父・ASKAの名曲「Cry」のカバーが話題。実力派アーティスト、宮﨑薫の素顔に迫る
天性の音楽的才能をもち、抜群の歌唱力と心に寄り添う等身大の歌詞で、音楽業界のファンも多いシンガーソングライター、宮﨑薫さん。今年8月には、父親であるASKAさんの楽曲「Cry」をリリースし、さらに12月には、大規模会場でのクリスマスコンサート開催という新たな挑戦も。今の心境も含め、音楽のこと、プライベートのことまでお聞きしました。
物心ついたときから
歌手になると決めていた
――唯一無二の歌声と称される声質は、やはり遺伝子的にも説得力を感じます。実際には、いつくらいから歌に目覚めたのでしょうか。
家にたくさんの楽器があったり、父の友人アーティストが頻繁に出入りするなど、音楽があることが当たり前の家庭で育ちました。私自身は3歳でピアノを始めたのが音楽のスタート。そのころから歌うことが大好きで、家に来たアーティストの方たちに歌声はよく褒めてもらっていましたね。小学校中学年のころからは、洋楽ばかり聴くようになり、将来は必ず歌手になると決めていました。兄も当時バンドをやっていたので、やはり環境は大きいと思います。
――そして、歌手になるという夢を叶えられた宮﨑さん。デビューのきっかけを教えてください。
大学生の時に、友人のバンドでサポートメンバーとしてギターやキーボードを弾いていたのですが、そのうち自分でも弾き語りでライブハウスで歌うようになりました。大学卒業後の22歳の時に、マツダ デミオのCMソングに「君と空」という曲が起用されて、メジャーデビューしました。
――順風満帆なデビューだったのですね。
有難いことに、順調にデビューさせていただきましたね。そのあと、いろいろあり2年半ほど活動を休止していたんですが、再開後は、新曲を続けてリリースしたり、ライブも定期的に行い、SNSでも歌を発信し、積極的に活動をしています。最近は、幅広い年齢層のファンの方が増えて、とてもうれしく思っています。
声のエイジング対策のために
手軽にできるケアとは?
――宮﨑さんの歌声は、透明感のある高音から、切なさが漂うハスキーボイスと幅広い音域、繊細な表現力に定評があります。声質を維持するためにしているケアはありますか?
まず、声を使うことが大事なので、日々のボイストレーニングは基本となります。あとは、乾燥予防のために、部屋は加湿器で湿度調整したり、水分を多めに摂ることを心掛けたり、はちみつも取り入れています。あと、欠かせないのが喉に優しいといわれるハーブやスパイスがブレンドされた「スロートコートティー」。乾燥が気になる季節は、ホットティーにして、はちみつを入れて水筒で持ち歩いています。
――私たちができる風邪予防の基本でもありますね。「スロートコートティー」も、ぜひ試してみたいです。あと、声のアンチエイジングのためのケア法も知りたいです。
年齢を重ねても艶のある声を保つために大事なのは、声の出し方なんです。それを知る方法があって、電話に出た時のよそ行きの声が、声帯に負担をかけない声と言われています。
――ちょっと高くて軽めのトーンですね。ちなみに、日々の喉のケアのほか、ミュージシャンの方は、歌うための体力づくりも必要と聞きます。宮﨑さんが普段から心がけていることはありますか?
そうですね。歌うためには腹筋もある程度必要ですし、ライブでは何曲も歌うので基礎体力はつけるようにしています。10年以上クラシックバレエをやっていたのですが、やめてから筋肉が落ちてしまって。今は、マシンピラティスを週1、アスレティックトレーナーの方についてもらって、月2で筋トレをしています。制作の時も、ずっと座りっぱなしになってしまうので、毎日の愛犬の散歩もエクササイズの一環にしています。
集中力を高めるための瞑想、
インプットがクリエイティブの源に
――制作でスタジオにこもりっぱなしで集中力を維持するのは大変そうですね。リフレッシュのための対策はされていますか?
そうなんです。朝から晩までかかってしまうこともありますし、つい呼吸が浅くなってしまうので、呼吸を意識しながら5分でも10分でも瞑想をしています。曲作りの合間に瞑想を挟むとスッキリしますし、少しの時間でもデジタルから離れることで、そのあとの集中力もぐっと上がるんです。瞑想が苦手な方は、プロの瞑想レッスンを受けてみたり、メディテーションアプリを取り入れるのもおすすめです。
――宮﨑さんが書く歌詞は、自分のことと重ねて共感したり、あの時を懐かしんだり、人生の岐路で背中を押してくれたり、リアリティのあるメッセージ性が心に響きます。そんな、人の心を打つような歌詞を紡ぎだすための創作の源は何でしょうか。
数年前から、毎年2回ほどLAで海外アーテイストとセッションしたり、国内でも積極的にいろんな人と曲作りをしているのですが、音楽性はもちろん、歌詞へのインスピレーションへの刺激もたくさん受けています。作詞家さんのインプットの量は半端じゃないんです。日々、倍速でさまざまなドラマや映画を見たり、大量の本を読んだり美術館に行ったり。創造性や良質なアイディアのアウトプットには、良質なインプットが9割といわれているので、私もそれを実践しています。
とても大切な曲だから。
「Cry」のMVに込めた想い
――ASKAさんの楽曲、「Cry」がリリースされ、早くも話題となっています。今のタイミングで発表されたきっかけはありますか?
実は、21歳で私がギターを始めた時の練習曲が「Cry」で。デビュー時もカバーしないかという話はありましたし、ライブでも歌っていたのですが、なんとなく「今じゃない」と感じていました。それが、私の気持ちのタイミングで今年になりました。
――曲が素晴らしいのはもちろんですが、MVのクオリティも高く、まるで一本の映画のような見ごたえですね!
私にとって、すごく大事な曲なのでMVにも力を入れたくて、大好きで、個人的にも仲良くさせていただいているユニット、MAY’Sさんチームにお願いしました。私が出したクラシックカーのアイデアのほかは、ロケ地もストーリーもすべてお任せしました。この曲は、誰しもがもっている死ぬほど泣いた経験や、恋愛だけではなく、友情、仕事、家族など、いろんなテーマがぎゅっと詰まっています。私自身、20代の時よりも、30代の今、より深みを感じてこの曲の見方が変わりました。みなさんも、自分のストーリーに置き換えながら見ていただけたら嬉しいです。
――ラストのシーンはまさにサプライズでウルッときてしまいました。父親であるASKAさんも喜ばれていたのではないでしょうか。
実は、曲の公開時が、神奈川県民ホールの父のコンサートのときで。私もゲスト出演したのですが、終わった後、楽屋に行ったら何度も繰り返し見ていました。MVのアイデアやラストシーンも、すごくいい! ととても喜んでくれていましたね。YouTubeのMVのコメント欄でも、みなさんストーリーの考察や感想を書いてくださっていて、あたたかい気分で満たされました。
毎年恒例のクリスマスライブ。
過去最大のスケールで挑戦
――宮﨑さんといえば、毎年のクリスマスライブが好評です。今回の見所はどのようなところでしょうか。
今回は、より多くの人々に音楽を届けたいという思いから、1000人キャパの大規模会場でのライブ開催に挑みます。また、11月にクリスマスソングを集めたミニアルバムもリリースするので、クリスマスソングの新曲も披露します。また、ゲストもクリス・ハートさんや、ザ・ジャズアベンジャーズというグループから4名の女性のサックス奏者が来てくれて、これまで以上に華やかなステージになりそうです。
――それはすごく楽しみですね! 私も毎年、宮﨑さんのクリスマスライブに行かせていただいていますが、一年の締めくくりに欠かせないイベントとなりました。
そう言ってくださるファンの方も多くてとても嬉しいです。今回のライブは、お子さま連れのママでも楽しんでいただけるようにファミリーチケットも用意しています。ぜひ、ご家族やお友達を誘って年末のワクワク感を味わってください。
本日より、プレゼントキャンペーン開催!
キレイノートでは、宮﨑薫さんのクリスマスコンサート ペアチケットのプレゼントキャンペーンを開催中です。
応募方法は、キレイノートのX(旧Twitter)アカウント @kireinote0915 をフォローし、指定の投稿をリポストしていただくだけ。期間は12/2(月)11:59までです。
気になった方はぜひチェックしてみてくださいね!
Profile
宮﨑薫
シンガーソングライター。ロンドンで過ごした幼少期から音楽に囲まれ洋邦幅広いサウンドを体に沁みこませる。20代から本格的に音楽活動を始め、ヒットメーカー、デイヴィッドフォスターも認める歌声で共演を果たす。世界の音楽を牽引するLAてで現地のミュージシャンとライティングセッションを重ねて磨き上けげた楽曲制作てで聴く人の心に届く、響く音楽を探求し続ける。
自身の活動に加え、楽曲提供やコーラスなどで活動の場を広げ、ライフワークと位置付けるクリスマスライフブを展開。2024 年は、ワンマンツアーや 3 か月連続リリース、ミリオンシンガーである父の楽曲のカバーなど新たなステージを見据え、挑み続ける。
■ライブ情報
宮﨑薫 Christmas Live Noel in Harmony 2024
実施日時:2024年12月16日(月)
OPEN 18:00 / START 19:00
会場 : EX THEATER ROPPONGI(東京都)
ゲスト:クリス・ハート / 中園亜美(S.Sax )/ 寺地美穂(A.Sax)/ WaKaNa(A.Sax)/ 米澤美玖(T.Sax)
料金 : 全席指定
・一般チケット 7,700円(税込)
・学生チケット 3,850円(税込)
・ファミリー席着席指定(保護者1名+子供1名) 11,000円(税込)
※入場時1ドリンク代別途600円必要
※未就学児のお客様は保護者1名に付き、保護者の膝上であれば1名様まで無料。席か必要な方は有料。
チケットは各プレイガイドにて販売中
■クリスマスEP情報(2024年11月27日リリース)
<衣装>
ピアス/NOBORU SHIONOYA/その他スタイリスト私物
NOBORU SHIONOYA(03-3486-4490)
取材・文/安田光絵
撮影/Paloma Benito
ヘアメイク/Mio(SIGNO)
スタイリスト/YOSHI MIYAMASU(SIGNO)
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