジャック」では、「WIPE OUT FEES! NO AMENITY FEES, ANY DOG, ANY SIZE STAYS FREE!」を公式サイトで掲げるほど、ホテルゲストにやさしいサービスがたくさん。
1.エコフレンドリー
海洋環境の負荷の低減につながるサスティナブルな取り組みを行っています。
プラスティックフリーを目指し、バスルームに設置するシャンプー、コンディショナー、ボディソープは、詰め替えボトル式。ウォーターステーションを設置することでペットボトルフリーを呼びかけています。
滞在中は客室に備わったトートバッグを館内の移動やショッピングに利用可能。
さらに、プールサイドにはサンスクリーンステーショーンとして、オーガニックの日焼け止めのディスペンサーを設置。
2.ドッグフレンドリー
エコフレンドリーに加えて、現在はドッグフレンドリーホテルとしてのニーズが高く、アメリカ本土やハワイ州内から愛犬を連れて泊まりに来るゲストが増えています。近年ハワイでも愛犬と宿泊できるホテルは少しずつ増えていますが、“ドッグフィー無料”を掲げているのはおそらくサーフジャックだけ。
毎週火曜日の午後3時から開催される「JACK’s Meet&Greet」では、ホテルの看板犬・JACKと触れ合えます。
3.ホテルゲストフレンドリー
毎朝7:00am~10:00amでサーフジャックオリジナルブレンドのコーヒーが楽しめるなど、ドッグフィーFREEに加えて、リゾートフィー、Wi-Fi、サンスクリーン、ウォーター、コーヒー/ティー、ビーチタオルやチェアの利用がホテルゲストはすべて無料。
4.セルフパーキング 1日$10
サーフジャックから徒歩圏内にある館外駐車場を1部屋につき車1台、1日$10+taxで利用可能。この界隈では破格。
ビジネスクラスより熟睡できる?噂のA380カウチシートを体験
今回のハワイ旅行では、成田-ホノルル間を1日2便就航する、ANAのエアバスA380型機「FLYING HONU(フライングホヌ)」に潜入取材させていただきました。
世界最大の旅客機として知られるエアバスA380。2階建ての巨大な機体と、そこに描かれたウミガメがトレードマークです。
ファーストクラス8席、ビジネスクラス56席、プレミアムエコノミー73席、エコノミークラス383席の520席仕様。そのうち最後方6列に登場したのが「ANA COUCHii」です。
日本の航空会社で初となるカウチシートは、3席もしくは4席を1組として、利用人数に応じて、エコノミークラス運賃に追加料金のみで利用できるのがポイント。
※4席1組利用の場合の追加料金(ローシーズン)
4名の場合:13,000円(130 米ドル)
3名の場合:24,000円(240 米ドル)
2名の場合:56,000円(560 米ドル)
1名の場合:98,000円(980 米ドル)
ANA COUCHii専用の寝具としてシーツマット、枕、毛布、シートベルトを用意
隣接するシートのレッグレストを上げてフルフラットにすれば、まるでベッドのよう。カウチシート専用の寝具やシートベルトを完備していて、横になって足を伸ばしてぐっすり快適に眠れます。今のところファミリー利用が多い印象ですが、機内でしっかり睡眠をとりたいという人にもおすすめ。おひとり様で3〜4席を確保して悠々自適に過ごすのも良いでしょう。
おかげで長距離移動の疲労やストレス、時差ボケを軽減できて、現地到着後は朝からアクティブに行動できました。
カップルや子連れ旅行の新たな選択肢の登場。今注目のANA COUCHii、ぜひ一度試してみては?
※NH182/181便は2025年1月11日より、NH182/181便は、3往復/週(火・金・日)で運航いたします。尚、2025年3月18日~3月23日は、3往復/週(火・木・土)で運航いたします
意外と知らない?ANAマイレージクラブ会員はもれなくハワイ旅がもっと快適になる特典
フライトだけではなく、実はホノルル到着後も使える、より便利かつ快適に過ごすための特典が満載なのです。
ANAマイレージクラブ会員(ANA便ホノルル線に往復搭乗者)はもれなく、ワイキキショッピングプラザ2階にあるマハロラウンジに、ハワイ滞在中は(東京発ホノルル便の到着日を含む30日間)何度でも自由に立ち寄って利用可能です。たとえば到着日の朝、ホテルチェックインまでの待ち時間に最適。開放的な空間でただ寛いでも良いし、スーツケースや手荷物を預けて観光やショッピングを楽しむのも良いでしょう。
さらに、DFSワイキキーアラモアナ間、週末に限ってはDFSワイキキーカカアコを結ぶ、会員限定無料バス「ANAエクスプレスバス」に好きなだけ乗車できるという特典があります。
☑︎安心の日本語サポート
☑︎キッズエリア
☑︎ドリンクコーナー
☑︎手荷物預かりサービス
☑︎ラウンジ無料Wi-fiサービス
☑︎カスタマーサポートデスク
☑︎ミールクーポンやレストランの手配
☑︎ショッピングでマイル還元
(マハロラウンジ内で現地オプショナルツアーやお土産を購入時、1ドルにつき1マイルが貯まる)
取材後記 ーハワイと私ー
今からちょうど10年前、留学という名目で、私は念願のハワイ生活を始めました。わずか数ヶ月の期限付きではあったものの、日本で抱えていたいろいろなものを手放して身一つで飛び込んだ海外生活は、不安が2割、期待が8割。
おそらく当時は今よりずっと為替レートが良くて、ハワイウエディングやハワイ旅行を選択する日本人が多かったように思います。雑誌のハワイ特集や旅行代理店のハワイツアーも飛ぶように売れていて、メディア取材や撮影の機会も頻繁にありました。Facebookが盛んだったことも相まって、連日日本から友人・知人が訪ねてきてくれて、日本で経験した学生生活よりも忙しく、ホームシックを感じる暇はありませんでした。
これまでの人生であれほど刺激的でキラキラした瞬間は後にも先にもないのでは、とさえ思います。全く勉強にはなっていないので、留学というよりは“遊学”と言ったほうがしっくり来ますが…。
そんな私にとってはちょっとした節目の今年、久しぶりにハワイへ行って来ました。この円安時代にわざわざ米国へ足を運ぶのには少し抵抗がありましたが、当時(2014年)換金して眠らせていた米ドル紙幣の束を握りしめて、滞在中は出来る限り日本円に換算せずに過ごすよう心がけました。
変わらない景色と、変わってしまった景色。あれほど日本語が飛び交っていたはずのワイキキにも、残念ながら日本人観光客はまだそれほど戻って来ていないようでした。
そうそう、この時間の、ここからの眺めが大好きだったんだよなぁ、と懐かしい気持ちを一つひとつ噛み締めながら、街をひたすら歩きました。今ほど“映え”を狙った写真を撮ったり記録として残すことに一生懸命でなかった時代から、キラリと輝く絶景がたくさん散りばめられていたことに、今更ながらに気づかされました。歳月が経っても、こうして誰かのお気に入りや思い出のスポットをあれこれシェアし合えるのも、きっと“ハワイ”という共通言語があるからこそ。
ロサンゼルスでメジャーリーグ観戦するにも、ニューヨークでブロードウェイ観劇するにも入場料が高くつくけれど、ハワイの美しい海をはじめ、FREEで楽しめるアトラクションがたくさんあるよ、と誰かが言っていたように、ハワイは島そのものに魅力が溢れています。ただ癒やされるだけではなく、訪れることで自分自身を鼓舞するような、不思議なパワーがこの島には存在するのです。
この記事をきっかけに「久しぶりにハワイへ行ってみようか」と一人でも多くの人に感じてもらえたらいいなと思います。
17歳から読者モデルとして「Vivi」「JJ」「non-no」など多数女性誌に出演。6年にわたってMBSラジオパーソナリティを務める。大学卒業後、化粧品会社勤務を経て、フリーランスに転身し、ヨガインストラクターを務める傍ら、トラベルライターとして世界中を飛び回る。過去渡航した国は47カ国。特にタイに精通し、渡航回数は30回以上。ハワイ留学、LA在住経験有り。現在は拠点を湘南に移し、全国各地を巡りながら、東京と行き来してデュアルライフを送る。JSAワインエキスパート呼称資格取得。
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